地場産業再生 MOT フォーラム

3.人材育成活動
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人材育成活動
❏産業振興分野
地 場 産 業 再 生 MOT フォーラム
第 5 回目となる地場産業再生MOTフォーラムを 2015 年 2 月 20 日に、滋賀県のシンボル琵琶湖をのぞむ大津プ
リンスホテルで開催した。このフォーラムは、新商品開発への挑戦事例と MOT(技術経営)をベースにした取り組み
事例を紹介し、活発な質疑応答を通じて地場産業再生人材の育成をねらいとしたものである。フォーラムの第一部
では、新コンセプト商品開発のベースとなる発想法や、デザイン手法の紹介を主なねらいとして特別講演を企画して
おり、今回は、京都大学 総合博物館 准教授 塩瀬隆之氏に、「インクルーシブデザインと地場産業活性化」と題し
て特別講演いただいた。これまでの一般的なイクスクルーシブデザインとの違いを比較するとともに、企画チームの
編成例、インクルーシブデザインの有効性について事例紹介いただいた。あらたなデザインの切り口を与える仮説
形成の手段として、大いに注目してゆきたい。
また、第二部では、地場産業の活性化に第一線で取り組まれているキーパーソンの方々から、活性化をねらいと
した新事業の展開や、新商品開発の挑戦事例を報告いただいた。有限会社田中印刷所の田中由一氏より、印刷業
からデジタルサイネージ(電子広告)への劇的な事業展開の背景、事例が紹介された。滋賀県東北部工業技術セン
ターの小谷麻理氏より、地場の繊維産業のデザイン支援についてお話しいただいた。 公益財団法人滋賀県陶芸の
森の川口雄司氏より、信楽焼きの世界展開を目指す取組が紹介された。滋賀県麻織物工業協同組合の田中由美
子氏からは、近江上布の未来に向けてと題して、地場の繊維産業の世界への発信についてお話しいただいた。また、
社会連携研究センターの山本 卓氏からは3D プリンターの新用途に関する研究会活動の話題を、若林忠彦氏から
は地場産業活性化のためのマーケティングの話題を提供した。約 80 名の参加者の方々の真剣な聴講、活発な質疑
応答が行われ、充実した MOT フォーラムとなった。
(文責 特任教授 山本 卓)
【塩瀬 隆之 氏】
【山本 卓 氏】
【会場風景】
【田中 由一 氏】
32
【小谷 麻里 氏】
3.人材育成活動
【川口 雄司 氏】
【田中 由美子 氏】
33
【若林 忠彦 氏】