【20170220】Weekly Market Report _pptx

発⾏:市場営業部
Weekly Market Report
Feb 20, 2017
FX, JPY Interest Rate, Topic
1. 為替相場概況
115円の壁をブレイク出来ず。今週はFOMCメンバーの発言に注目
USD/JPY (1週間の値動き)
イエレン議⻑
議会証言
週間高値
114.95円
(出所)Bloomberg
コメント
先週のドル円相場は、週半ばに115円目前まで上昇するも、週後半にかけて下落。13日(月)は前週末の⽇⽶⾸脳会談でトランプ⼤統領
から⽇本の通商・⾦融政策に対しての批判がなかったこともサポート材料となり、113円後半で取引をスタートし、一時2週間ぶりに114円を
突破。14日(火)はイエレンFRB議⻑の議会証⾔が、早期利上げに前向きな内容であったこと等がドル高要因となり114円台半ばまで上昇。
15日(水)に発表された米国のCPI、小売売上高が市場予想を上回る数値となり、約1ヶ月半ぶりの高値となる114.95円まで上昇。しかし
115円をブレイクするまでには⾄らず、その後は⽶債利回りの下落に合わせてじり安の展開となり112.90円付近での越週。今週は複数の
FOMCメンバーの講演が予定されており、各メンバーから今後の利上げペースに⾔及があるか注目したい。(市場営業部/坂本)
USD/JPY(2年間)
今週の経済指標(予定)
日付
イベント
予想
(米国)ハーカー・フィラデルフィア
連銀総裁他 講演
―
(⽶国)中古住宅販売件数
5.54M
2/23(水)
(ドイツ)IFO現況指数
116.6
2/22(水)
(米国)FOMC1月議事録要旨
―
2/24(⾦)
(米国)ミシガン大消費者マインド
96.0
2/22(火)
2/22(火)
今週のレンジ予想(USD/JPY)
予想者
今週のレンジ
予想のポイント
川合隆⾏
111.50-115.00
⽶税制改⾰への期待と、トランプ政権に対しての不安感からもみ合う展開か。22日のFOMC議事録内容に注目。
國井靖子
111.00-115.00
狭いレンジ推移を予想も、FOMC議事録やトランプ氏による税制改革案の発表がリスク要因で上下に振れる展開も。
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2. 円⾦利相場概況
当⾯、⻑期⾦利は狭いレンジでの推移を予想。
10年国債⾦利と債券先物 (1週間の値動き)
10年債利回り
イエレン議⻑
議会証言
債券先物
(出所)Bloomberg
コメント
先週の⻑期⾦利は0.088〜0.099%のレンジで推移。イエレン議⻑によるタカ派発⾔によって米⻑期⾦利が上昇。本邦⻑期⾦利にも上
昇圧⼒がかかったものの、⽇銀が⻑期⾦利の上限を必死に抑える姿勢を⾒せていることから⾦利上昇は限定的。
今週の⻑期⾦利も先週同様、狭いレンジでの推移を予想。上記要因により⾦利上昇余地は限定的である⼀⽅、⽶⻑期⾦利の上昇に
よってマイナス圏に再び陥る状況でもない。⽇銀の量的緩和が為替誘導にあたるとの指摘が⽶国⽅⾯で加熱しない限りは、当⾯狭いレンジ
での推移を余儀なくされるだろう。
(市場営業部/高橋(敦))
⾦利スワップ変化(1週間)
(%)
5年円⾦利スワップ推移(2年間)
(%)
今週のレンジ予想 (10年国債利回り)
予想者
後藤賢太郎
小野口裕美子
今週のレンジ
0.06%-
0.10%
0.05%-
0.15%
予想のポイント
20Y⼊札や超⻑期ゾーンの動き次第で10Yも上昇幅を拡げる動きを⾒せそうだが⽇銀オペによりその幅は依然限定的か。
日米の重要イベントを通過し市場の注目は日銀オペへとシフト。オペ額を巡って神経質な展開となりそう。
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3. 今週のトピックス
中国の⾦融政策と物価動向
中国⼈⺠銀⾏による⼀段の引き締めに注視
貸出⾦利の引き上げ・外貨準備高の減少
中国⼈⺠銀⾏(PBOC)は、春節(旧正月)を控え流動性逼
迫を緩和するため、1月20日に5⼤商業銀⾏(中国⼯商銀⾏、
中国銀⾏、中国交通銀⾏、中国建設銀⾏、中国農業銀⾏)に
対し⼀時的に預⾦準備率(RRR)を16%に引き下げる措置を
⾏い、翌週1月24日に中期貸出ファシリティ(MLF)に適用され
る6か月物と1年物の貸出⾦利をそれぞれ10bp引き上げた。休
暇明けの2月3⽇にインターバンク貸出レートの上限となっている臨
時貸出ファシリティ(SLF)と公開市場操作に利⽤されるリバース
レポ⾦利を10bp引き上げた。預⾦準備率引き下げ後の⼀連の
利上げの背景としては、⽶中の⾦利差を維持することで⼈⺠元為
替レートを支え、中国国内からの資本流出の緩和し、同国内で高
まっているインフレ圧⼒の抑制を図りたいという当局の意図が挙げら
れる。
外貨準備高
【図1】 SHIBOR(上海銀⾏間貸出レート)とUSD/CHN
(出所:Bloomberg )
【図2】 中国の外貨準備高の推移
2月7日に公表された1⽉末時点の中国の外貨準備⾼は⼼理的
節目となる3兆ドルを下回る2兆9,980億ドルとなり、2011年2
月以来の低水準となったが、中国当局による個人や国有企業に
対する資本取引規制の強化が功を奏し、減少ペース自体は鈍化
傾向となっていることが好感され、マーケットへの影響は限定的とな
った。個人に対する資本取引規制については、外貨への換⾦を年
間5万ドル以下に制限するルールは存在していたものの、資⾦使
途に関して特段制限は設けられていなかったが、去年の12月31
日に追加されたルールとして、換⾦の際に資⾦使途に正当な理由
が求められ、海外の⾦融資産や不動産の購⼊が制限されることに
なった。
消費者物価指数と生産者物価指数
2 月 14 日 に 発 表 さ れ た 消 費 者 物 価 指 数 ( CPI ) は 前 年 ⽐
2.5%と、2014年5月以来の高い水準となった。一方で、同日発
表された生産者物価指数(PPI)は2014年5月以来の高水準
となる同6.9%となり、両指数間のギャップは拡大した。原材料コス
トが上昇している中で、消費者への価格転嫁が進んでいないことを
鑑みれば、今後価格転嫁が進みインフレ圧⼒が上昇する可能性
は高く、中国当局による⼀段の⾦融引き締めには注意が必要であ
ろう。
(出所:Bloomberg)
【図3】 消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)
今後の⾦融政策の⾒通し
中国⼈⺠銀⾏による⼀連の⾦融引き締め措置が、⼩幅に留まっ
た点を踏まえると、当局が市場への影響を加味し、細心の注意を
払ったと考えられるが、上記の中国国内のインフレ動向に加えて、
FRBによる利上げが市場で予想される中で、今後⽶中の⾦利差
が再び拡大すれば、元安・資本流出を阻⽌するために⼀段の⾦
融引き締めが必要となろう。
(出所:Bloomberg)
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