第 6 回 内分泌 1 ホルモンによる代謝調節 今日の目標 ホルモンとは何か

第 6 回 内分泌 1 ホルモンによる代謝調節
今日の目標
4.ホルモン量の調節
フィードバック調節
ホルモンとは何かを説明できる。
主な種類(タイプを説明できる)。
内分泌臓器とは何かを説明できる。
糖尿病とホルモンの関係を説明できる。
5.内分泌と神経系の違い
神経系は個々の器官に直接命令
内分泌系の働き
内分泌は血液を介して全身に散在する標的組織
1.内分泌とは
すべてを同時に調節
内分泌腺:ホルモンを分泌する臓器
内分泌腺の特徴
6.内分泌器官の分布
導管がない
下垂体
体の内部(血流)に向かって分泌
甲状腺
豊富な血管
上皮小体
血液(循環器系)を介した生体の制御機構
膵臓
体のあちこちに散在
副腎
2.ホルモンとは
性腺(精巣・卵巣)
消化管
内分泌系の主役
生体内(内分泌器官)で合成される
血液中に分泌される
標的器官に作用(受容体)
微量で標的器官の代謝を変化
3.ホルモンの種類と作用機序
標的細胞の受容体にホルモンが結合すると標的
各論
細胞の遺伝子の発現などが変化
1.内分泌系の司令塔 視床下部‐下垂体
下垂体は前葉・中間部・後葉からなる
視床下部の下に位置する。
水溶性と脂溶性で異なる
水溶性は細胞表面の受容体に結合して作用
脂溶性は細胞膜を直接通過して核内の受容体
下垂体からのホルモン
前葉
中間部
口腔上皮由来
後葉
視床下部の延長
に直接作用
種類
ペプチド
GH,インスリン
ステロイド
女性ホルモン
男性ホルモン
副腎皮質ホルモン
アミン
アドレナリン(エピネフリン)
その他
サイロキシン
成長ホルモン(GH)
乳腺刺激ホルモン(プ
ロラクチン,PRL)
性腺刺激ホルモン
(LH, FSH)
副腎皮質刺激ホルモン
(ACTH)
甲状腺刺激ホルモン
(TSH)
メラノサイト刺激ホルモ
ン(MSH)
抗利尿ホルモン(バソ
プレシン ADH)
射乳ホルモン(オキシト
シン OXT)
糖代謝のホルモンによる調節
インスリン
インスリンの働き
下垂体前葉
血糖値を下げる=標的細胞に糖を取込み
前葉は下垂体門脈で視床下部と密接に関係
下垂体のホルモン分泌は視床下部が制御
前葉ホルモンの多くは他の内分泌器官を制御
貯蔵
血糖値を下げる唯一のホルモン
血液中の糖濃度の増加に対して膵島 B 細
下垂体門脈
視床下部ホルモン→下垂体ホルモン→内分泌器官
胞より分泌(GIP の影響も受ける)
下垂体前葉
下垂体後葉は視床下部の延長
視床下部の室傍核・視索上核の神経細胞の軸索
シナプス伝達をするのと同じ方法でホルモンを分泌
バソプレッシン:腎臓尿細管での水の再吸収
オキシトシン :子宮筋の収縮,乳汁生産・排出
糖尿病(Diabetes Mellitus)と食餌療法
糖尿病の機序
I 型糖尿病 (自己免疫疾患など)
II 型糖尿病(肥満と遺伝要素)
症状
口渇,多飲,多尿,全身倦怠感,体重
2.膵臓の内分泌作用: 糖尿病とホルモン
膵臓
減少等
血糖値:任意時 200mg/dl 朝食前空
十二指腸の下行部を頭とする
外分泌部と内分泌部
内分泌部=ランゲルハンス島
ランゲルハンス島 直径 0.1mm 100万
腹時 140mg/dl
合併症
網膜症・神経障害・腎症
動脈硬化・四肢の壊疽 など
ランゲルハンス島からのホルモン
インスリン β細胞
グルカゴン α細胞
糖尿病糖尿病は自己管理の病気
治療は食事療法と運動療法が基本
(ソマトスタチン δ細胞)
膵臓の位置
理想体重(身長(m)2X22) X 25∼40kcal
労働強度により調節
(BMI=体重(kg)
膵島(ランゲルハンス島)
身長(m)
2
)