世界の投資環境(2016年 5月)

ご参考資料
ピクテ・グローバル・マーケット・ウォッチ 2016年5月発行
グローバル
Pictet Global Market Watch
世界の投資環境(2016年5月)
国際通貨基金(IMF)は2016年の世界経済の成長率見通しを下方修正しました。依然として世界の金融市場は不
透明な状態が続いていますが、足元では原油価格に回復の兆しが見られるほか、米国の利上げペースの後退が
示唆されるなどの変化も出てきており、金融市場の下支え要因になると思われます。
国際通貨基金(IMF)による
主要国の経済予想
図表1: 主要国・地域の2016年の経済成長率予想
前年比
国際通貨基金(IMF)は2016年4月12日に世界経済見 9%
通しを発表し、2016年の世界経済成長率予想(2016
年4月時点)を+3.2%成長とし、2016年1月時点の予想 6%
であった+3.4%成長から0.2%下方修正しました(図表
1参照)。先進国、新興国ともに成長率予想は下方修
3%
正されています。
2016年1月予想
2016年4月予想
3.4%
6.3% 6.5%
4.3% 4.1%
3.2%
2.1% 1.9%
2.6% 2.4%
1.7% 1.5%
1.0%
0.5%
米国の2016年のGDP(国内総生産)成長率予想は
0%
+2.4%と、2016年1月時点の+2.6%から0.2%下方修
正されました。ドル高が米国の製造業へ影響を与えて -3%
いるほか、原油価格の下落によってエネルギー部門の
-3.5% -3.8%
投資が低下していることが主な背景としています。
-6%
世界 先進国 米国 ユーロ圏 日本 新興国 中国 ブラジル
日本の2016年のGDP成長率も2016年1月時点の
+1.0%の予想から+0.5%に大幅に引き下げられました。
図表2:主要国・地域の2017年の経済成長率予想
IMFは2016年前半の円高と新興国経済の需要の弱さ
前年比
が日本経済に影響を与える点を指摘しています。また、
2017年については同年4月に予定されている消費税
7%
の増税を理由にマイナス成長を見込んでいます(図表
2016年1月予想
6.0% 6.2%
6%
2016年4月予想
2参照)。
一方、新興国では明暗が分かれました。ブラジルなど
の資源輸出国や産油国のGDP成長率は資源価格の
下落などを背景に下方修正されましたが、中国の2016
年のGDP成長率予想が+6.3%から+6.5%に0.2%上
方修正されるなど、資源輸入国の中には資源価格の
下落がプラス要因となり、上方修正された国もあります
(図表1参照)。
5%
4%
4.7% 4.6%
3.6%
3.5%
3%
2%
1%
0%
2.6% 2.5%
2.1% 2.0%
1.7% 1.6%
0.3%
-0.1%
0%
-0.0%
現時点では、年初からの市場の混乱に落ち着きがみら -1% 世界 先進国 米国 ユーロ圏 日本 新興国 中国 ブラジル
れるため、IMFの見通しにはやや悲観的という印象も
ありますが、IMFは現在は一時的安定の可能性もある
出所:国際通貨基金(IMF)のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
と指摘しており、注意は必要と見ています。
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
<次ページに続きます>
変更される場合があります。)
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま
せん。
ピクテ投信投資顧問株式会社
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
1
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グローバル
米国:利上げを開始したが、利上げペース 図表3:米国政策金利の推移と利上げのペース
日次、期間:1990年1月2日~2016年4月29日
は緩やか
2015年12月に米連邦準備制度理事会(FRB)が利上
げを開始し、今後の利上げのペースに注目が集まって
います。過去の利上げを見てみると、1年で6~8回程
度のペースで利上げを行っています(図表3参照)。た
だ、現在の米国の経済成長率は過去の利上げ時と比
較して相対的に低い水準で推移しており、同じペース
で利上げできるかは不透明な状態です(図表4参照)。
また、利上げは長期金利の上昇要因となりますが、利
上げのペースが非常に緩やかなものになると、長期金
利への影響も限定的になる可能性もあります。実際、
2004年6月から2年間にわたって行われた利上げでは、
長期金利は緩やかな上昇にとどまりました(図表3青丸
部分参照)。
米国:利上げペースを占う上で
注目のデータ
10%
8%
①
②
7回
1 2ヵ月
6回
1 1ヵ月
③
17回
2 4ヵ月
利上げ局面
米政策金利
米10年国債利回り
6%
4%
2%
0%
90年1月
95年1月
00年1月
05年1月
10年1月
15年1月
①1994年2月~1995年2月②1999年6月~2000年5月③2004年6月~2006年6月
図表4:米国の実質GDP成長率の推移
四半期、期間:1990年1-3月期~2016年1-3月期
10%
