立法と行政

ラジオ
学習メモ
第 14 回
現代社会
日本国憲法と民主政治 [日本国憲法の基本原理]
立法と行政
学習のねらい
今回は、
私たちの国の政府の仕組みに関して、
「立法」と「行政」
のはたらきを中心に学びます。議会で重要な役割を果たす政党に
ついても学習します。これらはそれぞれどのようなもので、お互
いにどのような関係にあるのでしょうか。
講師
杉田 敦
立法と国会
立法機関として、法律をつくるのが国会の役割です。憲法は、国会を国権の最高機関と定めて
います。それは、国会こそが主権者である国民の声を直接伝える場だからです。
法律をつくる以外にも、国会には国の予算を決めたり、内閣が外国と結んだ条約を認めたり(こ
ひ じゅん
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れを批准と言います)する役割もあります。
日本の国会は、衆議院と参議院という二つの議会によって成り立っており、これを二院制と言
います。
行政と内閣
国会で決まった法律にもとづいて、具体的に政策を実施することを行政と言います。各省庁の
役人を指導しながら、国の行政を担う中心となるのが内閣です。内閣のトップである内閣総理大
臣(首相)は、国会で選ばれます。こうした日本のような制度を議院内閣制と言います。
内閣に問題があるとしたときには、衆議院は内閣不信任案を決議することができます。不信任
となった場合には、内閣総理大臣は、内閣が総辞職するか、それとも衆議院を解散するかを決め
ることになります。
政党政治
意見が近い政治家の集団を政党と言います。各政党は、人々の意見を代表して、議会に伝える
役割を持ちます。
日本では、一般の人々は政党に対して距離を感じていますが、民主政治の進展のためには、政
党の活動にもう少し参加することも求められます。
政党は複数存在することによって、人々の多様な意見を伝えることができます。議会で多数派
になった与党が政権を担当し、それ以外の政党である野党は、政治を監視することが求められて
います。
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