Technical Report SPM No.83 走査型プローブ顕微鏡 SPM/白色干渉計複合 /白色干渉計複合システム /白色干渉計複合システム -微小段差の測定- SPMは、先端が数nmの細く尖った針を用いて試料表 面の形状観察や物性分析を行う顕微鏡で、面分解能が 非常に高いことを特徴としています。 また、白色干渉計は、光を用いた非接触式測定装置で 、試料表面の形状測定を、短時間かつ高分解能で行な うことができます。 「AFM5400L」は、SPMと白色干渉計の機能を複合化 させることで、1 mm程度の広視野範囲から数nmレベル の狭視野範囲までを、高さ方向分解能0.01 nmという高 分解能で、シームレスに測定することを可能としました。 ここではSPM/白色干渉計複合機による微小段差の 測定事例について紹介します。 2014.4 AFM5400L外観 微小段差測定事例 白色干渉計は光学式計測装置であるため、原理上、基板上の厚さ1 µm以下の薄膜などでは,基板からの光の反射の影 響などで正確な測定ができない場合があります。また、急峻(しゅん)な試料では反射光の戻り量が少なくなるため測定可能 な傾斜角度に制約があります。 図1は金薄膜の微小段差を測定した事例です。白色干渉計による広域測定後、任意の位置を指定しSPM測定を行いまし た。SPMでは段差部の詳細な構造を確認できます。段差の高さ計測では、白色干渉計とSPMでほぼ同等の値が得られま した。 図2は、金属基板上の有機薄膜を測定した事例です。白色干渉計では凸形状と計測されたものがSPMでは凹形状と計測 されています。これは白色干渉計では基板面からの反射の影響で実際の形状とは異なる形状が観察されてしまった事例で す。 白色干渉計とSPMを複合させることで、白色干渉計で測定したデータをSPMで測定し,白色干渉計の測定データの正確 性を検証するクロスチェックを行うことができます。これによって白色干渉計の計測データの信頼性を向上させることが可能 となります。 白色干渉計像( 350×450 µm ) SPM像(45×90 µm) 20 µm ほぼ同じ高さ 段差14.9 nm 段差14.6 nm 図1 金薄膜の微小段差測定 白色干渉計像( 350×450 µm ) SPM像(45×90 µm) 20 µm 高さ反転 段差38.9 nm 段差7.9 nm 図2 金属上の有機膜段差測定 http://www.hitachi-hitec-science.com 本社営業部門 〒105-0003 東京都港区西新橋一丁目24番14号 大 阪 営 業 所 TEL:(050) 3131-6973 名古屋営業所 TEL:(03) 6280-0062 TEL:(052) 219-1678 C 2014 Hitachi High-Tech Science Corporation.
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