3.人材育成活動 3 人材育成活動 ❏生涯学習分野 淡 海 生 涯 カレッジ 「淡海生涯カレッジ」は、滋賀大学と滋賀県の共同研究の中から生まれた学習機会である。平成8年に滋 賀県大津市で開設され、今日まで、大学の知的資源を生かすと同時に、地域の生涯学習機関(公民館、高校、 生涯学習センター等)とのネットワークによって、体系的で、深まりのある環境学習の機会を提供してきた。 「淡海生涯カレッジ」では、特色のある3つの講座が開設され、それぞれの講座内容を受講者がバランス よく学ぶことで学習を深めていけるようにしている。3つの講座とは、身近な環境問題を学ぶ中で、環境に ついての問題意識を高める、公民館での「問題発見講座」、観察や実験を通して、体験的に環境問題に迫る、 高校での「実験・実習講座」、そして理論的に環境問題を深める、大学での「理論学習講座」である。 このうち、大学での「理論学習講座」では、大学教員による講義とともに、受講者が自分たちでテーマを 決めて研究を行い、講座の最終回にその研究成果を発表する「グループ学習」を行っている。これには、こ れまでの学習成果を生かしながら、自分たちの力だけでどこまでのことができるのかを確認してもらいたい、 また、学習のプロセスの中でカレッジ修了後も共に活動を続けていける仲間をみつけてもらいたい、という プログラム企画者の願いが込められている。 7 3.人材育成活動 現在、県下には5校の淡海生涯カレッジが開校されており、滋賀大学はそのうち、「大津校」と「草津校」 に関わっている。平成 27 年度は、平成 27 年6月 13 日~平成 28 年1月 30 日まで7ヶ月半にわたって講座が 開講され、両校の 51 名の受講者のうち、41 名がカレッジの修了証を手にした。彼らが、これからカレッジ で学んだ成果を存分に生かして、地域で活躍することを期待したい。 ◯受講者の感想 ◆ふと手にした淡海生涯カレッジの一枚のチラシから始まり、瀬田南公民館では、里山の生活に触れる体験 をし、東大津高校では科学の実験で放射線を見ました。滋賀大学では専門的な講義を受け、グループ学習 で研究発表をする機会をいただきました。様々な人生経験を持つ人たちとの共同研究の難しさ、楽しさを 味わうことができて、貴重な時間を過ごしました。今後の人生にも楽しみを探しつつ多方面に情報集めを したいと思います。 ◆実験・実習講座で実験が成功すると、受講生の歓声があがり、学生時代の物理化学の時間を思い出し懐か しく楽しい講座でした。また、理論学習講座、選択講座では、琵琶湖の過去現在知り、大津他滋賀県の魅 力を知り得ました。最後はやはりグループ活動で多くの素晴らしい人に出会えたことです。これからの人 生にとってかけがえのない1ページになりました。 ◆学びの場をありがとうございました。問題発見講座、実験実習講座では、内容について真摯に考え万全の 準備をして私たちを迎えてくださったことに感謝です。初めて参加した私にも楽しく有意義な時間でした。 グループ学習では、限られた時間の中でどこまでテーマに迫れるのか、どこをみんなの一致点とするのか 悩むところでしたが、まとめに向けて一緒に活動できる楽しい時間でした。 (文責 7 教授 神部純一)
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