平成27年度 中部商業高等学校 世界史A シラバス

平成27年度 中部商業高等学校 世界史A シラバス
1 学習の目標
① 世界史への興味、関心を持ち主体的に学習する態度を育てる。
② 世界の歴史の大きな枠組みと流れを現在の社会と関連づけながら理解し、歴史を学ぶ意味を考える。
2 評価の観点
a感心・意欲・態度
近現代史を中心とする世界の歴
史に対する関心と課題意識を高
め、意欲的に追究するとともに、
国際社会に主体的に生きる国
家・社会の一員としての責任を果
たそうとする。
b思考・判断
近現代史を中心とする世界の歴
史から課題を見いだし、世界史的
視野に立って多面的に・多角的に
考察するとともに、国際社会の変
化を踏まえ公正に判断する。
c資料活用の技能表現
近現代史を中心とする世界の歴
史についての諸資料を収集し、有
用な情報を選択して活用すること
を通して歴史的事象を追究する方
法を身につけとともに、追究し考
察した過程や結果を適切に表現
する。
d知識・判断・理解
近現代史を中心とする世界の歴
史についての基本的な事柄を、
我が国の歴史と関連づけながら
理解し、その知識を身に付けてい
る。
3 授業形態
①授業は教科書とともにプリント等を使用する
②イメージをつくり、内容の理解を深めるために視聴覚教材も活用する
③単元の終了時にはまとめのプリントで知識の定着を図る(学習態度や意欲も観察し指導する)
4 使用教材
教科書…世界史A(帝国書院)・資料集(帝国書院)・ 授業用プリント ・ 視聴覚教材 ・ モノ教材
5 実態に応じた創意工夫
本校には4つの科(商業・情報会計・国際情報・生涯スポーツ)があり、科により生徒の学力や学習意欲等にひらきがある。導
入にはモノ教材を持ち込み生徒の興味を引くようにする。また基礎・基本的学力を身につけ達成感を持たせるために本読み
や質問に答えたりプリントに取り組んだ生徒にはプラス点を与えることを伝え、その生徒の氏名を発表すると他の生徒も刺激
を受け真面目に授業に参加する傾向にある。
学期
1
学
期
1
月
試験
学習項目
1部 諸地域世界と交流圏
序章 人類のはじまり
1.地球上に現れた人類と文明
学習内容(ねらい)および評価の観点 a b c d
評価方法
漢族と遊牧騎馬民族との関係に留意
しながら、塞内外の変遷を概略し、風
土と生活、言語・文字、思想などの視
点を通して、東アジアの世界像を把握
させる。
○ ○
○
漢族と遊牧騎馬民族との関係に留意
しながら、塞内外の変遷を概略し、風
土と生活、言語・文字、思想などの視
点を通して、東アジアの世界像を把握
させる。
○ ○
○ ・授業態度
1章 東アジア世界
1 東アジア世界の風土と人々
4
月
2 中国に統一国家生まれる-中華文明の成立-
3 東アジアのもう一つの勢力
中
間
考
査
5
月
4 東アジアの国際的な大王朝
・発問評価
5 諸民族によって統治された時代
2章 南アジア世界
1 南アジア世界の風土と人々
2 数々の宗教が成立した南アジア
3章 東南アジア世界
1 東南アジア世界の風土と人々
2 インドと中国の文化のはざまで
4章 イスラーム世界
1 イスラーム世界の風土と人々
2 オリエントの古代文明
自然の威力のもとで、宗教と社会制度
を共通の基盤として、多様な風土と民
族・言語からなる一つの社会が形づく
られていく過程を概観し、南アジアの
世界像を把握させる。
・ノート提出
○ ○
地政的にインドと中国のはざまにある
ため、両文明の影響を強く受けながら
も、港市ネットワークを基盤に模倣では
ない独自の文化を生み出した東南ア
ジアの世界像を把握させる。
○ ○
西アジアの乾燥・半乾燥地帯を舞台に
イスラームが成立していく過程を通し
て、政治経済、生活全般までも規定し
たイスラームの特色を理解させ、拡大・
分裂しながらも地域性を加え独自の世
界を形成したイスラームの世界像を把
握させる。
○ ○
○
・レポート作成
・発表
○
・定期考査
○
1
学
期
月
3 イスラーム世界の誕生
6
月