インフレ率は利上げペースを考える上で重要なデータ
8%
の1つですが、米国のインフレ率は原油価格の下落等
6%
によって非常に低い水準で推移しており、利上げペー
4%
スを抑える要因となることが考えられます(図表5参照)。
2%
ただ、今後米国の賃金が上昇する傾向が続くようであ
0%
ればインフレ率が徐々に上昇する可能性には注意が
-2%
必要です。
現在の米国経済の特徴は内需と外需で二極化の傾向 -4%
米実質GDP成長率(四半期、年率)
-6%
が見られることです。雇用環境の改善や低金利などを
12四半期移動平均
受けて堅調な個人消費が内需を下支えする一方、ドル -8%
高や新興国経済の後退を受けて輸出など外需が軟調 -10%
90年3月 95年3月 00年3月 05年3月 10年3月 15年3月
な動きとなっています(図表6参照)。当面は内需が軟
図表5:米国のインフレ率(消費者物価指数)の推移
調な外需を下支えする展開を想定しています。
月次、期間:1990年3月~2016年3月
<次ページに続きます>
図表6:米国の個人消費(内需)と輸出(外需)
月次、期間:2011年3月~2016年3月
(個人消費は四半期ベース)
4%
3%
米実質GDP個人消費変化率(前年同期比、左軸)
米輸出(前年同月比、右軸)
2%
1%
0%
7%
6%
5%
4%
30%
3%
2%
20%
1%
0%
10%
-1%
0% -2%
-3%
90年3月
-10%
米消費者物価指数(前年同月比)
12ヵ月移動平均
95年3月
00年3月
05年3月
10年3月
15年3月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
-1%
11年3月
-20%
12年3月
13年3月
14年3月
15年3月
16年3月
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
変更される場合があります。)
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま
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グローバル
米国:外部要因に不安はあるが
基本的に回復基調維持
図表7:米国の平均時給
月次、期間:2007年4月~2016年4月
海外経済の失速による輸出の不振などの不安は残り
ますが、米国経済は2016年後半に向けて改善を見込
んでいます。特に米国の雇用市場は改善が続いており、
失業率の低下に加え、賃金にも回復の兆しが見られま
す(図表7青丸部分参照)。賃金の回復が続くようであ
れば、個人消費の改善も想定されます。また、ガソリン
価格の下落による他の商品に対する購買力の増加は、
個人消費の堅調な伸びを支えると見込んでいます(図
表8参照)。
4.0%
米平均時給(前年同月比、全従業員平均)
3.5%
3.0%
2.5%
2.0%
1.5%
07年4月
米国:利上げペースが市場の焦点に
欧州中央銀行(ECB)と日銀はマイナス金利の拡大に
はやや消極的となる可能性もありますが、量的金融緩
和はある程度拡大が見込まれます。一方、既に利上げ
に踏み切った米連邦準備制度理事会(FRB)は将来的
に量的金融緩和による国債保有の縮小(引き締め)時
期の模索が想定されます(図表9参照)。
ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)が示唆したよ
うに、当面利上げペースは緩やかな展開が想定されま
す。そのため、市場と当局が想定する利上げペースの
差は縮小しています(図表10グレー丸部分参照)。
図表10:FOMC参加者による政策金利予測
時点:2015年12月、2016年3月
4%
12%
米ドル/ガロン
4
4%
3.5
0%
3
2.4%
年1.0%の上昇
2%
1.4%
1%
年1.0%の上昇
0.4%
3.0%
年1.1%の上昇
1.9%
-8%
11年1月
13年1月
500
2007年12月末=100として指数
400
350
300
日本
米国
ユーロ圏
日本(予想)
米国(予想)
ユーロ圏(予想)
FRB:2014年11月に量
的緩和を停止
日銀:年間
80兆円の
量的緩和
ECB:2017年3
月まで月間
800億ユーロ
の量的緩和
100
2018年
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
変更される場合があります。)
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま
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1.5
図表9:各中央銀行のマネタリーベースの推移と
今後の予想 月次、期間:2007年12月~2016年4月(実績)、
150
0.9%
2017年
2
15年1月
200
年1.0%の上昇
2016年
2.5
250
0%
2015年
レストラン・飲食店(左軸)
ガソリンスタンド(左軸)
自動車ディーラー(左軸)
その他の小売店(左軸)
ガソリン価格(右軸)
-4%
450
年0.9%の上昇
4.5
8%
550
3.3%
16年4月
月次、前年同月比、期間:2009年1月~2016年3月
