教職員の資質指導力の向上を目指して ~ベテラン講師による三郷教師塾

研究題目
教職員の資質指導力の向上を目指して
~ ベテラン講師による三郷教師塾と OJT に基づいた研修を通して ~
目
1
研究の趣旨
2
研究の内容
次
(1)
校内研修の見直し
(2)
三郷教師塾
(3)
OJT(On The Job Training)
(4)
研修時間の確保
3
まとめ(成果と今後の課題)
群馬県伊勢崎市立三郷小学校
1
校長
田島
昇
1
研究の趣旨
教育界で危惧されている全国的な課題のひとつとして、今後の 10 年間に教員全体の
34%、20 万人弱の退職が見込まれることが挙げられる。群馬県でも、数年前から始ま
ったベテラン教職員の大量退職時代が、ここ4・5年間でピークを越え、学校現場はあ
と 10 年もすると様変わりの様相を呈することが明らかになっている。そこで、教育現
場では若手教員の指導力向上やミドルリーダーの育成が喫緊の課題となっている。
さらに、教育のグローバル化や高度な情報社会の訪れによって、教育内容や指導法に
ついても過去には考えられなかったほど、教員の資質指導力の向上が欠かせないものと
してその重要性を増してきた。
教職員の研修は、法定研修としての初任者研修や 10 年目研修、その他県教育委員会
や市町村教育委員会の行う5年目研修や各講座、主任会等多くの機会を設け、ライフス
テージにあった研修体系を形づくっている。しかし、教職員一人一人にとって、自分に
合った職能成長や個人レベルのニーズをとらえた研修となっているかというと、やや心
許ないように感じる。
また、様々な教育団体主催の研究発表会や先進校で行う授業研究会なども、多忙を極
める教職員にとっては参加すら難しい状況にある。
本校は児童数が 729 名(27 学級)の大規模校である。当然、教職員数も多いが、そ
の男女比や年齢構成のバランスは比較的とれている学校である。それでも、前述のよう
な課題は同じようにあり、学校経営上の課題としてどの教職員も共有していることであ
る。
そこで、校内の研修を充実させ、日常の勤務そのものが職能成長を図れるような方針
のもとに、校内研修のあり方や週時程表を改善しながら学校経営を見直し、若手教員の
資質指導力の向上やミドルリーダーの育成を目指すことにした。また、ゆとりある充実
した研修を通して、教師が自信をもって子どもたちを指導できるようになることを期待
した。
2
研究の内容
(1)
校内研修の見直し
本校は過去 10 年間にわたり英語科の研究を進め、文部科学省の指定や教育課程
特例校(注)として実践してきた。今までは、その研究が校内研修の中心であり、
教職員の異動に合わせて、指導計画や指導方法の改善等を推進しながら英語指導の
質の確保に努めてきた。しかし、英語科に集中した研修を続けたために、一般的な
資質指導力の向上を目指す研修がやや弱く、若手教員からも日常の教科指導に生か
せる内容の研修への期待が高まってきた。
そこで、研修体系を見直し、主題研修、一般研修の2つの柱を立てて校内研修の
枠組みを作った。
主題研修では、研修主任の強力なリーダーシップのもとで、算数科における思考
3
力・表現力の向上を目指すテーマを設定し、全教員が同一歩調で授業研究を中心と
して実践してきた。学年を中心として授業改善に取り組み、提案授業を見合い、授
業研究会を通して学習形態や学び合いのあり方を、実際の指導をもとに話し合うこ
とで、指導力向上に努めた。また、実践した単元や課題、支援の仕方等を年間指導
計画上に明示し、年度を越えて継続して授業実践を深められるようにした。
※研究主題『学び合い、考えを深める児童の育成―算数科における課題設定や学
習支援の工夫を通して―』
一般研修ではテーマを絞らず、現時点で必要な人権教育や学力向上等について概
括的な内容で講師を招いての講演会等を行ってきた。
本研究では、若手教員を中心とした研修推進について、教育界を取り巻く様々な
