平成25年度OJT推進指定モデル校 OJT 推進テーマ 1 都立紅葉川高等学校 若手教員の育成 OJT 推進の背景とねらい ◇地域のニーズに応える ◇学校改革の推進 2 「多様な進路を目指す高校」から 「大学進学を可能とする学校」へ の変貌 土曜授業の導入、受験指導に焦点 を当てた新カリキュラムの編成、 入試改革の断行 平成25年度は、3年次までの教員 が12名(教員39名の31%) ◇若手教員の急増 教員のレベルアップが必要 特に若手教員の育成が急務 OJT推進校の指定 目標:授業研究・教育研究を行う学校風土の確立 OJT 推進の方法 (1)研究授業を活用して、授業力を向上する ◇若手育成研修の研究授業を活用した教育研究活動の活性化 教員相互の授業見学期間を設定して、一人年間5回以上、他の教員の授業を見学させ、 「授業参観メモ」 (良かった点、改善点、感想の3項目) を授業者と副校長に提出する。この期間中に、若手育成研修の研究授業12名×3学期=36回)を実施する。さらに一斉教科会を開催して、 ベテラン教員から若手教員へのアドバイスを行う場とする。 ◇他校(高等学校、中学校、小学校)の優れた実践の見学 指導教諭、東京教師道場部員による研究授業、教科研究会の研究授業等、外部の優れた授業実践の見学機会を設ける。高等学校のみでなく、 研究活動の盛んな小・中学校の研究授業への参観も積極的に行う。 ◇外部講師を活用した教育研究活動の推進 これからの授業作りに求められる考え方や方法論について 2 回の講義を受け、それをもとに3学期の研究授業を行う。指導案にアクティブラ ーニングの要素を取り入れて計画し、講師の授業参観を受け、後日、フィードバックしてもらう。12名の若手教員が同じ課題に取り組むこ とで、教育研究を推進する雰囲気を高める。 (2)研修会を活用して、企画力・外部折衝力を高める、課題意識を高める ◇外部講師による校内研修会の企画・運営 講師選定、折衝、起案決定と職員への周知など研修会の実施に必要なノウハウを実地体験する。研修の企画運営を通して、東京都の教育課題 や本校の課題について考える。 ◇東京都の教育課題や本校の課題についての研修会の実施 その時々の課題に応じて、単発の研修会を企画して実施する。研修会の実施により、外部の情報を積極的に取り入れ教員の課題意識を高める とともに、研修会に対する抵抗感をなくす。 3 OJT 推進の実践 (1)研究授業の活用 ◇授業参観メモの提出 1・2 回:3 名(7%)、3・4 回:18 名(46%)、5 回以上:18 名(46%)であった。「授業参観メモ」の提出に より、授業参観の実施状況や授業者に対してどのようなアドバイスが行われたか、内容を把握する ことができた。また、3 回の一斉教科会では、ベテランから若手へ授業に関する助言や意見交換が行 われた。さらに、生徒の学力向上の方策について、講習会や補習の実施など具体的な課題を提示し て検討させた。 ◇他校の授業への参観 10 月から 2 月にかけて、18 名がのべ 20 校(高校 13、中等教育 3、中学校 3、小学校 1、うち指導教 諭の模範授業 5、東京教師道場の研究授業 5)の授業に参観した。 ◇外部講師を活用した教育研究活動の推進 講義には 14 名が参加した。講義を元に 2 月に 12 名の若手教員が研究授業を行った。研究授業では、 ペアワークやグループワークを中心としたアクティブラーニングに取り組んだ。 4 成果と課題 (1)成果 若手教員の研究授業やそれを活用した教員相互の授業見学により、授業 を見ることに対する抵抗感がなくなった。また、外部の優れた授業実践 を参観した教員は授業改善の目標をもつことができた。結果、若手教員 を中心に、積極的取組みが目立つようになり、学校全体として授業改善 を推進する雰囲気が高まっている。 研修会の企画・運営を一通り経験することにより、若手教員の企画運営力 や外部折衝力を高めることができた。また、数多くの研修会を実施する ことにより、研修会に対する意識が変化した。 グループワークを活用した研究授業 (2)研修会の活用 ◇グループ研修 若手教員(初任者、2 年次、3 年次) 12 名を縦割りの 3 つの班に分け、班ごとに、校内研修会の企画・ 運営を行った。 「外部折衝力」を養うことを目的とするため、講師は必ず外部の(できれば無料の) 方となるよう義務付けた。研修テーマは、「スポーツ活動中の水分補給」「中学校から見た高等学校 の進路指導」 「バヌアツの体育実践」 。 ◇その他の研修会 東京都の教育課題や本校の課題について研修会を行った。テーマは、「携帯電話への対応」「学校予 算の仕組み」 「教育行政」 「生徒が活動する授業づくり」「アナフィラキシーショックへの対応」等。 (2)課題 授業力向上のためには、「良い授業モデル」の存在が不可欠である。しか し、自校のベテラン教員の中に良いモデルとなる教員がどれだけいるか を考えると、ベテラン教員が若手教員に教えることには一定の限界があ る。授業力向上の取り組みを校内で完結することには課題があることが 分かった。学校外の様々な力を活用して若手教員の研修を積極的に進め ることでベテラン教員を刺激していく方法も有効ではないかと言える。 (3)今後 授業研究・教育研究をさらに推進するために、他校との連携が必要であ る。指導教諭や東京教師道場の活用は、とても有意義なことであるので 今後も積極的に進めたい。今後は、近隣校と連携した相互授業見学やそ れを発展させた研究授業・研究協議を実施したい。また、大学、NPO との連携による教育研究を行うことができないかと考える。 近隣中学校長を講師に招いた研修会
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