期
末
考
査
7
月
西アジアの乾燥・半乾燥地帯を舞台に
イスラームが成立していく過程を通し
て、政治経済、生活全般までも規定し
たイスラームの特色を理解させ、拡大・
分裂しながらも地域性を加え独自の世
界を形成したイスラームの世界像を把
握させる。
○ ○
○
4 イスラーム帝国の栄光と分裂
5章 ヨーロッパ世界
1 ヨーロッパ世界の風土と人々
2 一つの世界だった地中海-ヨーロッパ世界の源流-
3 祈る人・戦う人・働く人-ヨーロッパ封建社会の成立-
ギリシア・ローマ文明の伝統とキリスト
教によって一つの文明を形成したヨー
ロッパ世界の特質を理解させ、ギリシア
=スラヴ的な東ヨーロッパと封建社会
に立脚しローマ=ゲルマン的な西ヨー
ロッパの世界像を把握させる。
・授業態度
○ ○
○
・発問評価
4 「まち」と「くに」の発達-ヨーロッパ中世-
6章 南北アメリカ
1 南北アメリカの風土と人々
2 独自の文明を築きあげた南北アメリカ
・ノート提出
アメリカの先住民について理解を深め
させるとともに、ヨーロッパが進出する
以前に独自の高度な文化を形成した、
南北アメリカ大陸の独自の文明像を把
握させる。
○ ○
○ ・レポート作成
・発表
7章 ユーラシアの交流圏
1 海域世界の成長とユーラシア
2 遊牧社会の拡大とユーラシア
3 地中海海域とユーラシア
8世紀以降、ユーラシアの内陸及び海
域のネットワークを背景に、諸地域間
の交流が進み、ユーラシア規模の交流
圏が成立していく様子を巨視的かつ視
覚的に把握させ、相互の文化受容な
どが進んだことを理解させる。
○ ○
○
16世紀以降のヨーロッパ主導による世
界の一体化が、繁栄するアジアとの直
接交易を求めた結果であることに気付
かせ、政治的・文化的にも成熟期を迎
えたアジアの諸帝国を通して16~18世
紀にかけての世界の特質を理解させ
る。
○ ○
○
・定期考査
4 東アジア海域とユーラシア
2部 一体化に向かう世界
1章 繁栄するアジア
1 モンゴル帝国のあとにおこった諸大国
2 イスラーム諸王朝の繁栄
9
月
3 返り咲いた漢民族王朝
・授業態度
4 中国全土に広がる辮髪-清帝国の繁栄-
中
間
考
査
・発問評価
2章 大航海時代を迎えるヨーロッパ
1 ヨーロッパの目覚め-ルネサンスと宗教改革-
2 大航海時代がはじまる
3 アジアの交易に参入するヨーロッパ
大航海時代のヨーロッパ人の海外進
出と諸地域世界の動向を中心に、16
世紀の世界の一体化への動きとヨー
ロッパの主権国家体制を通して、16~
18世紀にかけてのヨーロッパ世界の動
向を把握させる。
・ノート提出
○ ○
○
・レポート作成
4 ヨーロッパの国づくりと国際関係
・発表
3章 ヨーロッパとアメリカの諸革命
1 産業革命という大変革の開始
10
2 イギリスから独立するアメリカ
月
3 ヨーロッパ近代化の出発点 フランス革命
4 ナポレオンのヨーロッパ支配からウィーン体制へ
5 大西洋を越えて広がる革命の波
6 市民社会の誕生と社会主義運動の発生
2
学
期
・定期考査
18世紀後半から19世紀にかけての
ヨーロッパとアメリカの諸革命を中心
に、
社会の産業化と国民国家の形成が相
互に関係しつつ進んだことにより、ヨー
ロッパを中心として近代が確立したこと
を理解させるとともに、大西洋三角貿
易の発達により国際的分業体制が形
成されたことを把握させる。
○ ○
○
19世紀の転換点となる1848年を節目
に、自由主義と国民主義が進展した19
世紀後半の欧米社会の特質を理解さ
せる。
○ ○
○
7 “世界の工場”イギリス
4章 自由主義・国民主義の進展
1 1848年-19世紀の転換点-
2 国民国家の発展と列強の世界進出
3 アレクサンドル2世とロシアの改革
11
4 リンカンと南北戦争
月
5 科学の世紀-19世紀の文化-
5章 アジア諸国の動揺
1 オスマン帝国の弱体化
期
末
考
西・南・東南アジア諸国の内部で進行
していた変化とヨーロッパの進出によっ
