31E03-pm06S ジアステレオ選択的 Ugi 反応を用いたサンドラマイシンの全合成研究 1 1 北大院薬) ◯片山 勝史 1 ,市川 聡 1 ,松田 彰( pipecolinic acid 【目的】サンドラマイシン (1) は、1989 N-Me-Val (Pip) Gly O Sar H 年に Norcardioides sp. から単離された N OH O N N O H C2 対称環状デカデプシペプチドであり、 N Me O N O O D-Ser N マウス白血病細胞に対して極めて強力 O O O O N N な抗腫瘍活性 (IC50=0.02 nM) を示す。 N O Me H N O N N O HO サンドラマイシンの全合成は、唯一 H O Boger らによって各種アミノ酸を順次縮 sandramycin (1) 合することで達成されている 1)。我々は 誘導体合成を指向した効率的なサンドラマイシンの全合成を目指すことにした。 【方法・結果】α位に不斉中心を有する 6 員環のイミン 2 とイソニトリル 3、カル ボン酸 4 を用いて Ugi 3 成分反応を行ったところ、目的とするペンタペプチド 5 を ジアステレオ選択的 (87:13) に収率 59%で得ることができた (Scheme 1)。続いて 二量化反応、環化反応を経て環状デカペプチドを構築し、クロモフォアの導入を 行うことでサンドラマイシン Scheme 1 Me Me 誘導体を合成した。この合成法 N Boc N Boc toluene N では、Ugi 反応で用いる各成分 O O 70 ºC, 48 h TIPSO O O + 2 1 を変更することで種々の誘導 59% TIPSO N O Me O Me NHCbz 体合成を簡便に行うことがで HO C NHCbz N N O NC TceO TceO N O H き、効率的な合成法であると考 O 4 O 3 5 えられる。 1) Boger, D. L. et al., J. Am. Chem. Soc., 1996, 118, 1629-1644. 2
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