週間天気予報解説資料

週間天気予報解説資料
2016 年 10 月 21 日 10 時 00 分 発表
気象庁予報部
予報期間
10 月 22 日から 10 月 28 日まで
1.アンサンブル資料
●アンサンブル(ENS):日本付近は流れが速く、トラフやリッジが次々に通過する。23日と26日頃にトラフが日本付近を通過し
た後は寒気が南下するため、北・東日本の日本海側は曇りや雨または雪の日が多い。また、期間のはじめは、日本の南に前線を
伴う低気圧が東進する。この低気圧は台風第22号起源の暖湿気を持ち込んでおり、西日本の太平洋側の一部では大雨となるおそ
れがある。その後は高気圧が北に偏って張り出すために太平洋側を中心に雲が広がりやすいが、リッジが通過する25日は晴れ
る所が多い。沖縄・奄美は、期間前半は前線や湿った空気の影響で曇りや雨の降る所が多く、後半は高気圧に覆われて晴れる所
が多い。
●500hPa基本場(週間予報支援図):実況は、ユーラシア大陸上は偏西風の蛇行が大きく日本付近は概ね正偏差だが、千島近海のト
ラフに近い北日本の一部は負偏差に覆われる。予報期間は、大陸上の蛇行の位相はやや東進して、カムチャツカ半島付近でトラ
フが深まり、北日本で負偏差域が拡大する他は引き続き正偏差に覆われる。日本付近は西北西からゾーナルの流れ。
●24~25日:5400mや5700m付近のトラフが日本の東へ進み、日本付近は西北西の流れの中、25日にリッジが通過する。地上は、
高気圧が日本海から北日本を通過するため晴れる所があるが、高気圧の縁辺にあたる太平洋側では雲の広がる所もある。また、
24日は寒気の影響で日本海側も雲が広がりやすい。
●26日:5400m付近のトラフが沿海州へ進む。対応する低気圧がサハリン付近へ進み、前線が北日本を通過する。このため、北日
本や日本海側は曇りや雨の降る所が多いが、東・西日本太平洋側は晴れ間もある見込み。
●27~28日:次の5400m付近のトラフが沿海州付近へ進み、5640m付近のトラフが朝鮮半島付近へ進む。日本付近はゆるやかな西
南西の流れとなる。地上は大陸の高気圧が張り出すため、北・東日本日本海側は寒気の影響で曇りや雨または雪の降る所が多い。
その他の地方は晴れる所もあるが、東・西日本は潜在的な前線帯となり雲が広がりやすい。
●沖縄・奄美:期間の前半は奄美地方を中心に前線や湿った空気の影響で曇りや雨。後半は高気圧に覆われて晴れる所が多い。
・ アンサンブル(ENS)/27メンバー:26日の低気圧の位置は、サハリン付近が6割、沿海州に3割、オホーツク海が1割。
・ スプレッド:昨日資料と比べて、3日目が拡大した他は縮小した。全体的にスプレッドは小さい。特定高度線は、期間の終わり
に5400m線がややバラつく程度。
・ 降水頻度分布:高降水頻度域は、24日は東・西日本で縮小、26日は北・東日本日本海側で拡大した。
・ 予想T850時系列:北日本は26日を除き顕著な負偏差。東日本は、前半は平年値近傍、後半は正偏差。西日本と沖縄・奄美は顕
著な正偏差が続く。
2.防災事項等
・ 明日(22日)にかけて、北日本は発達した低気圧の影響で大しけの所がある。
・ 期間のはじめ、低気圧や前線の影響で西日本の一部で大雨となるおそれがある。
3.明後日予報(3時40分発表の短期予報解説資料も参照)
・ 東シナ海から日本の南にのびる前線上を台風第22号から変わった低気圧が東進する。一方、オホーツク海を南東進する寒気トラフ
に対応して弱い気圧の谷が北海道を通過する。また、本州付近では、500hPa5700m付近の西北西流場の中を上中層の湿りがやや弱
まりながらのびだす。
・ 天気は、全般的に雲が広がって雨の降るところがある。特に前線に近い九州南部を中心に大雨となるおそれがある。北海道では雨
や雪の降るところがある。一方、東北や東日本を中心に晴れ間のでるところもある見込み。
・ 北海道を通過する気圧の谷については初期値変わりもあり不確実性があるので最新の資料に留意。
4.全般週間天気予報(案)
・ 北日本と東日本日本海側は、高気圧に覆われて晴れる日もあるが、低気圧や寒気の影響で雲が広がりやすく雨や雪の降る日がある。
・ 東日本太平洋側と西日本は、高気圧に覆われて晴れる日もあるが、前線や湿った空気の影響で曇りの日が多く、期間のはじめは雨
の降る所がある。
・ 沖縄・奄美は、前半は湿った空気の影響で雲が広がりやすく雨の降る所があるが、後半は高気圧に覆われて晴れる所が多い。
・ 最高気温・最低気温ともに、北日本は平年並か平年より低く、平年よりかなり低い所もある。東日本は平年並か平年より高い日が
多いが、期間の中頃は平年より低い所がある。西日本と沖縄・奄美は平年並か平年より高く、平年よりかなり高い所もある。
この資料は、気象事業者等が、気象庁の提供する週間天気予報の根拠を理解するための補助資料であり、そのままの
形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。