2016年5月 - 第一生命保険株式会社

Economic Indicators
定例経済指標レポート
テーマ:労働力調査・一般職業紹介状況(2016年5月)発表日:2016年7月1日(金)
~雇用情勢は非常に良好~
第一生命経済研究所 経済調査部
担当 主席エコノミスト 新家 義貴
TEL:03-5221-4528
(%)
5.6
5.4
5.2
5
4.8
4.6
4.4
4.2
4
3.8
3.6
3.4
3.2
3
09
(倍)
求人倍率の推移
(季節調整値)
(倍)
完全失業率(季節調整値)
1.4
1.3
有効求人倍率
1.2
新規求人倍率(右目盛)
2.2
2.1
2
1.9
1.8
1.7
1.6
1.5
1.4
1.3
1.2
1.1
1
0.9
0.8
0.7
1.1
1
0.9
0.8
0.7
0.6
10
11
12
13
14
(出所)総務省統計局「労働力調査」
15
16
0.5
0.4
09
10
11
12
13
14
15
16
(注)2011年3~8月は、補完推計値を用いた参考値
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
○雇用者数は着実に増加
総務省から発表された2016年5月の完全失業率は3.2%と、前月と同水準だった(市場予想:3.2%)。失
業率の水準は依然として非常に低く、労働需給の引き締まりが示されている。
季節調整済みの就業者数は前月差+2万人(4月+20万人)、雇用者数が前月差+3万人(4月+21万人)
と、僅かながら2ヶ月連続の増加である。また、前年比でみると就業者数が+0.7%、雇用者数が+1.7%と
比較的高い伸びとなっている。特に雇用者数の伸びは、ゼロ%台だった昨年と比べてはっきりと伸びが拡大
しており、雇用が着実に改善していることがみてとれる。
○ 求人は高い伸びが続く
厚生労働省から公表された16年5月の有効求人倍率は前月から0.02ポイント改善の1.36倍、新規求人倍率
は前月から0.03ポイント改善の2.09倍となった。有効求人倍率は1991年10月、新規求人倍率は1991年6月以
来の高水準である。また、より企業の求人意欲の実態を示す有効求人数も季節調整済み前月比+0.3%(4
月:+1.5%)、新規求人数も前月比+3.1%(4月:+5.7%)と増加しており、内容も良好である。雇用者
数の動きに先行する求人数が改善傾向を続けていることからみて、先行きも雇用情勢は堅調さを持続する可
能性が高いだろう。なお、有効求人数の前年比は+8.5%、新規求人数は+10.3%とともに高い伸びであり、
昨年と比べて明確に伸びが高まっている。景気は停滞感の強い状態が続いているが、雇用者数や求人数はむ
しろ伸びが加速しているようだ。こうした良好な雇用情勢は、景気の停滞感が強まるなか、数少ない好材料
である。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
(万人)
6500
(万人)
5750
就業者数(季調値)
6450
5700
6400
5650
6350
5600
6300
5550
6250
5500
雇用者数(季調値)
5450
6200
08
09
10
11
12
13
14
15
16
08
(出所)総務省「労働力調査」
09
10
12
13
14
15
16
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
(万人)
11
新規求人数(季調値)
有効求人数(季調値)
105
260
240
95
220
85
200
75
180
65
160
55
140
45
120
08
09
10
11
12
13
14
15
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
16
08
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。