現代社会 ラジオ 学習メモ 第 19 回 日本国憲法と民主政治 [個人の尊重と法の支配] 市民生活と法 学習のねらい 私たちが日常生活を送っていくなかで、法がどのような役割を 果たすのか、私たちは法を守り、人権を尊重しながら、どう暮ら していくべきなのかを学びます。 講師 杉田 敦 自由・権利と責任・義務 私たちは生まれながらに人権をもち、自由に生きることを保障されています。権利が現実に確 かなものとなるためには、法が重要な役割を果たします。 よう らん 国家は、法に従い、権利を尊重する形で政治を行わなければなりません。私たちは、権利を濫 ▼ 用してはならず、他の人の権利を妨げるようなことがないように、時には権利と権利とを調整 する必要が生じることもあります。「公共の福祉」とは、こうした権利調整の原理です。さらに、 私たちには、主権者としての責任があり、納税・教育などの義務を果たすことが求められます。 人間の尊厳と平等 日本国憲法第 13 条に、「すべて国民は、個人として尊重される」とあります。これが、人間 の尊厳についての規定です。一人ひとりが、それぞれの考え方にしたがって、自由に自分の人生 のあり方を選ぶことができます。 人々の平等にかんしては、「機会の平等」と「結果の平等」の両方を、適切に保障することが 必要です。困っている人々への福祉政策なしには、私たちは安心して生活することができません。 他者と共に生きる 人は一人では生きることができず、それぞれが個人としての独自の考え方をもちながら、他の 人々と共に生きなければなりません。そのためには、多数派と違うといった理由で、少数派をい じめたり、迫害したりすることは許されません。 社会にはさまざまな差別があり、外国人への「ヘイト・スピーチ」なども見られますが、そう したことをなくすために努力していく必要があります。 − 19 − 高校講座・学習メモ
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