て引き起こされた変貌をとらえさせなが
ら、アジア諸国の動揺と対応を通して、
19世紀のアジアとヨーロッパの関係を
理解させる。
・授業態度
○ ○
○ ・発問評価
・ノート提出
月
期
末
考
査
2 エジプト・スーダンとイラン
3 ムガル帝国の崩壊とインド大反乱
西・南・東南アジア諸国の内部で進行
していた変化とヨーロッパの進出によっ
て引き起こされた変貌をとらえさせなが
ら、アジア諸国の動揺と対応を通して、
19世紀のアジアとヨーロッパの関係を
理解させる。
・授業態度
○ ○
○ ・発問評価
・ノート提出
4 東南アジアの植民地化
6章 東アジアの大変動
1 中国と日本の近代化
2 アジアにおける工業化と日清戦争
12
3 東アジアをめぐる国際関係
月
4 孫文が導いた辛亥革命
3部 現代の世界と日本
1章 現代世界のめばえ
1 第2次産業革命と大衆社会の出現
2 世界を分割する帝国主義
3 世界の一体化と人口移動
・レポート作成
東アジアの内部で進行していた変化と
ヨーロッパの進出によって引き起こされ
た変貌をとらえさせながら、東アジアの
大変動を概観し、日本の対応などを含
めて19世紀の世界の一体化とその特
質を理解させる。
○ ○
19世紀後半から20世紀初頭にかけ
て、欧米諸国や日本などに見られた社
会の急激な変化とヨーロッパ列強の世
界分割をめぐる競合、人口移動などを
通して、全く性格の異なる新しい社会
の出現そして帝国主義時代の世界の
一体化と社会の変容を理解させ、現代
世界のめばえに気付かせる。
○ ○
○
第一次世界大戦の原因、性格、戦争
がもたらした世界の変化を理解させる
とともに、戦時下の総力戦体制、ロシア
での史上初の社会主義革命、国際秩
序の変化を通して、戦争と革命が20世
紀の大変動の起点となったことを把握
させる。
○ ○
○
アジア諸国の抵抗、近代化の動き、民
族意識の形成など、社会変革へのア
ジアの主体的な動きを把握させる。
○ ○
○
○
・発表
・定期考査
2章 第一次世界大戦がもたらしたもの
1
月
1 ドイツの挑戦とバルカン半島の緊張
2 第一次世界大戦はじまる
3 ロシア革命と民族の問題
2
月
学
年
末
考
査
4 ウィルソンとヴェルサイユ体制
5 あこがれの生活 アメリカの大量消費社会
3章 “民族自決”を求めて
1 インド・中東の民族運動
2 東アジアの民族運動
4章 経済危機から第二次世界大戦へ
1 世界恐慌とローズヴェルト
2 ファシズムの台頭-ムッソリーニとヒトラー-
3 日本が引きおこした日中戦争
3
学
期
4 第二次世界大戦の開始
5 第二次世界大戦の終結
世界恐慌が戦間期の国際秩序に危機
をもたらし新たな国際対立を生み出し
たことやナチズムなど全体主義と大衆
化現象との関連、東アジアでの日本の
動向と世界の動きを理解させ、第二次
世界大戦の
経過や複合的な性格、その被害から
平和や人権の確立への願いに気付か
せる。
・授業態度
○ ○
○ ・発問評価
・ノート提出
・レポート作成
5章 冷たい戦争と国際社会の変化
1 新しい対立と協調のはじまり
2 二つの陣営の“冷たい戦争”
3 達成されるアジアの独立
4 多極化する世界
3
月
第二次世界大戦後の米ソを中心とす
る両陣営の対立や、アジア・アフリカ諸
地域などで見られた民族独立運動の
展開を通して、1970年頃までの世界の
政治・経済の動向を理解させる。
・発表
○ ○
○
・定期考査
5 ゆらぐアメリカ・ソ連
6章 地球社会の到来
1 先進工業国の模索
2 冷戦の終わりとかわる社会主義
戦後世界のあり方が1970年代以降大
きく変容していったことを理解させ、こ
れからの国際社会における日本の役
割について考察させる。
○ ○ ○ ○
3 国々が抱える現在の課題
4 世界は国境を越えて
21世紀の課題を考えよう
① 地域紛争と国際社会
② 科学技術と現代文明
21世紀の課題を考えるために、例示さ
れた課題などを参考に適切な主題を
設定し、生徒の主体的な追究を通して
認識を深めさせる。
○ ○ ○ ○