Economic Indicators 定例経済指標レポート

Economic Indicators
定例経済指標レポート
テーマ:労働力調査・一般職業紹介状況(2016年2月)発表日:2016年3月29日(火)
~雇用情勢は引き続き良好~
第一生命経済研究所 経済調査部
担当 主席エコノミスト 新家 義貴
TEL:03-5221-4528
(%)
5.6
5.4
5.2
5
4.8
4.6
4.4
4.2
4
3.8
3.6
3.4
3.2
3
09
(倍)
求人倍率の推移
(季節調整値)
(倍)
1.3
完全失業率(季節調整値)
1.2
有効求人倍率
1.1
新規求人倍率(右目盛)
2.1
2
1.9
1.8
1.7
1.6
1.5
1.4
1.3
1.2
1.1
1
0.9
0.8
0.7
1
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
10
11
12
13
14
15
16
0.4
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)総務省統計局「労働力調査」
(注)2011年3~8月は、補完推計値を用いた参考値
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
○就業者数、雇用者数は前月の反動から減少も、増加傾向維持
総務省から発表された2016年2月の完全失業率は3.3%と、前月から0.1%ポイント悪化した(市場予想:
3.2%)。季節調整済みの就業者数が前月差▲58万人(1月+61万人)、雇用者数が前月差▲14万人(1月+
50万人)と減少しており、全般的に前月から悪化。もっとも、就業者数、雇用者数については1月に異様な
急増をみせていただけに、2月に反動が出るのは織り込み済みだ。前月から悪化した失業率についても、
3.3%という水準自体は非常に低く、労働需給の引き締まりが示されている。雇用情勢は引き続き良好と判断
できる。
○ 求人は堅調持続
厚生労働省から公表された16年2月の有効求人倍率は前月と同水準の1.28倍、新規求人倍率は前月から
0.15ポイント悪化の1.92倍となった。新規求人倍率の急低下が目を引くが、新規求職者数の急減を背景に1
月に不自然な急上昇(12月:1.90倍→1月:2.07倍)をしていたものが元に戻っただけだ。1月の上昇につ
いては、季節調整が上手くかかっていないことが影響しているのだろう。
また、より実態を示す新規求人数では前月比+1.7%(1月▲1.0%)、有効求人数は前月比+1.3%(1月
▲1.6%)と増加していることから見ても、求人動向は引き続き好調と判断して良い。景気低迷が持続する一
方で、雇用情勢は未だに崩れる気配を見せていない。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
(万人)
6500
(万人)
5750
就業者数(季調値)
6450
5700
6400
5650
6350
5600
6300
5550
6250
5500
雇用者数(季調値)
5450
6200
08
09
10
11
12
13
14
15
16
08
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)総務省「労働力調査」
(万人)
有効求人数(季調値)
新規求人数(季調値)
95
260
90
240
85
220
80
75
200
70
180
65
60
160
55
140
50
120
08
09
10
11
12
13
14
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
15
16
45
08
09
10
11
12
13
14
15
16
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。