社会的ニーズや教員本人の研修希望から掘り起こし、具体的な研修や業務遂行の積
み重ねによるスモールステップの資質指導力向上が、結果として教員の研修体系を
形付けることが出来るだろうと考え、特に一般研修を重視した。この一般研修をベ
テランから学ぶ「三郷教師塾」と日常の業務を通した「On The Job Training(OJT)
」
に分け、校内研修を教職員のニーズに合った実効の伴うものとして位置づけた。今
までは、特別な研修時間が設定され、その研修こそが校内研修であるという位置づ
けであったが、もっと広く、日常の業務そのものが教員の指導力向上への取り組み
であるという意識改革を期待したものである。
校内研修
一般研修
経営
学年学級経営
一般的な資質
教師塾
主題研修
OJT
教科経営
研究
(注)教育課程特例校について
学習指導要領等の教育課程の基準によらない特別の教育課程の編成・
実施が可能な制度。
伊勢崎市では、小学校の低・中学年における英語教育の特例校として
市内の全小学校 24 校が平成 24 年度から文部科学省の認定を受けている。
この結果、小学校の全学年で週1時間の英語教育を実施している。
(2)
三郷教師塾
本校の研修推進委員会が、若手教員の要望する「先輩から学びたい」
「指導力のある
教員から教えてもらいたい」ことをたずねたところ、以下のような内容があげられた。
改めて、若手教職員の研修意欲の高さや真摯な姿勢に心打たれた。
4
(学びたい内容の希望例)
・学級経営の基礎基本
・宿題の出し方
・学び合いの取り入れ方
・絵画指導と作品の見方
・導入で子どもを引きつけるテクニック
・器械体操の指導法
・いじめのない学級づくり
・給食指導の効率的な進め方
・自分の考えを持たせる方法
・清掃に真面目に取り組ませるためには
・意見交流のさせ方
・ケガの予防と対処法
・ノート指導や板書のこつ
・上手な保護者対応
・ICTの活用方法
また、本校には退職間近の教員や総合教育センターの講師を務める教員もおり、ベ
テラン教員にとって若手に伝えたい「教員としての生きざま」や「指導技術」がある
はずだと捉え、校内で教え合う研修スタイルを確立して『三郷教師塾』と名付けた。
また、内容によっては校外から講師を招き、実のある研修として企画することを念頭
に、まずは「出来ることからやってみよう」と、いくつかの教師塾を開いてみた。
(平成 25 年度の取り組みの例)
①研修主任による実習「アルコ-ルランプの使い方」
最初に、若手教員の一般研修として体験研修を取り入れ、教員として様々な学びの
あることを実感させて、今後開催する「教師塾」への期待感を持たせた。
夏休み中の自由参加としたが、多くの若手教員が参加した楽しい研修であった。
②総合教育センター指導主事による講義
「~ICT を活用した授業づくりのススメ~」
ICTを活用した授業づくりについて、実際に
パソコンやプロジェクターを使い、フラッシュ型
教材を提示した事例を紹介してもらった。
自分で体験することで、授業改善につながるこ
とを実感し、これを契機に校内のプロジェクター
等の活用度が格段に上がった。
夏休み中の自由参加であったが、若手だけでな
くベテラン教員も含め、ほぼ全員参加となった。
この研修の模様は、群馬テレビの県教委番組「~地域が支える小中学校~みんなの時
間」において「特色ある研修で高めるぐんまの教師力(総合教育センター)」という内
容で紹介された。
5
③前橋市立山王小学校長による講義
「なぜ、今『協働的な学び』なのか」
10 年間続けてきた校内研修の主題テーマ「英語科・コミュニケーション」をもとに、
平成 26 年度からは「意見交流を充実させて活用力や表現力の向上を目指そう」という
検討がなされた。先進的な取り組みである『協働的な学び』
(注)を取り入れたいと考
え、平成 26 年1月に行われる前橋市立山王小学校の公開研究会に各学年1名の参加を
決定した。
