平成27年調査 タイトル 道路構造の技術的基準の制定 団 体 名 高知県 140 生活・安全 義務付け・枠付けの見直し 人 口 754,275 人 ○ 事 例 の ポイント 背景・目的 内 効 容 果 担 当 課 関連サイト 中山間部の道路整備においては、歩道や自転車道の整備を行わない場合の歩行 者・自転車の安全な通行確保が長年の課題。 ○ 道路構造令を参酌しつつ、これまで 0.5m程度で整備していた路肩の幅員を 1 m以上とする高知県独自の基準を制定。 ○ 重要な生活道路の安全性の向上や中山間部の活性化が期待される効果。 高知県では、中山間部の道路整備に際して、1.5 車線的道路整備事業(全線を 2 車線 で整備するのではなく 1 車線の整備と待避所の設置を組み合わせた整備)に代表されるよ うな地域の実情にあった整備を実施している。 中山間部の道路においては、集落が点在し、かつ集落間の距離が長いために、自動 車による移動が主体となり、歩道等の整備が特に必要とされない場合がある。 しかし、少人数であっても歩行や自転車などによる移動はあることから、歩行者・自転車 の安全な通行部分の確保を目的として、路肩幅員を拡大する基準を制定した。 中山間部で計画する県道は、道路構造令の基準では第 3 種に位置づけられ、路肩幅 員は通常 0.5m~0.75mが採用される。これまでの道路構造令においても、やむを得ない 場合などにおいて、特例値が使えるなど柔軟な運用が可能となっていたが、路肩幅を定 量的に判断する方法がなく、通常の路肩幅を使用せざるを得ない場合が多かった。 第 1 次一括法による道路法の改正により、道路構造の技術的基準が「参酌すべき基準」 とされたことに伴い、平成 24 年 10 月、「高知県道路の構造の技術的基準及び道路に設け る道路標識の寸法を定める条例」(平成 24 年 10 月施行)を制定したことで、歩道等を設置 しない場合には 1.0m以上の路肩幅を確保し、中山間部における歩行者や自転車に対し て安全性の向上を図ることができることとなった。 当基準による路肩幅員は、新たに改良設計する県道への適用となるため、現在、基準 適用が早い路線では、設計が完了し道路整備を進めているところである。 この基準に基づき路肩幅員を拡大し整備することによって、高齢化する中山間部の集 落において、重要な生活道路の安全性の向上が期待できる。 また、地域振興を図る一環として、サイクリングによる交流人口の拡大を重要施策と位置 づけ、サイクリングルートにブルーラインを設置するなどの路面標示を行っており、この施 策と路肩幅員の拡大により、安全で快適な走行性が確保されることで、県内外のサイクリス トを呼び込むことによる中山間部の活性化も期待される。 高知県土木部道路課 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/170701/
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