ご参考資料 ピクテ・グローバル・マーケット・ウォッチ 2016年4月19日 グローバル Pictet Global Market Watch 世界の投資環境(2016年4月) 国際通貨基金(IMF)は2016年の世界経済の成長率見通しを下方修正しました。依然として世界の金融市場は不 透明な状態が続いていますが、足元では原油価格に回復の兆しが見られるほか、米国の利上げペースの後退が 示唆されるなどの変化も出てきており、金融市場の下支え要因になると思われます。 国際通貨基金(IMF)による 主要国の経済予想 図表1: 主要国・地域の2016年の経済成長率予想 前年比 国際通貨基金(IMF)は2016年の世界経済成長率予 想(2016年4月時点)を+3.2%成長とし、2016年1月時 点の予想であった+3.4%成長から0.2%下方修正しま した(図表1参照)。先進国、新興国ともに成長率予想 は下方修正されています。 9% 2016年1月予想 2016年4月予想 6% 3.4% 3% 6.3% 6.5% 4.3% 4.1% 3.2% 2.1% 1.9% 米国の2016年のGDP(国内総生産)成長率予想は +2.4%と、2016年1月時点の+2.6%から0.2%下方修 0% 正されました。ドル高が米国の製造業へ影響を与えて いるほか、原油価格の下落によってエネルギー部門の -3% 投資が低下していることが主な背景としています。 2.6% 2.4% 1.7% 1.5% 1.0% 0.5% -3.5% -3.8% 日本の2016年のGDP成長率も2016年1月時点の -6% 世界 先進国 米国 ユーロ圏 日本 新興国 中国 ブラジル +1.0%の予想から+0.5%に大幅に引き下げられました。 IMFは2016年前半の円高と新興国経済の需要の弱さ 図表2:主要国・地域の2017年の経済成長率予想 が日本経済に影響を与える点を指摘しています。また、 前年比 2017年については同年4月に予定されている消費税 の増税を理由にマイナス成長を見込んでいます(図表 7% 2参照)。 2016年1月予想 6.0% 6.2% 一方、新興国では明暗が分かれました。ブラジルなど の資源輸出国や産油国のGDP成長率は資源価格の 下落などを背景に下方修正されましたが、中国が +6.3%から+6.5%に0.2%上方修正されるなど、資源輸 入国の中には資源価格の下落がプラス要因となり、上 方修正された国もあります(図表1参照)。 6% 4% 4.7% 4.6% 3.6% 3.5% 3% 2.6% 2.5% 2.1% 2.0% 2% 1% 現時点では、年初からの市場の混乱に落ち着きがみら 0% れるため、IMFの見通しにはやや悲観的という印象も ありますが、IMFは現在は一時的安定の可能性もある -1% と指摘しており、注意は必要と見ています。 <次ページに続きます> 2016年4月予想 5% 1.7% 1.6% 0.3% 0% -0.0% -0.1% 世界 先進国 米国 ユーロ圏 日本 新興国 中国 ブラジル 出所:国際通貨基金(IMF)のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 米国:利上げ開始。 利上げペースが次の焦点に 図表3:米国政策金利の推移と利上げのペース 日次、期間:1990年1月2日~2016年3月31日 2015年12月に米連邦準備制度理事会(FRB)が利上 げを開始し、今後の利上げのペースに注目が集まって います。過去の利上げを見てみると、1年で6~8回程 度のペースで利上げを行っています(図表3参照)。た だ、現在の米国の経済成長率は過去の利上げ時と比 較して相対的に低い水準で推移しており、同じペース で利上げできるかは不透明な状態です(図表4参照)。 また、利上げは長期金利の上昇要因となりますが、利 上げのペースが非常に緩やかなものになると、長期金 利への影響も限定的になる可能性もあります。実際、 2004年6月から2年間にわたって行われた利上げでは、 長期金利は緩やかな上昇にとどまりました(図表3青丸 部分参照)。 米国:利上げペースを占う上で 注目のデータ ① 10% 7回 1 2ヵ月 8% ② 6回 1 1ヵ月 ③ 17回 2 4ヵ月 利上げ局面 米政策金利 米10年国債利回り 6% 4% 2% 0% 90年1月 95年1月 00年1月 05年1月 10年1月 15年1月 ①1994年2月~1995年2月②1999年6月~2000年5月③2004年6月~2006年6月 図表4:米国の実質GDP成長率の推移 四半期、期間:1990年1-3月期~2015年10-12月期 10% インフレ率は利上げペースを考える上で重要なデータ 8% の1つですが、米国のインフレ率は原油価格の下落等 6% によって非常に低い水準で推移しており、利上げペー 4% スを抑える要因となることが考えられます(図表5参照)。 2% ただ、今後米国の賃金が上昇する傾向が続くようであ 0% ればインフレ率が徐々に上昇する可能性には注意が -2% 必要です。 なお、現在の米国経済は内需が堅調に推移しているこ -4% ともあって回復基調にありますが、ドル高の影響により -6% 輸出が落ち込みを見せており、内需と外需で二極化の -8% -10% 様相を呈しています(図表6参照)。 