そこで、当日いきなり授業研究を見るよりも、研究の概要や考え方、取り組みの実
際について理解を深めてからの参加が有効であろうと考え、校長を招いて事前学習会
を行った。
(講義内容の骨子)
【なぜ、今『協働的な学び』なのか】
1,子どもたちの「学び」の実態
2,教育依存症を作る学校教育
3,子どもたちの真の「学び」
4,山王小の目指す「協働的な学び」
5,「協働的な学び」によって変わる授業
6,実際の授業の様子
当日の研究会参加者はもちろん、参加出来ない教員にとっても、子どもたち同士が
学び合い教え合う授業改善という新鮮な内容で、3学期になって、さっそく授業に取
り入れて挑戦したり、座席表を工夫して学び合いの雰囲気を出そうとしたりする教員
が現れてきた。
さらに、同じような研究に取り組んでいる学校の研究会に進んで参加しようという
教員も現れ、意欲的な意識が生まれてきた。
6
(注)『協働的な学び』について
21 世紀の生涯学習社会を生き抜く主体的・自立的な子どもを育てるために、従来から行わ
れてきた教師主導の一斉学習による知識伝達中心の授業からの脱却を図る授業改善の取り組
み。
子どもたちが自分の考えや疑問を出し合い、子どもたち同士で学び合い教え合う授業を目
指す。そのために、ペア学習やグループ学習を取り入れたり、コの字型の机配置にしたりし
て学習形態が大きく異なる。また、考えたことをノートに文で表したり、学習プリントに書
き込んだりしながら「思考の言語化」を意識した指導を行う。
なにより、教師の役目が従来型の発問と応答の確認から、児童の思考や疑問を明確にして、
児童相互の学びをつなげようとするところに意識改革が求められる。
④校内スクールカウンセラーによる講義と演習
「いじめ問題の理解と指導」
平成 25 年度から始まったいじめ問題対策推進事業に基づき、「強化月間」や「いじ
め防止フォーラム・サミット」
「いじめ防止子ども会議」等の取り組みがなされてきた
が、教職員の理解が最も重要であると考え、スクールカウンセラーの講義の場を設け
た。
この研修は夏休みに行ったが、人権研修として位置づけた全員参加の研修会とした。
(講義内容のレジュメ項目)
【いじめ問題の理解と指導】
1,いじめの定義
2,いじめの4層構造
3,いじめの原因・背景
4,いじめ問題に関する基本的認識
5,いじめの早期発見
6,いじめの発見の遅れる訳
7,いじめられる子の一般的な特徴
8,いじめる子の一般的な特徴
9,「いじめ」の指導
10,「いじめ」の予防のポイント
11,いじめへの親としての対応
※ 事例演習
いじめについては、多くの講演会や研修が行われているので理解は進んでいるが、
本校の子どもたちの様子等を織り交ぜたり、演習を取り入れたりした内容であったの
で、あらためて理解が深まった。
学級の人間関係づくりの大切さを感じた教員からの要望があり、
「構成的グループエ
ンカウンター」の研修会を設けることになった。年間予定の関係で、3学期になって
しまったが、本校の教務主任(総合教育センターが行う教育相談研修の講師を長く務
めている教員)による講義を行った。実際に体験して振り返ることで、
「さっそくやっ
てみたい」「年度始めの学級づくりに生かしたい」という声があった。
7
⑤教頭の講義「学級経営のコツ(肝)教えます」
日常の授業参観等を通して、授業改善についても指導助言している教頭が、学級経
営について総合的に話す機会をもった。12 月の参加自由の研修会であったが、ほぼ全
員の教員が参加した。
(講義内容の骨子)
【~学級経営のコツ(肝)教えます~】
1,善悪の区別を教える
→だめなものはダメ
2,学級経営の善し悪しが学力につながる
・信頼関係こそ最大の武器
・子どもの心理をつかむ
・席替えは大切なファクター
・低位の子が安心できるクラス
・気づき・さばき・しかけ
3,子どもたちの健やかな成長のために
校内研修の主題研修は、教科や指導法に絞ったものが多く、学級経営の大切さは分