2016年5月~2016年12月(予想)
参考:2016年4月末時点の市場予想
2016年3月時点の予測
2015年12月時点の予測
3%
13年4月
図表8:米国の小売売上げの伸び率内訳とガソリン
価格の推移
-12%
09年1月
<次ページに続きます>
10年4月
50
07年12月
09年12月
11年12月
13年12月
15年12月
※FRBのマネタリーベース予想は、保有債券の満期償還分は全額再投資されると
想定。ECBのマネタリーベース予想は、2015年1月の定例理事会で決定した月間
600億ユーロの資産購入と2016年3月の定例理事会で決定した月額200億ユーロ
の増額を仮定。日銀のマネタリーベース予想は、年間80兆円の資産買取を行う日
銀目標に従い計算。 ※米国のマネタリーベース予想は2016年4月~2016年12
月 ※政策金利の予測値は、各参加者の予測の中央値
出所:ブルームバーグ、日本銀行、各種報道、FOMC関連資料のデータを使用しピ
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3
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グローバル
ユーロ圏:経済は追加金融緩和により
緩やかな回復を維持
図表11:ユーロ圏製造業景況感と消費者信頼感の推移
月次、期間:2006年1月~2016年4月
ユーロ圏経済は堅調な内需などにけん引され、緩やか
な回復を維持する見込みです。ギリシャ債務危機以降、
落ち込みを見せていた消費者マインドと製造業景況感
は足元では改善傾向にあります(図表11参照)。また、
ドイツなどの失業率が歴史的な低水準となるなど雇用
にも回復が見られます。
銀行貸出(特に企業向け)は量的金融緩和により拡大
する傾向があり、量的金融緩和政策拡大に伴い貸出し
の増加が期待されます(図表12参照)。銀行貸出と雇
用の回復はユーロ圏経済を下支えする要因となり、内
需拡大にも貢献すると考えられます。一方、中国など
新興国向け輸出は軟調になることも懸念され、製造業
の今後の動向に注視が必要と見ています。
0
80
-5
70
-10
60
-15
50
-20
40
-25
30
-30
20
ユーロ圏消費者信頼感指数(左軸)
ユーロ圏製造業PMI(右軸)
-35
-40
06年1月
08年1月
10年1月
12年1月
14年1月
10
0
16年1月
図表12:ユーロ圏信用の伸びの寄与度
月次、期間:2012年1月~2016年3月
ユーロ圏:ECBの金融緩和政策、
インフレ率とユーロ安
0.8%
景気減速が懸念される中国向け輸出の回復は鈍化傾
向です(図表13参照)。欧州中央銀行(ECB)の追加金
融緩和によるユーロ安への効果は限定的です。原油
価格は以前に比べれば落ち着きは見られますが、
ユーロ圏インフレ率は低水準での推移が続いています
(図表14参照)。
マイナス金利政策の拡大は銀行収益への悪影響など
もあり、今後は慎重姿勢が想定されます。今後は貸し
出しの促進策などが主体となることが想定されます。
0.6%
0.4%
企業向けローンの寄与度
家計向けローンの寄与度
ECB量的金融緩和
2015年1月 開始を表明
2015年3月 開始
0.2%
0.0%
-0.2%
-0.4%
-0.6%
-0.8%
12年1月
13年1月
14年1月
15年1月
16年1月
<次ページに続きます>
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
変更される場合があります。)
図表13:ドイツの輸出総額に占める国別割合の推移
月次、12ヵ月移動平均、2006年1月~2015年12月
11%
図表14:ユーロ圏の消費者物価指数の推移
10%
月次、前年同月比、期間:2010年12月~2016年4月
9%
3.5%
8%
ユーロ圏消費者物価指数
3.0%
2.5%
6%
2.0%
5%
ECBのインフレ目標=2%未満で、
その近辺
1.5%
1.0%
英国
フランス
オランダ
米国
中国
4%
3%
2%
06年1月
0.5%
中国向けは下向き
7%
08年1月
10年1月
12年1月
14年1月
0%
-0.5%
出所:ブルームバーグ、CEICのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
-1.0%
10年12月
11年12月
12年12月
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13年12月
14年12月
15年12月
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4
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グローバル
日本:景気回復の鈍化傾向が
続く日本経済
図表15:日本のGDP成長率と寄与度の推移
四半期、前期比年率、季節調整後、期間:2012年4-6月期~
2015年10-12月期
2015年10-12月期の日本のGDP成長率は個人消費
が軟調であったことなどを受けて前期比年率マイナス 10%
1.1%と再びマイナス成長となりました(図表15参照)。
日本の景気や物価動向は賃金の伸びが左右する展開 5%
