カナダの金融市場動向

2016年5月17日
カナダの金融市場動向 Weekly Report
【2016年5月7日~2016年5月13日の推移】
【1】為替動向
【カナダ・ドル 為替推移】 (2016年4月15日~2016年5月13日)
先週のカナダ・ドル円相場は上昇しました。先週は、
原油価格が上昇したことや、アルバータ州の山火事に
沈静化の兆しが見られ、景気に悪影響が及ぶとの懸念
が後退したことで、カナダ・ドル円相場は上昇しました。
また、日本の政府高官による口先介入から円安が進ん
だことも、カナダ・ドル円相場の上昇圧力となりました。
今週は、カナダでは小売売上高やCPI(消費者物価
指数)が発表されます。これらの経済指標が市場予想
を上回る結果となれば、カナダ・ドル上昇のサポート要
因となるとみられます。また、原油価格が引き続き堅調
に推移すれば、カナダ・ドルを下支えすると考えられま
す。週末にはG7(先進7カ国)財務相・中央銀行総裁会
議の開催が予定されており、 円相場をめぐる発言に注
目が集まりそうです。
【2】金利動向
先週のカナダ5年国債利回りは低下しました。先週は、
米国で発表された小売売上高が市場予想を上回り、米
国の利上げ観測が高まったものの、株価が下落したこと
で米国の金利が低下し、カナダもそれに連れて金利が
低下しました。
今週は、カナダでは小売売上高やCPIが発表されま
す。一方、米国ではCPIやFOMC(米国連邦公開市場
委員会)議事録の発表およびFRB(米国連邦準備制度
理事会)高官の発言が予定されています。米国の利上
げ期待が高まれば米国の金利が上昇し、それに連れて
カナダの金利上昇圧力も高まるとみています。原油価
格や株価の動向にも、引き続き注目が集まるとみていま
す。
(円/カナダ・ドル)
(カナダ・ドル/米ドル)
95
1.20
円/カナダ・ドル(左軸)
1.29
カナダ・ドル/米ドル(右軸、上下反転)
90
カナダ・
ドル
1.25
85
高
1.30
80
1.35
安
83.94
75
4/15
4/22
4/29
5/6
1.40
5/13
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【カナダ 金利推移】
(2016年4月15日~2016年5月13日)
(%)
1.2
カナダ5年国債
1.0
0.8
0.68
0.6
0.4
4/15
4/22
4/29
5/6
5/13
【3】主要経済指標
発表日
発表頻度
期間
指標名
データ
(参考)前回
5/12
5/17
5/20
5/20
毎月
毎月
毎月
毎月
2016年3月
2016年3月
2016年3月
2016年4月
新築住宅価格指数(前年同月比)
製造業売上高(前月比)
小売売上高(前月比)
消費者物価指数(前年同月比)
2.0%
-
1.8%
-3.3%
0.4%
1.3%
(出所)Bloomberg等より大和投資信託作成
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