米実質GDP成長率(四半期、年率) 12四半期移動平均 90年3月 95年3月 00年3月 05年3月 10年3月 15年3月 図表5:米国のインフレ率(消費者物価指数)の推移 月次、期間:1990年2月~2016年2月 <次ページに続きます> 図表6:米国の個人消費(内需)と輸出(外需) 月次、期間:2011年3月~2016年1月 (個人消費は四半期ベース) 4% 3% 米実質GDP個人消費変化率(前年同期比、左軸) 米輸出(前年同月比、右軸) 2% 1% 0% 7% 6% 5% 4% 30% 3% 2% 20% 1% 0% 10% -1% 0% -2% -3% 90年2月 -10% 米消費者物価指数(前年同月比) 12ヵ月移動平均 95年2月 00年2月 05年2月 10年2月 15年2月 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 -1% 11年3月 -20% 12年3月 13年3月 14年3月 ※実質GDP個人消費変化率は2015年12月まで ピクテ投信投資顧問株式会社 15年3月 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 米国:外部要因に不安はあるが 基本的に回復基調維持 図表7:米国の交易条件 月次、期間:1999年12月~2016年3月 米国経済はドル高や軟調な新興国経済など外部要因 に不安は残るものの、内需を中心に回復基調を維持し ています。利上げによるドル高が製造業を中心とした 輸出企業の業績を下押しする懸念もありますが、輸入 物価の下落による消費の下支えなどプラスの要因にも なります。実際、米国の交易条件(輸出品と輸入品価 格の交換比率)は足元改善してきており、米国景気の 下支え要因になるとも考えられます(図表7参照)。また、 エネルギー価格の下落や良好な雇用環境は個人の購 買力の増加要因となり、消費を押し上げる効果を期待 できます(図表8参照)。 米国:利上げペースが次の焦点に 欧州中央銀行(ECB)と日銀はマイナス金利の拡大に はやや消極的となる可能性もありますが、量的金融緩 和はある程度拡大が見込まれます。一方、既に利上げ に踏み切った米連邦準備制度理事会(FRB)は将来的 に量的金融緩和による国債保有の縮小(引き締め)時 期の模索が想定されます(図表9参照)。 ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)が示唆したよ うに、当面利上げペースは緩やかな展開が想定されま す。そのため、市場と当局が想定する利上げペースの 差は縮小しています(図表10青丸部分参照)。 0 米国の交易条件 -5 -10 -15 -20 -25 -30 99年12月 図表10:FOMC参加者による政策金利予測 時点:2015年12月、2016年3月 09年12月 14年12月 図表8:米国の小売売上げの伸び率内訳とガソリン 価格の推移 月次、前年同月比、期間:2009年1月~2016年2月 12% 米ドル/ガロン 4.5 8% 4.0 4% 3.5 0% 3.0 レストラン・飲食店(左軸) ガソリンスタンド(左軸) 自動車ディーラー(左軸) その他の小売店(左軸) ガソリン価格(右軸) -4% -8% -12% 09年1月 <次ページに続きます> 04年12月 2.5 2.0 1.5 11年1月 13年1月 15年1月 図表9:各中央銀行のマネタリーベースの推移と 今後の予想 月次、期間:2007年12月~2016年3月(実績)、 2016年4月~2016年12月(予想) 550 4% 3% 参考:2016年3月末時点の市場予想 2016年3月時点の予測 2015年12月時点の予測 年0.9%の上昇 2.4% 年1.0%の上昇 2% 1% 1.4% 年1.0%の上昇 0.9% 0.4% 500 3.3% 450 400 3.0% 年1.1%の上昇 1.9% 350 300 2007年12月末=100として指数化 日本 米国 ユーロ圏 日本(予想) 米国(予想) ユーロ圏(予想) 250 200 150 年1.0%の上昇 100 50 07年12月 0% 2015年 2016年 2017年 2018年 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 ピクテ投信投資顧問株式会社 09年12月 11年12月 13年12月 15年12月 ※FRBのマネタリーベース予想は、保有債券の満期償還分は全額再投資されると 想定。ECBのマネタリーベース予想は、2015年1月の定例理事会で決定した月間 600億ユーロの資産購入と2016年3月の定例理事会で決定した月額200億ユーロ の増額を仮定。日銀のマネタリーベース予想は、年間80兆円の資産買取を行う日 銀目標に従い計算。 ※米国のマネタリーベース予想は2016年3月~2016年12 月 ※政策金利の予測値は、各参加者の予測の中央値 出所:ブルームバーグ、日本銀行、各種報道、FOMC関連資料のデータを使用しピ クテ投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 3 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル ユーロ圏:経済は金融緩和の下支えで 緩やかながら回復 図表11:ユーロ圏製造業景況感と消費者信頼感の推移 月次、期間:2006年1月~2016年3月 ユーロ圏経済は堅調な内需などにけん引され、緩やか な回復を維持する見込みです。