駐車場の所得の帰属 - 大阪 税理士事務所 大阪の税理士事務所

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第
リ ー ダ ァ ス ク ラ ブ
号
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シ
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ュ
ミ
シ
P
F
発行所
株式会社
―
(2004年)平成16年
月
日 金曜日
大阪市中央区平野町3 - 1 - 1 0 Tel :06-6209-7678
編集発行人:税理士 三輪 厚二 Fax :06-6209-8145
駐車場の所得の帰属
Q :私は、生計を別にする父の土地を無償
で借り、アスファルト舗装をして月極め駐車
場として第三者に賃貸しています。この場合、
私の不動産所得として申告しようと思うので
すが、よろしいでしょうか?
A :駐車場から生じる不動産所得は、あな
たのお父さんに帰属すると認められますので、
お父さんが申告しなければなりません。
【解説】
所得税は実質所得者に対して課税されます
が、不動産所得における実質所得者は、その
収益の基因となる資産の真実の権利者が誰か
によって判断されます。
ご質問のようにアスファルト舗装を設置し
ただけという場合、形式的にはあなた自身が
原始的に駐車場使用者から使用料を得ている
ように見えますが、それはその土地の真実の
所有者であるあなたのお父さんがあなたに対
して、そのような行為を承認したに過ぎない
のであって、その実質は、あなたのお父さん
に帰属するものと考えられます。したがって
土地の所有者であるお父さんがご自身の所得
として申告しなければなりません。そして、
あなたが得た使用料相当額のうち、あなたの
管理業務及び設置した構築物の使用の対価を
越える部分は,お父さんからあなたに贈与が
あったものとして取り扱われます。
なお、あなたがアスファルト舗装の駐車場
ではなく、建物を建築して第三者に賃貸して
いるような場合は、あなたの不動産所得とし
て申告することとなります。
リーダァスクラブFAXニュース
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1994 年 1 月 6 日 創 刊 ・毎 日 発 行