ご参考資料 2016年3月18日 マーケットレポート インドネシア中央銀行が3ヵ月連続の利下げ ~ 通貨・インフレの安定で景気下支えを強化 ~ インドネシア中央銀行(以下、中銀)は3月17日、政策 金利を0.25%引き下げ、6.75%とすることを発表しまし た。また「銀行間取引の下限金利」である預金ファシリ ティ金利、「上限金利」の貸出ファシリティ金利も各々 0.25%ずつ引き下げ、4.75%、7.25%としました。利下 げは2月会合に続いて3ヵ月連続となります。 インドネシアの政策金利、10年国債利回り、 消費者物価指数(前年同月比)の推移 10 8 7 中銀は米国の利上げ開始以降も通貨ルピアが対米 ドルで落ち着いた推移となるなか、景気下支えの観点 から2016年に入り、追加利下げを実施してきました。 6 年初から通貨ルピアはアジア通貨のなかでも堅調な 推移を示しています。この背景には、2014年秋に実施 された大幅な燃料価格引き上げの影響が概ね一服し インフレ率の伸びが低下してきたことを受けて、金融緩 和による景気てこ入れが可能になるなかで、マクロ環 境が大きく改善してきたことが挙げられます。また昨年 秋口以降にジョコ政権が打ち出した規制緩和を軸とす る政策パッケージが動き出し、遅れが目立っていたイ ンフラ投資などが復調しつつあることから、経済改革が 進むとの期待が再び高まっていることが追い風になっ ています。 推移が続くと見ています。 4 消費者物価指数 3 13/3 14/3 15/3 16/3 ※利回りは3月17日時点、消費者物価指数は2016年2月まで インドネシアの実質GDP(国内総生産)成長率 (前年同期比)、経常収支の推移 (2010年10-12月期~2015年10-12月期、四半期) (億米ドル) (%) 80 7 GDP成長率(右軸) 40 6 0 5 -40 4 -80 3 経常収支(左軸) -120 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 2 15/12 (年/月) インドネシア・ルピアの為替レートの推移 (2013年3月1日~2016年3月17日、日次) (円/100ルピア) (ルピア/米ドル) 9,000 1.2 10,000 1.1 円/100ルピア(右軸) 11,000 1.0 12,000 0.9 13,000 0.8 ルピア/米ドル(左軸) 14,000 0.7 15,000 以上 (年/月) ルピア安 中銀は政府と共同歩調をとり、景気に配慮した政策 を指向していますが、一方で経済・インフレ環境の改善 もあって、次回の緩和については慎重姿勢を示してい ます。また足もとの原油安により貿易・経常収支の改 善が期待されることから、通貨ルピアは当面、底堅い 政策金利 5 ルピア高 中銀は、インドネシアの2016年1-3月期の実質GDP (国内総生産)成長率は公共投資などの下支えによっ て 堅 調 に 推 移 す る と 見 て お り 、 2016 年 は 前 年 比 で +5.2%~5.6%程度の成長は維持可能と見ています。 またインフレについても原油価格の下落などを受けて 落ち着いた推移が続くと見ています。 6.75% 10年国債利回り 9 ◆利下げの背景について 今回も、インドネシアの2月の消費者物価指数は前年 同月比+4.42%と1月の同+4.14%から小幅加速したも のの、引き続き中銀目標レンジ(+3~5%)の範囲内で あること、通貨ルピアが対米ドルで緩やかな上昇を続 けていることから、中銀は追加利下げに踏み切ったも のです。 ◆今後の注目ポイント (2013年3月~2016年3月、月次) (%) 0.6 13/3 14/3 15/3 16/3 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法にもとづく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。本資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/2 ご参考資料 【 ご留意事項 】 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したもので あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判 断ください。 投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益 は全て投資者の皆様に帰属します。 投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開 発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2
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