ギリシャ債務危機以降、 落ち込みを見せていた消費者マインドと製造業景況感 は足元では改善傾向にあります(図表11参照)。また、 ドイツなどの失業率が歴史的な低水準となるなど雇用 にも回復が見られます。 銀行貸出(特に企業向け)は量的金融緩和により拡大 する傾向があり、量的金融緩和政策拡大に伴い貸出し の増加が期待されます(図表12参照)。銀行貸出と雇 用の回復はユーロ圏経済を下支えする要因となり、内 需拡大にも貢献すると考えられます。一方、中国など 新興国向け輸出は軟調になることも懸念され、製造業 の今後の動向に注視が必要と見ています。 0 80 -5 70 -10 60 -15 50 -20 40 -25 30 -30 20 ユーロ圏消費者信頼感指数(左軸) ユーロ圏製造業PMI(右軸) -35 -40 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 10 0 16年1月 図表12:ユーロ圏信用の伸びの寄与度 月次、期間:2012年1月~2016年2月 ユーロ圏:ECBの金融緩和政策、 インフレ率とユーロ安 ECB量的金融緩和 2015年1月 開始を表明 2015年3月 開始 0.8% 景気減速が懸念される中国向け輸出の回復は鈍化傾 向です(図表13参照)。欧州中央銀行(ECB)の追加金 融緩和によるユーロ安への効果は限定的です。原油 価格は以前に比べれば落ち着きは見られますが、 ユーロ圏インフレ率は低水準での推移が続いています (図表14参照)。 マイナス金利政策の拡大は銀行収益への悪影響など もあり、今後は慎重姿勢が想定されます。今後は貸し 出しの促進策などが主体となることが想定されます。 0.6% 企業向けローンの寄与度 0.4% 家計向けローンの寄与度 0.2% 0.0% -0.2% -0.4% -0.6% -0.8% 12年1月 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 <次ページに続きます> (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 図表13:ドイツの輸出総額に占める国別割合の推移 月次、12ヵ月移動平均、2006年1月~2015年11月 図表14:ユーロ圏の消費者物価指数の推移 月次、前年同月比、期間:2010年12月~2016年3月 3.5% ユーロ圏消費者物価指数 3.0% 2.5% 2.0% ECBのインフレ目標=2%を上回ら ない範囲で、その近辺 1.5% 1.0% 0.5% 0% -0.5% 11% 10% 9% 8% 中国向けは下向き 7% 6% 英国 5% フランス オランダ 4% 米国 3% 中国 2% 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 出所:ブルームバーグ、CEICのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 -1.0% 10年12月 11年12月 12年12月 ピクテ投信投資顧問株式会社 13年12月 14年12月 15年12月 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 4 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 日本:景気回復の鈍化傾向が 続く日本経済 図表15:日本のGDP成長率と寄与度の推移 2015年10-12月期の日本のGDP成長率は個人消費 が軟調であったことなどを受けて前期比年率マイナス 1.1%と再びマイナス成長となりました(図表15参照)。 日本の景気や物価動向は賃金の伸びが左右する展開 を想定していましたが、春闘を見渡しても賃金の伸び は期待を下回りました(図表16参照)。グローバル経済 の先行きに不透明感があるため、賃金の伸びが抑制 された状況と考えられます。賃金の伸びが軟調なこと から、今後は政策への期待が高まる展開が想定され ます。 日銀が導入したマイナス金利の景気への効果はいま だに不透明な部分も多く、財政政策など他の政策を組 み合わせることができるかが今後の注目点になると見 ています。 