数理科学特別講義 VI 講義題目: 無限変数関数の正則性と解析 授業の目標、概要: 無限変数関数の正則性を考察し、種々の演算での安定性、連鎖律の公式、関数解析的な 取り扱い等について議論する。 このような考察の目的の 1 つは、偏微分方程式論における変換理論への応用である。 (形式的) 無限階微分作用素を含むような関数の変換の理論においては、関数空間の間の 抽象的な写像としての扱いにも、形式級数によるシンボルとしての扱いにも、それぞれメ リットとデメリットがあり、無限変数関数によるシンボルとして扱うことによって双方の 利点を生かせる場合がある。 本集中講義では、局所凸空間の理論からの若干の準備をした上で、数列空間における位 相や関数の正則性、近似可能性、安定性を論じる。さらに連鎖律や南雲型の補題を準備 し、複素非線形偏微分方程式の変換理論として作られた coupling 理論への応用に触れる。 成績評価方法(レポート、筆記試験など): レポートによる。
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