かっているつもりであるが、日々、経営(指導)の難しさに直面している教員にとっ
て、初心に返った意識付けとなった。教員からは「教師の心構えや思いが、学級経営
に直接反映することが分かった」
「もっと、一人一人へ目配り心配りをしていこうと思
った」
「今まで漠然とは分かっていたが、何となくやっていたことにもう一度意味を持
たせることが大切なんですね」などの感想が出された。
⑥ベテラン教諭の授業公開と講話「私の学級経営」
平成 25 年度末をもって退職するベテラン教諭にとって、退職時の学校や児童、教職
員への思いは特別に深いものがある。この教員に対しては、若手教員のアンケートか
らも「先生の話を聞きたい」
「授業を見せてほしい」等の個人的なリクエストが多かっ
た。本人は遠慮していたが、若手を育て
る絶好のチャンス、最後に自分の教員人
生を振り返る良い機会と説明し、気持ち
よく応諾してくれた。
授業は、本校の研究の成果である「2
年生英語」であった。英語の指導法云々
よりも、子どもたちが本当に楽しそうに
先生や友だちと交流している様子を見て、
ベテラン教員の指導力のすばらしさに感
動している教員が多かった。
講義では、38 年間に及ぶ教員生活から、学級経営で大切にしてきたことを話した。
8
(講義内容の骨子)
【私の学級経営】
1,学級経営で大切にしていること
・子どもが主役、毎日の授業
2,授業で大切にしていること
・姿勢、言葉遣い
・児童の学習意欲
3,児童の学習意欲を引き出すために
・1日に1回は発表の場を
・一人一人の考えを言葉や文字に
・がんばっている自分を自覚させる
4,保護者との連携
若い教員にとってはあこがれのベテラン教員であり、人間的にも魅力ある先輩の話
に、一つ一つうなずく姿が印象的であった。ベテラン教員からも、このような場を設
けたことに感謝された。
(平成 26年度の取り組み)
⑦校長講話「個に着目した学級経営・教科経営」
年度当初は学校経営方針や本年度の重点などをていねいに説明したいが、担任等に
とっては多忙を極めている時期である。そこで、「4月当初にこれだけは・・・」と、
子どもへの接し方、生活指導の進め方、ルールの徹底の仕方等を職員会議の場で短時
間に説明した。
そして、学年始めの事務等も一区切り付いたところで、教師塾を設定して校長講話
を行った。経営構想から始まり、本年度の重点(自己肯定感の獲得、学力向上へ向け
た学習指導、一人一人に目を向けた教職員の姿勢)等々、全教職員が一致して経営に
参画してほしいことを内容とした。
(講義内容の骨子)
【個に着目した学級経営・教科経営】
◎個を認める・・・「みんなちがって、みんないい」
○日常の教師の発言の重要性(教師の人権感覚)
○自己肯定感とコミュニケーション、異なる個に着目
◎個を生かす・・・「ちがいから学習が深まる」
○座席表の活用、名前表示マグネット
◎個を探る・・・「見えないものは分からない」
○子どもに近づく、理解度を測る
◎個を存在させる・・・「集団により個が左右される」
○ペア→小集団→中集団→学級集団→学年集団
(3)
OJT(On The Job Training)
多忙を極めながらも、教育委員会や各学校においては、教員の職能成長を目指して
各種研修を設けている。しかし、実際には初任校に限らず、いずれかの勤務校におい
て「良い先輩に恵まれたことで意識を変えた」
「学年の先生と日常的に協働することで
9
仕事の進め方が身に付いた」ということが多い。
そこで、学年主任(ベテラン教員)に若手育成のための学年経営の視点を大事にし
てもらった。具体的には、学年会をなるべく多くもつこと、教材研究や打ち合わせ、
教材準備等を協働で行うこと等の日常の業務を通して、資質指導力の向上を推進する
ことにした。
若手にとっては、年度当初から始まる事務処理や指導に向けての準備等は目の回る
忙しさであるが、どの教員にとっても当面の課題となる共通の業務をベテランが洗い