四半期、前期比年率、季節調整後、期間:2012年4-6月期~ 2015年10-12月期 10% 4.6% 2.2% 5.2% 5% 1.4% 0% -5% -10% -15% -20% 2012年 4-6月期 民間在庫 純輸出 -7.9% 公共投資 政府消費 設備投資 住宅投資 個人消費 GDP成長率 2013年 4-6月期 -2.5% 2014年 4-6月期 -1.4% -1.1% 2015年 4-6月期 図表16:日本の消費者物価指数と 給与の伸び率の推移 <次ページに続きます> 月次、前年同月比、期間:2010年10月~2016年2月 4% 3% 3% 消費者物価指数(左軸) 毎月勤労統計現金給与総額(右軸) 2% 2% 1% 1% 0% 0% -1% -1% -2% -2% -3% 10年10月 11年10月 12年10月 13年10月 14年10月 15年10月 出所:ブルームバーグ、内閣府のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 5 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 中国:構造的な変化に直面する中国、 投資から消費へ 中国政府は投資(住宅や設備投資など)や輸出主導の 経済成長から、消費を主体とした緩やかな経済成長へ 転換させる構造改革を継続しており、過去と比較すると 経済成長率は今後緩やかなものになると見込まれま す(図表17参照)。中国の小売と輸出を見てみると、小 売売上高の伸び率が相対的に安定して推移している のに対して、輸出は比較的変動が大きくなっています (図表18参照)。今後は構造的な輸出の低下傾向の継 続が見込まれるうえに、短期的には世界経済の先行き が不透明なため、輸出の変動が見込まれます。 図表17:中国の経済成長率の推移 四半期、期間:2005年10-12月期~2015年10-12月期 20% 16% 1600 兆円 中国名目GDP(円率、円換算、右軸) 中国実質GDP成長率(前年比、左軸) 1400 1200 1000 12% 800 8% 600 400 4% 200 0% 0 05年12月 07年12月 09年12月 11年12月 13年12月 15年12月 図表18:中国の小売売上高と輸出の伸び率の推移 月次、前年同月比、期間:2006年2月~2016年2月 中国:短期的に金融緩和など政策によ る下支えも必要 60% 中国小売売上高 50% 中国輸出 40% 30% 預金準備率の引き下げや利下げ、資金供給オペ等に 20% より、中国当局は緩和的な金融政策を実施しています (図表19参照)。今後も金融緩和による景気支援は続く 10% 0% ものと見られ、2015年夏のような中国経済の過度の悲 観論には修正も見られます。また、金融緩和に加えて、 -10% 住宅取得を促進するための規制緩和により、大都市の -20% -30% 不動産価格に上昇が見られますが、地方の不動産は -40% 全般的に下落しています(図表20参照)。 06年2月 08年2月 10年2月 12年2月 14年2月 16年2月 5ヵ年計画(16年~20年)の詳細を審議する全国人民 ※小売売上高は2012年以降の1月、2月分は公表されていないため、 代表大会(全人代、3月5日開催)を受け財政政策拡大 参考値として前年の12月分を使用 は期待されますが、過剰債務などへの対応も必要で、 図表19:中国の預金準備率とM2の推移 政策運営は綱渡りの状態となっています。 月次、期間:2007年1月~2016年2月、預金準備率は6ヵ月先行 <次ページに続きます> 35% 図表20:中国の大都市の住宅市況 30% 月次、期間:2014年2月~2016年2月 M2前年比伸び率(左軸) 預金準備率(6ヵ月先行、右軸、逆目盛り) 25% 90% 80% 0% 5% 10% 20% 住宅価格が上昇した都市の割合 15% 15% 70% 60% 20% 10% 50% 5% 07年1月 09年1月 11年1月 13年1月 15年1月 40% 30% 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 20% (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 10% 0% 14年2月 25% 14年8月 ピクテ投信投資顧問株式会社 15年2月 15年8月 16年2月 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 6 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 商品:原油価格に 底打ちの兆しは見られるが 図表21:原油生産量と原油価格(WTI)の推移 日次、期間:2013年1月1日~2016年3月31日(生産量は月次) 120 ドル/バレル 万バレル/日 2014年以降、原油価格が下落傾向であったにも関わ らず、サウジアラビアなどOPEC(石油輸出国機構)諸 100 国や非OPECであるロシアの原油生産量に大きな変 化が見られなかったことから、今後産油国間で原油の 80 減産を模索する動きが続くと思われます(図表21参照)。 ただ、米国は採算性の低い新規石油採掘計画の縮小 60 など独自路線で生産量を調整する姿勢を示しています。 40 そのため、米国の石油掘削装置は減少を続けており、 米国の原油生産ペースは過去1年でみると横ばいの動 20 きとなっています(図表22参照)。 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 最近の原油価格に落ち着きが見られますが、これは原 イラク生産量(左軸) ロシア生産量(左軸) 油の減産の合意を模索する動きが要因の1つと考えら サウジアラビア生産量(左軸) 原油価格(右軸) れます。 ※原油価格:WTI原油先物 今後の原油価格については、産油国間での本格的な 減産合意の可否と景気回復による需要回復が注目点 になると思われます。 <次ページに続きます> 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 ※生産量は2月まで 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 図表22:米国の石油掘削装置の稼動数と原油 生産量の推移 週次、期間:2011年3月4日~2016年3月25日 1,800 基 万バレル/日 1,200 1,500 1,000 1,200 800 900 600 石油掘削装置の稼動数(左軸) 600 400 原油生産量(月次、右軸) 200 300 11年3月 12年3月 13年3月 14年3月 15年3月 16年3月 ※原油生産量は月次ベース、2月まで 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 7 8 ご参考資料 Pictet Global Market Watch グローバル 資源国:主な資源国の経済 図表23:オーストラリアの経済成長率の推移 四半期、前年同期比、期間:2005年1-3月期~2015年10-12月期 資源国経済は商品市況の動向と連動する傾向があり、 商品市況が景気を左右する展開が想定されます。 6% オーストラリアGDP成長率 5% 主要な資源国の1つであるオーストラリア経済は、内需 は比較的健全で、低金利政策により住宅、個人消費は 底堅く、同国経済をある程度下支えすると見ています。 足元のオーストラリア経済の成長率は改善傾向を示し ており、インフレ率も若干回復の兆しを見せています (図表23参照)。 オーストラリア消費者物価指数変化率 4% 3% 2% 1% 0% 一方、ブラジル経済は足元ではマイナス成長になって 05年3月 08年3月 11年3月 14年3月 おり(図表24参照)、国際通貨基金(IMF)によると2016 年もマイナス成長の継続を見込んでいます(1ページ目 図表24:ブラジルの経済成長率の推移 図表1参照)。ブラジル経済は高いインフレ率にも苦し 四半期、前年同期比、期間:2005年1-3月期~2015年10-12月期 んでおり、インフレ抑制のために今まで利上げ路線を 12% 維持してきました(図表25参照)。しかし、ブラジルの経 10% 済成長率は低迷しており、ブラジル中銀は政策金利を 8% 14.25%の据え置きへと転じました。高インフレ抑制か 6% ら景気重視へ政策の舵を切った形ですが、問題は山 4% 積みで、本格的な回復には時間がかかる見込みです。 2% 0% -2% -4% -6% -8% 05年3月 商品市況下落の影響で通貨が下落している資源国は、 インフレ抑制のために金融引き締めを余儀なくされて いる状態となっています。一方、原油価格の下落に よって物価抑制が進んだ国(インド、中国、オーストラリ アなど)では逆に利下げ余地が出てきています。また、 トルコなど国内の政治が不安定なことを背景に金融政 策などの動向が不透明な国も見られます。 ブラジルGDP成長率 ブラジル消費者物価指数変化率 08年3月 11年3月 14年3月 図表25:主な新興国・資源国の政策金利の推移 日次、期間:2006年12月末~2016年3月31日 資源国経済は当面商品市況との戦いが続く見込みで 18 すが、商品市況の低迷が長期化する可能性もあり、今 16 後の経済動向には注視する必要があると考えます。 14 ブラジル14.25 12 ロシア11.0 10 トルコ7.5 8 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が 変更される場合があります。) 南アフリカ7.00 インドネシア6.75 6 インド6.75 4 中国4.35 2 オーストラリア2.0 0 07年1月 09年1月 11年1月 13年1月 15年1月 記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま せん。 ※図表25:中国は貸出基準金利(1年)を使用、トルコは2010年5月20日から、 ロシアは2013年9月13日から2016年3月31日まで 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場 の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将 来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用 目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。 ●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象 ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、 会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。 8 84
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