を想定していましたが、春闘を見渡しても賃金の伸び
0%
は期待を下回りました(図表16参照)。グローバル経済
の先行きに不透明感があるため、賃金の伸びが抑制
-5%
された状況と考えられます。賃金の伸びが軟調なこと
から、今後は政策への期待が高まる展開が想定され -10%
ます。
日銀が導入したマイナス金利の景気への効果はいま -15%
だに不透明な部分も多く、財政政策など他の政策を組
み合わせることができるかが今後の注目点になると見 -20%
2012年
ています。
4-6月期
<次ページに続きます>
4.6%
2.2%
5.2%
民間在庫
純輸出
-7.9%
公共投資
政府消費
設備投資
住宅投資
個人消費
GDP成長率
2013年
4-6月期
-2.5%
2014年
4-6月期
1.4%
-1.4%
-1.1%
2015年
4-6月期
図表16:日本の消費者物価指数と
給与の伸び率の推移
月次、前年同月比、期間:2010年10月~2016年3月
4%
3%
3%
消費者物価指数(左軸)
毎月勤労統計現金給与総額(右軸)
2%
2%
1%
1%
0%
0%
-1%
-1%
-2%
-2%
-3%
10年10月
11年10月
12年10月
13年10月
14年10月
15年10月
出所:ブルームバーグ、内閣府のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
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グローバル
中国:構造的な変化に直面する中国、
投資から消費へ
図表17:中国の経済成長率の推移
四半期、期間:2005年10-12月期~2016年1-3月期
中国政府は投資(住宅や設備投資など)や輸出主導の
経済成長から、消費を主体とした緩やかな経済成長へ
転換させる構造改革を継続しており、過去と比較すると
経済成長率は今後緩やかなものになると見込まれま
す(図表17参照)。中国の小売と輸出を見てみると、小
売売上高の伸び率が相対的に安定して推移している
のに対して、輸出は比較的変動が大きくなっています
(図表18参照)。変動の大きい輸出から安定的な小売
へ経済主体をシフトすることで、経済全体の変動は抑
えられる可能性が期待されます。
20%
16%
1600
1400
1200
1000
12%
800
8%
600
400
4%
200
0%
05年12月
07年12月
09年12月
11年12月
13年12月
0
15年12月
図表18:中国の小売売上高と輸出の伸び率の推移
中国:短期的に金融緩和など政策によ
る下支えも必要
月次、前年同月比、期間:2006年3月~2016年3月
60%
預金準備率の引き下げや利下げ、資金供給オペ等に
より、中国当局は緩和的な金融政策を実施しています
(図表19参照)。今後も金融緩和による景気支援は続く
ものと見られ、2015年夏のような中国経済の過度の悲
観論には修正も見られます。また、金融緩和に加えて、
住宅取得を促進するための規制緩和により、大都市の
不動産価格に上昇が見られますが、行き過ぎの面も見
られます(図表20参照)。
投資から消費への構造改革に伴う経済成長の低下と
景気対策による下支えのバランスが今後の課題と見て
います。
<次ページに続きます>
中国小売売上高
50%
中国輸出
40%
30%
20%
10%
0%
-10%
-20%
-30%
-40%
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
※小売売上高は2012年以降の1月、2月分は公表されていないため、
参考値として前年の12月分を使用
図表19:中国の預金準備率とM2の推移
図表20:中国70都市の住宅市況
月次、期間:2007年1月~2016年3月
月次、期間:2014年3月~2016年3月
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
14年3月
兆円
中国名目GDP(年率、円換算、右軸)
中国実質GDP成長率(前年比、左軸)
35%
30%
住宅価格が上昇した都市の割合
M2前年比伸び率(左軸)
預金準備率(6ヵ月先行、右軸、逆目盛り)
0%
5%
25%
10%
20%
15%
15%
20%
10%
5%
07年1月
14年9月
15年3月
15年9月
25%
09年1月
11年1月
13年1月
15年1月
16年3月 ※図表19:預金準備率は6ヵ月先行で2016年2月まで
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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商品:原油価格に
底打ちの兆しは見られるが
図表21:原油生産量と原油価格(WTI)の推移
日次、期間:2013年1月2日~2016年4月29日(生産量は月次)
原油価格下落の背景は、サウジアラビアなどの石油輸
出国機構(OPEC)加盟国と非OPECである米国やロ
シアの間で原油供給量の調整が困難であった一方、
中国の景気減速などを背景に需要が軟調となったこと
で、原油の需給バランスが崩れたことなどによると見て
います(図表21参照)。
ただ、米国は採算性の低い新規石油採掘計画の縮小
