市内の飲食店で食中毒が発生

平成 28 年 6 月 7 日
市内の飲食店で食中毒が発生
柏市長は食中毒を発生させた市内飲食店に対し,食品衛生法に基づき,本日(6 月 7
日)から 4 日間の営業停止命令書を交付しました。
詳細は,次のとおりです。
1 探知
平成 28 年 6 月 3 日(金),市内飲食店利用者から,「5 月 20 日(金)に柏市内で会食
した 1 グループ 4 名のうち 3 名が,5 月 23 日(月)より腹痛,下痢,発熱,吐気を呈し
ている。」旨の連絡が,柏市保健所に入った。
2 調査結果
市保健所が調査を実施したところ,下記のことが判明した。
(1) 原因となる患者の共通食は,当該飲食店の提供した食事に限定された。
(2) 患者 2 名の便から,食中毒の原因となるカンピロバクターが検出された。(調査中)
(3) 患者の主症状及び潜伏期間がカンピロバクターによるものと一致した。
(4) 患者を診察した医師から食中毒の発生届が提出された。
(5) 患者の状況
ア 喫食者:4 名(同一メニュー喫食者)
イ 患者数:3 名(男性 3 名,20 歳代 ※入院者無し)
ウ 主な症状:腹痛,下痢,発熱,頭痛
エ 初発年月日:5 月 23 日午後 3 時 30 分
3 行政処分
調査結果から,柏市長は,以下の飲食店を原因とする食中毒と断定し,本日営業者
に対して行政処分を行った。
(1) 原因施設
所在地:柏市柏 1-2-35 共同ビル 4 階
営業者:株式会社リロードエッジ
屋号:全力鶏 柏店
(ぜんりょくどり かしわてん)
業種:飲食店営業
(2) 原因食品 5 月 20 日(金)に当該飲食店で提供された料理(調査中)
参考:喫食メニュー
鶏レバーたたき,鶏わさ,鶏たたき鬼おろしポン酢,鶏明太塩ユッケ,ぼんじり焼
き,いろいろミックス焼き,つくね焼き,鶏藤の丸鶏の素揚げ,こだわり卵のだし巻き,
鶏だし雑炊,冷やしトマトとアボカドサラダ等
(3) 病因物質 カンピロバクター
(4) 違反内容 食品衛生法第 6 条第 3 号違反
(5) 行政処分内容 食品衛生法第 55 条に基づく営業停止命令
処分年月日 平成 28 年 6 月 7 日
営業停止期間 平成 28 年 6 月 7 日~10 日
4 指導内容
柏市保健所では,営業停止期間中に食中毒再発防止を目的として,営業者に対し
て,施設の消毒を指導するとともに,調理従事者に対する衛生教育を行う。
5 柏市における食中毒発生状況(平成 28 年 6 月 7 日現在速報値)
年度/項目
平成 28 年度
発生件数
2件
患者数
8名
死亡者数
0名
<参考>
カンピロバクター食中毒について
発生件数が多く,注目されている食中毒菌です。ふだん鶏や牛などの腸に棲み,食
品や飲料水を通して感染します。少量の菌量でも発症するので,大規模な食中毒になり
やすいことから,学校給食や修学旅行などで集団感染もみられます。
○ カンピロバクターとは?
・ 鶏や牛,豚などの家畜や犬などのペットから高率に検出されます。
・ 少量の菌量でも発症します。空気にさらされると菌は死滅しますが,10℃以下の低温
でも長時間生存します。
○ 感染経路は?
・ 生の鶏肉や牛肉が感染源となることが多く,生乳などの畜産品や飲料水などから見つ
かった例もあります。また,犬や猫などのペット,ネズミなども保菌しているため,これら
から感染することもあります。
・ 家畜などの腸内に常在しているため,処理時に食肉が汚染を受けることがあります。
○ 症状は?
・ 感染から発症するまで2~7日かかります。下痢,腹痛,発熱,けん怠感,頭痛,吐き
気などの症状が現れます。
・ 幼児や高齢者など身体の抵抗力が弱い方は,重篤な症状となることがありますので,
特に注意してください。
○ カンピロバクターによる食中毒を予防するには?
・ 食肉などは早めに調理し十分加熱しましょう。
・ 食肉などを冷蔵庫に保存するときは,他の食品と分けましょう。
・ まな板・包丁・ふきんなどはよく洗い,熱湯や漂白剤で殺菌しましょう。
・ 使用水(井戸水の場合)の滅菌を十分しましょう。
【本件に関するお問い合わせ先】
たか はし
よしかわ
柏市保健所生活衛生課 食品衛生担当 髙橋,芳川
電話 04-7167-1259 / FAX 04-7167-1732