教育原理 Principles of Education TOGAWA Tomoru 戸 川 点 ■授業の目的 教育とは何だろう。教師は何をすべきだろうか。多様な価値観があり、日々社会が変わる今日、教師はどのような教育を進 めるべきなのか。この問題は教師であれば必ず考えなければならない問題であり、答えの見つかりにくい難問でもある。こ の講義では教育と何かを根本に立ち返り考え、学校教育がどうあるべきかを追求する。 ■授業の到達目標 毎回の講義内容を正確に理解することを目標とする。そのうえで、総合的な人間形成の営みである教育とは何かといった問 題について自らの力で調べ考えることが出来るようになることを目標とする。 ■授業計画 1 授業オリエンテーション この講義で学習する内容、授業の進め方、評価について説明する。 2 教育とは何か 現代において求められる教育は何か。教育の本質について考える。 3 学校とは何か 西洋における教育の歴史を振り返りながら学校の果たしてきた役割などについて考える。 4 近代公教育の変遷 西洋における教育の歴史を中心に近代公教育制度の性格について考える。 5 日本における教育の歴史 日本における教育の歴史を古代より振り返り、日本における近代公教育について考える。 6 戦後における教育制度の変遷 戦後における教育改革から現在の教育法規・教育制度まで概観する。 7 学習指導要領とは何か 教育課程編成の基準となる学習指導要領について各時期の特徴と改訂について概観する。 8 学校組織と教育課程の編成 学校組織について知るとともに学校においてどのように教育課程が編成されるのか、その実際を見る。 9 学力とは何か 現在求められる学力は何か、これまでの学力観の変遷を追いながら考える。 10 教育評価とは何か 様々な教育評価について触れ、教育評価の在り方について考える。 11 今日における学校経営 学校経営がどのようなものであるか、その実際について学ぶ。 12 教師とは何か 教師とは何か、その仕事や日常にふれ、能力、資質について考える。 13 現代における教育の課題 いじめや体罰、不登校など今日の学校教育が抱える問題について具体的に考える。 14 現代における教育の課題 中途退学防止策、保護者や地域との関わり方、特別支援教育など学校をめぐる様々な課題を考える。 15 講義のまとめ これまでの教育原理の内容を振り返りまとめとする。試験も実施する。 ■授業の方法 授業は講義形式で進めるが、受講者にも主体的に参加することを求める。毎回テーマに関連して受講者の体験や意見などを 聞き、それらをもとにしながら講義を進める。毎回レジュメを配布するが、授業終了時にはリアクションペーパーの記入、 提出を求め、双方向の授業を目指す。 ■予習・復習 授業時次回への課題を口頭またはプリント配布などにより示す。その課題を行うことを持って授業の予習とする。授業後は 学習指導要領や参考図書等で講義内容を確認し、復習とする。 ■成績評価の方法 試験の成績に出席点、授業中の態度、リアクションペーパーの内容などを加味して総合的に評価する。授業中の私語など著 しい場合には減点の対象とする。教師を目指す受講生であることを重視し、授業態度、出席状況などについては厳しく評価 する。 ■教科書・参考書 授業のテーマに関する参考書は授業時に紹介する。 その他全般的参考書としては 1)文部科学省編『高等学校学習指導要領』東山書房 2)安彦忠彦・石堂常世『現代教育の原理と方法』勁草書房などを参照。 ■関連する科目 教職論、各教科教育法をはじめ、教職実践演習など教職課程の全ての科目と関連する。積極的に受講してほしい。
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