Economic Indicators 定例経済指標レポート

Economic Indicators
定例経済指標レポート
テーマ:労働力調査・一般職業紹介状況(2015年12月)発表日:2016年1月29日(金)
~景気低迷のなか、雇用情勢は引き続き良好~
第一生命経済研究所 経済調査部
担当 主席エコノミスト 新家 義貴
TEL:03-5221-4528
(%)
5.6
5.4
5.2
5
4.8
4.6
4.4
4.2
4
3.8
3.6
3.4
3.2
3
09
(倍)
求人倍率の推移
(季節調整値)
(倍)
1.3
完全失業率(季節調整値)
2
1.9
1.2
有効求人倍率
1.1
新規求人倍率(右目盛)
1.8
1.7
1.6
1
1.5
0.9
1.4
0.8
1.3
1.2
0.7
1.1
1
0.6
0.9
0.5
10
11
12
13
14
(出所)総務省統計局「労働力調査」
(注)2011年3~8月は、補完推計値を用いた参考値
15
0.8
0.4
0.7
09
10
11
12
13
14
15
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
○雇用者数は増加基調持続
総務省から発表された2015年12月の完全失業率は3.3%と、前月と同水準だった(市場予想:3.3%)。季
節調整済みの就業者数が前月差+45万人(12月▲38万人)、雇用者数が前月差+41万人(12月▲38万人)と
大幅に増加するなど、ヘッドライン以上に内容は良好だ。就業者数、雇用者数は11月に大幅に減少し、先行
きの動向が懸念されていたが、12月はその落ち込み分を取り戻す増加となり、一安心といったところ。月々
の振れが激しいが、均してみれば増加基調が続いていることが確認された。また、失業率の水準は依然非常
に低く、労働需給の引き締まりが示されている状況に変わりはない。雇用情勢は引き続き良好だ。
○ 求人は堅調持続
厚生労働省から公表された15年12月の有効求人倍率は前月から0.02ポイント改善の1.27倍、新規求人倍率
は前月から0.02ポイント悪化の1.91倍となった。有効求人倍率は1991年12月(1.31倍)以来の高水準である。
新規求人倍率は低下したが、前月に0.10ポイントの急上昇した後であり、問題ない。労働需給の引き締まり
を示す結果と言える。
また、有効求人数は季節調整済み前月比+1.7%、新規求人数は前月比+1.5%と、ともに3ヶ月連続の増
加だった。求人数は着実な改善を続けており、好調が持続していることが示された。
2015年の景気は低調な推移が続いた。筆者はこの景気停滞の影響が雇用に波及してくる結果、雇用も伸び
悩んでくると予想していたが、筆者の想定以上に雇用情勢は好調さを保っている。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
(万人)
6450
(万人)
5700
就業者数(季調値)
6400
5650
6350
5600
6300
5550
6250
5500
雇用者数(季調値)
5450
6200
08
09
10
11
12
13
14
15
08
09
10
11
12
13
14
15
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
有効求人数(季調値)
(万人)
260
新規求人数(季調値)
95
90
240
85
220
80
75
200
70
180
65
60
160
55
140
50
120
45
08
09
10
11
12
13
14
15
08
09
10
11
12
13
14
15
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。