ご参考資料 ピクテ・マーケット・フラッシュ 2016年4月1日 先進国 Pictet Market Flash 2月のユーロ圏銀行融資:非金融向けは2011年以来の高水準 2016年2月のユーロ圏非金融企業向け銀行融資は、2011年12月以来の高い伸びとなりました。また、非金融企業 向け貸出フローも2ヵ月連続の高水準となりました。信用サイクルの拡大基調は、今後も継続すると見ています。6月 以降は、新しい長期性資金供給オペ(TLTRO Ⅱ)の効果も期待されます。 2016年2月のユーロ圏銀行融資は2ヵ月 連続の伸び 図表1:ユーロ圏M3と民間向け融資 前年同月比、期間:2000年1月~2016年2月 14 2016年2月のユーロ圏銀行融資は、欧州中央銀行 (ECB)発表の銀行貸出調査(BLS)等の指標から想定 された通り、2ヵ月連続で増加しました。 10 月中の厳しい金融情勢下での融資の伸びは注目に値 します。信用サイクルの拡大局面は今後も続くと見て おり、6月以降には、新しい長期性資金供給オペ (TLTRO Ⅱ)による調達コストの低下が、銀行融資を 後押しするものと考えます。 8 2016年2月のユーロ圏M3(広義のマネーサプライ指 標)の伸び率は前年同月比+5.0%と市場予想通りでし た(図表1参照)。直近3ヵ月(2015年12月-2016年2 月)の平均は+4.9%となりました。一方、2016年2月の M1(市中に流通する現金や翌日物預金等を含む狭義 のマネーサプライ指標)の伸び率は前年同月比 +10.3%と1月の同+10.5%を下回り、2015年3月以来 の低い伸びに留まりました。 0 M3の内訳からは、民間向け融資が、過去との比較で は伸び悩みつつも、緩やかな改善基調を示しているこ とが確認されます。2016年2月の(売却あるいは証券 化された融資を除いた)民間向け融資の伸び率は前年 同月比+0.9%と1月の同+0.6%を僅かながら上回りま した(図表1参照)。内訳では、2月の家計向け融資が 前年同月比+1.6%と1月の同+1.4% を上回り、同じく 2 月の非金融企業向け銀行融資も同+0.9%と1月の同 +0.6%を上回って、2011年12月以来の高い伸びを示 しました。 国別の非金融企業向け融資は、中核国と周縁国との 格差が広がりました。中核国では、ドイツ(前年同月比 +2.4%)の伸びが勢いを増し、フランス(同+4.3%)は域 内で最も高い伸びを維持しました。一方、周縁国では 伸び悩みが目立ちました。回復基調が続いているとは いえ、イタリア(同-0.9%)、スペイン(同-0.9%)は、いず れもマイナス圏に留まりました(図表2参照)。 % 12 M3 6 参照値 4 2 -2 民間向け融資 -4 00年 02年 04年 06年 08年 10年 12年 14年 16年 図表2:国別 非金融企業向け融資 前年同月比、期間:2004年1月~2016年2月 35 % 30 25 20 15 10 フランス ドイツ 5 0 スペイン イタリア -5 -10 -15 04年 06年 08年 10年 12年 14年 16年 出所:ピクテグループ <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 3 ご参考資料 Pictet Market Flash 先進国 図表3:ユーロ圏 非金融企業向け貸出フローと企業 の需資 期間:2009年1月~2016年2月 貸出フローも高水準 2016年2月の民間向け貸出フロー(貸出と返済の純増 額)は、家計向け、非金融企業向けともに高い水準を 記録しました。 2月の(売却あるいは証券化された融資を除く)貸出フ ローは、家計向けが前月比+90億ユーロと数ヵ月ぶり の高水準を回復しました。非金融企業向けは同+180 億ユーロとなり、銀行貸出調査等の景気先行指標から 予想された通り、2ヵ月連続の純増となりました(図表3 参照)。 ユーロ圏の貸出フローが家計向け、企業向けともに好 調であることは、2016年1-3月期の域内需要の底堅い 伸びを示唆していると思われます。また、 6月以降には、 新しい長期性資金供給オペ(TLTRO Ⅱ)による調達コ ストの低下が、銀行融資を後押しするものと考えます。 したがって、外需に不足があったとしても2016年の実 質GDP(域内総生産)成長率予想は従来予想を維持し ます。 ネット% 40 300 億ユーロ 250 30 企業の信用需要(BLS調査結果、 2四半期先行、右軸) 200 150 20 100 10 50 0 0 -10 -50 -100 -20 -150 -30 -200 非金融企業向け銀行融資(月次、左軸) -40 -250 -300 09年 -50 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 出所:ピクテグループ ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 3 ご参考資料 Pictet Market Flash 先進国 ピクテのウェブサイトで 最新情報にキャッチアップ! ピクテ http://www.pictet.co.jp Market Flash マーケット関連ニュース ヨーロッパから見た世界のマーケット関連情報 ピクテならではの分析はこちら http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/markets Today’s Headline 今日のヘッドライン 今、マーケットで注目の話題をプロの視点でレポート 平日夕方 毎日配信中! http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/headline Fund Watch ファンド関連ニュース ファンドの現状と日々変動するマーケットの関係を 詳しく、解りやすく解説します http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/fundinfo 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場 の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将 来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用 目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。 ●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象 ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、 会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。 3 3
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