など独自路線で生産量を調整する姿勢を示しています。
そのため、米国の石油掘削装置は減少を続けており、
米国の原油生産ペースは過去1年でみると横ばいの動
きとなっています(図表22参照)。
<次ページに続きます>
120
ドル/バレル
万バレル/日
5,000
100
4,000
80
3,000
60
2,000
40
1,000
20
13年1月
14年1月
15年1月
16年1月
サウジアラビア生産量(左軸)
ロシア生産量(左軸)
イラク生産量(左軸)
原油価格(右軸)
0
※原油価格:WTI原油先物
※生産量は3月まで
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
図表22:米国の石油掘削装置の稼動数と原油生産量
の推移 週次、期間:2011年4月29日~2016年4月29日
1,800
基
万バレル/日
1,200
1,500
1,000
1,200
800
900
600
石油掘削装置の稼動数(左軸)
600
400
原油生産量(月次、右軸)
200
300
11年4月
12年4月
13年4月
14年4月
15年4月
16年4月
※原油生産量は月次ベース、3月まで
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
変更される場合があります。)
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま
せん。
ピクテ投信投資顧問株式会社
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
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ご参考資料
Pictet Global Market Watch
グローバル
資源国:主な資源国の経済
図表23:オーストラリアの経済成長率の推移
四半期、前年同期比、期間:2005年1-3月期~2016年1-3月期
資源国経済は商品市況の動向と連動する傾向があり、
商品市況が景気を左右する展開が想定されます。
6%
オーストラリアGDP成長率
5%
主要な資源国の1つであるオーストラリア経済は、内
需は比較的健全で、低金利政策により住宅、個人消
費は底堅く、同国経済をある程度下支えすると見てい
ます。足元のオーストラリア経済の成長率は改善傾
向を示しており、インフレ率も若干回復の兆しを見せ
ています(図表23参照)。
オーストラリア消費者物価指数変化率
4%
3%
2%
1%
0%
一方、ブラジル経済は足元ではマイナス成長になって
05年3月
08年3月
11年3月
14年3月
おり(図表24参照)、国際通貨基金(IMF)によると
2017年も0%成長を見込んでいます(1ページ目図表
図表24:ブラジルの経済成長率の推移
2参照)。ブラジル経済は高いインフレ率にも苦しんで
おり、インフレ抑制のために今まで利上げ路線を維持 四半期、前年同期比、期間:2005年1-3月期~2016年1-3月期
12%
してきました(図表25参照)。しかし、ブラジルの経済
10%
成長率は低迷しており、ブラジル中銀は政策金利を
8%
14.25%の据え置きへと転じました。高インフレ抑制か
6%
ら景気重視へ政策の舵を切った形ですが、問題は山
4%
積みで、本格的な回復には時間がかかる見込みです。
2%
0%
-2%
-4%
-6%
-8%
05年3月
商品市況下落の影響で通貨が下落している資源国
は、インフレ抑制のために金融引き締めを余儀なくさ
れている状態となっています。一方、原油価格の下落
によって物価抑制が進んだ国(インド、中国、オースト
ラリアなど)では逆に利下げ余地が出てきています。
また、トルコなど国内の政治が不安定なことを背景に
金融政策などの動向が不透明な国も見られます。
ブラジルGDP成長率
ブラジル消費者物価指数変化率
08年3月
11年3月
14年3月
図表25:主な新興国・資源国の政策金利の推移
日次、期間:2006年12月末~2016年4月29日
18%
資源国経済は当面商品市況との戦いが続く見込みで
16%
すが、商品市況の低迷が長期化する可能性もあり、
14%
今後の経済動向には注視する必要があると考えます。
ブラジル14.25
12%
(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が
変更される場合があります。)
ロシア11.0
10%
トルコ7.5
8%
南アフリカ7.0
インドネシア6.75
6%
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありま
せん。
インド6.50
4%
中国4.35
2%
オーストラリア2.0
0%
07年1月
09年1月
11年1月
13年1月
15年1月
※図表23,24:GDPは2015年10-12月期まで
※図表25:中国は貸出基準金利(1年)を使用、トルコは2010年5月20日から、
ロシアは2013年9月13日から2016年4月29日まで
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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