平成27年調査 タイトル 婦人保護施設の運営に関する県独自基準の規 定 子育て・福祉・健康 義務付け・枠付けの見直し 団 体 名 神奈川県 9,100,606 人 人 口 041 ○ 事 例 の ポイント 第 2 次一括法による社会福祉法の改正により婦人保護施設の設備及び運営に関 する最低基準が一定の事項を除き「参酌すべき基準」とされたことを踏まえ、施 設の特性を考慮して、避難訓練・消火訓練の実施回数や個人情報等秘密の保持に ついて、県独自の基準を規定。 ○ 保護施設職員及び利用者の防災対策や機密保持に対する意識、婦人保護施設の 安全性が高まった。 背景・目的 婦人保護施設は、「売春防止法」に基づく要保護女子及び「配偶者からの暴力の防止 及び被害者の保護等に関する法律」に基づく配偶者からの暴力の被害者の女性等に対 する保護や自立支援等を行うことを目的とした施設である。 ○ 婦人保護施設には、「毎月新たな利用者が加わる」、「利用者は数ヶ月から 1 年程度の 利用で退所する」、「同伴児も入所する」といった特性がある。そのため、消防法に基づく 基準による年 2 回の避難及び消火訓練では入所後しばらくの間訓練を受けられなかった り、訓練を受ける機会のない利用者がでてしまう。また、同伴児が入所するため、月 1 回以 上の訓練が義務付けられている児童福祉施設並みの対応が必要である。 ○ 婦人保護施設では、利用者の相談記録等、個人情報を扱う機会が多いにもかかわら ず、国基準では個人情報等秘密の保持に関する規定がなかった。 内 容 第 2 次一括法による社会福祉法の改正により、婦人保護施設の設備及び運営に関する最 低基準のうち、社会福祉法第 65 条第 2 項第 1 号から第 4 号に掲げる事項以外の事項が「参 酌すべき基準」とされたことを踏まえ、平成 25 年 1 月、婦人保護施設の設備及び運営に関 する基準を定める条例を制定(平成 25 年 4 月施行)。県独自基準として、次のとおり規定 した。 ○ 避難訓練及び消火訓練について(国基準第 5 条に掲げる事項) 消防法に基づく基準では年 2 回とされているところ、「婦人保護施設は、非常災害に備 えるため、避難訓練及び消火訓練を毎月 1 回以上、救出訓練その他必要な訓練を定期 的に行わなければならない。」と規定。 ○ 個人情報等秘密の保持について(国基準には掲げられていない事項) 「婦人保護施設の職員は、正当な理由なく、その業務上知り得た入所者又はその家 族の秘密を漏らしてはならない。」、「婦人保護施設は、職員であった者が正当な理由 なくその業務上知り得た入所者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措 置を講じなければならない。」と規定。 果 非常災害対策について規定したことにより、避難訓練や消火訓練の徹底や防災マニュ アルの作成につながり、保護施設職員及び利用者の防災対策に対する意識や婦人保護 施設の安全性が高まった。 また、個人情報等秘密の保持について規定したことにより、施設職員の秘密保持に対 する意識が高まり、平成 27 年 8 月現在まで、個人情報の漏洩等、秘密保持にかかる事故 は発生していない。 効 担 当 課 関連サイト 神奈川県県民局くらし県民部人権男女共同参画課 http://www.pref.kanagawa.jp/div/0216/
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