2016年4月 - 第一生命保険株式会社

Economic Indicators
定例経済指標レポート
テーマ:労働力調査・一般職業紹介状況(2016年4月)発表日:2016年5月31日(火)
~雇用情勢は非常に良好~
第一生命経済研究所 経済調査部
担当 主席エコノミスト 新家 義貴
TEL:03-5221-4528
(%)
5.6
5.4
5.2
5
4.8
4.6
4.4
4.2
4
3.8
3.6
3.4
3.2
3
09
(倍)
求人倍率の推移
(季節調整値)
(倍)
完全失業率(季節調整値)
1.4
1.3
有効求人倍率
1.2
新規求人倍率(右目盛)
2.1
2
1.9
1.8
1.7
1.6
1.5
1.4
1.3
1.2
1.1
1
0.9
0.8
0.7
1.1
1
0.9
0.8
0.7
0.6
10
11
12
13
14
15
16
0.5
0.4
(出所)総務省統計局「労働力調査」
(注)2011年3~8月は、補完推計値を用いた参考値
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
○雇用情勢は良好
総務省から発表された2016年4月の完全失業率は3.2%と、前月と同水準だった(市場予想:3.2%)。失
業率の水準は依然非常に低く、労働需給の引き締まりが示されている状況に変わりはない。また、季節調整
済みの就業者数は前月差+20万人(3月▲13万人)、雇用者数が前月差+21万人(3月▲18万人)と増加し
ており、内容的にも良好である。
就業者数、雇用者数とも、高水準ながら2、3月には2ヶ月連続で減少しており、嫌なムードが漂ってい
たが、4月に揃って増加したことでこうした懸念は解消された。2、3月については1月に急増した反動が
出ていただけということだろう。なお、雇用者数を前年比でみると4月は+1.8%と高い伸びであり、ゼロ%
台だった昨年と比べてはっきりと伸びが拡大している。景気は冴えない展開が続いているが、雇用情勢につ
いては引き続き非常に良好である。
○ 求人の増加傾向も持続
厚生労働省から公表された16年4月の有効求人倍率は前月から0.04ポイント改善の1.34倍、新規求人倍率
は前月から0.16ポイント改善の2.06倍となった。有効求人倍率は1991年11月、新規求人倍率は1991年7月以
来の高水準である。4月については、有効求職者数や新規求職者数の減少によって求人倍率が高く計算され
ている面はあるが、より企業の求人意欲の実態を示す有効求人倍率も前月比+1.5%、新規求人数も前月比+
5.7%とともに高い伸びであり、内容も良好である。雇用者数の動きに先行する求人数が改善傾向を続けてい
ることからみて、先行きも雇用情勢は堅調さを持続する可能性が高いだろう。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
(万人)
6500
(万人)
5750
就業者数(季調値)
雇用者数(季調値)
5700
6450
5650
6400
5600
6350
5550
6300
5500
6250
5450
6200
08
09
10
11
12
13
14
15
08
16
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
有効求人数(季調値)
新規求人数(季調値)
95
260
90
240
85
80
220
75
200
70
180
65
60
160
55
140
50
45
120
08
08
09
10
11
12
13
14
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
15
09
10
11
12
13
14
15
16
16
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。