出し、学年経営として協働し、業務を一緒に進めることで一人一人の経験も増し、チ
ームワークもとれることに着目した。
共通の業務(協働することで職能成長を図る業務)
(4)
○教材研究
・教材(掲示資料、プリント)作成
・副教材の選定
・校内研修に合わせた研究
・ICT活用
・学力検査等の分析、等々
○学年行事の検討
・旅行、遠足、校外学習等の計画、準備
・運動会の内容
・音楽会や絵画展への指導内容、等々
○生徒指導
・実態把握と共通理解、指導の統一
・問題行動への対応、等々
○事務処理
・通知表や要録、出席簿の扱い
・転出入手続き
・教材備品等の予算検討、等々
○その他
・教室や廊下等の環境整備
・学年通信等の検討
・学習参観と保護者会の進め方、等々
研修時間の確保
平成 25 年度は校内研修や教師塾、OJT による業務改善等を従来の時間枠の中で行っ
てきたが、それにかける時間を生み出すのは至難の業であった。
そこで、平成 26 年度は校時表を見直し、毎週1回 90 分程度の自由な枠を確保した。
具体的には、金曜日の教育課程外の活動を思い切って切り詰め、放課後の時間を確保
した。
10
8:15
8:35
8:45
12:15
13:45
14:05
15:45
月~木
パワーアップタイム 20 分
学活
1~4校時
給食等
パワーアップタイム 20 分
5・6校時
学活
16:00
下校
~16:45
放課後業務
→
8:15
8:25
11:55
13:25
15:00
15:10
15:15
~16:45
金
学活
1~4校時
給食等
5・6校時
学活
下校
研修時間 90 分
平成 25 年度までは、パワーアップタイムの時間として1日 40 分(20 分×2回)を
設定し、ドリル学習やプリント教材を活用して基礎基本の習得を目指していた。本校
児童の実態から考えると、基礎基本は比較的良く身に付いているが、思考力や表現力、
いわゆる活用力がやや弱いことが分かっている。そこを伸ばすためには授業改善が必
要であり、良い授業づくりのための研修は必須であるという考えから、金曜日のパワ
ーアップタイムを削ってその時間を生み出した。
月曜日の放課後は定例の職員会議や運営委員会を行い、金曜日の放課後に生み出さ
れた時間を教務主任(学年主任)と研修部が相談して、年間予定に教師塾を組んだり、
学年会を設定したりしてきた。毎週金曜日の放課後 90 分が使えることは精神的にも余
裕ができ、今週のまとめや次週の準備等にも使え、群馬県教育委員会の推奨する「教
職員の勤務時間の適正化」にも寄与している。
3
まとめ(成果と今後の課題)
平成 26 年度になり、教師塾については夏休み以降でも、授業改善講義(総合教育センタ
ー指導主事)
「学び合いのある算数授業」、人権研修(総合教育センター指導主事)
「いじめ
の発見と指導、予防する学級経営」
、本校体育部教諭による体育実習等、継続してニーズに
合う研修会を設けている。
講義内容は、若手教員の希望や今後必要になるであろうと考えられるニーズに合わせて
あるので、具体的な話であればあるほどすぐに実践している。共有のプロジェクターがい
つもどこかの教室で使われていたり、教室の机を会議場のような配置に変えて話し合い活
動を進めたり、グループ活動に小黒板を使ったりして、意欲的に講義内容を取り入れよう
とする教員が、学校経営の推進役として活躍し始めた。今後も、主題研修とは違った様々
なテーマに基づいた研修会を企画したい。
OJT による職能成長を目指した研修は、時間を確保した結果、ゆとりを持って推進するこ
とができている。特に十分な教材研究の時間の確保は、授業の活性化にもつながり、過去
の指導例で満足することなく、教員にとっても楽しい授業に挑戦しようとする真摯な姿を
見せ始めている。
今後は、さらに学年主任の意識を高め、金曜の 90 分を単に事務処理の時間とすることな
く、職能成長を図る OJT として充実した時間とするようなリーダーシップを発揮させたい。
11