Embargoed Advance Information from Science Translational Medicine A Journal of the American Association for the Advancement of Science http://www.aaas.org/ 本部: 1200 New York Avenue, NW Washington, DC 20005 問合せ先:Jennifer Anderson +1-202-326-6466 [email protected] 報道解禁日時: 米国東部標準時 2015 年 2 月 11 日(水)午後 2 時 SCIENCE TRANSLATIONAL MEDICINE 2015 年 2 月 11 日号ハイライト 癌のグルタミン中毒によって脳腫瘍を明らかにする Science Translational Medicine は米国科学振興協会(AAAS)発行の国際的ジャーナル(週刊) です。以下に記載する次号掲載予定論文に関する報道は、解禁日時まで禁止します。 論文を引用される際には出典が Science Translational Medicine および AAAS であることを明 記してください。 癌のグルタミン中毒によって脳腫瘍を明らかにする Cancer’s Glutamine Addiction Exposes Brain Tumor 腫瘍のグルタミン中毒を利用して脳腫瘍を検出するイメージング技術が、神経膠腫患者 の臨床試験において成功裏に実証された。癌は通常、グルコースなどの栄養を摂取して 自らの増殖を促進している。PET は、トレーサーと呼ばれる放射性化合物を用いて、こ の代謝活性亢進を利用して腫瘍を描出する。グルコースのトレーサーは、糖を好む細胞 に集積するので、PET 装置で体内の腫瘍の画像が構築できる。しかし、現行の PET イメ ージングは神経膠腫(脳腫瘍)には使用できない。脳では正常な細胞も癌細胞もグルコ ースを消費するためである。Sriram Venneti らは、腫瘍が消費するもうひとつの主な栄 養であるグルタミンのトレーサーを開発した。Venneti らは、神経膠腫のマウスモデル で、グルタミントレーサーが、脳腫瘍に吸収されるが、周囲にある健康な組織には吸収 されないことを明らかにした。神経膠腫患者 6 例を対象とした早期試験では、グルタミ ントレーサーが腫瘍の輪郭を明確に描出し、高代謝活性を示す悪性腫瘍と、増殖してお らず代謝的に不活性な腫瘍を区別することもできた。グルタミンをベースとした PET イ メージングは、脳の癌を検出し、治療中に腫瘍の代謝活性の変化をモニタリングする強 力なツールとして有望である。
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