米国MLPマーケット・ウィークリー 当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP(共同投資事業の一形態)に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)市場概況≫ アレリアンMLP指数 価格指数 トータル リターン指数 米国株(S&P500) 予想配当 利回り トータル リターン指数 予想配当 利回り 2015年8月18日 米国REIT トータル リターン指数 予想配当 利回り WTI 原油先物 ( ドル/ バレル) 米10年国債 利回り ヘンリーハブ 天然ガス先物 ( ドル/ 百万 BTU) 2014年12月31日 459.40 1,637.25 6.01% 3,769.44 1.94% 14,247.97 3.59% 2.17% 53.27 2.89 2015年8月7日 344.14 1,284.74 7.55% 3,849.96 2.09% 14,140.22 3.79% 2.16% 43.87 2.80 2015年8月14日 361.83 1,351.33 7.17% 3,878.16 2.08% 14,351.53 3.76% 2.20% 42.50 2.80 前週比 5.1% 5.2% -0.38% 0.7% -0.01% 1.5% -0.03% 0.04% -3.1% 0.1% 年初来 -21.2% -17.5% 1.16% 2.9% 0.14% 0.7% 0.17% 0.03% -20.2% -3.0% 前年比 -30.5% -26.1% 1.80% 9.2% 0.07% 8.6% 0.18% -0.20% -55.5% -28.3% MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 トータルリターン指数(配当込み) (2012年末=100) 170 8% 160 7% 150 6% S&P500 140 MLP 5% 130 米国REIT 4% 120 3% MLP 110 2% 米国REIT 100 90 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 S&P500 1% 15/1/1 0% 13/1/1 15/7/1 米10年国債利回り 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 15/7/1 (出所)ブルームバーグ (注)データ期間:2013年1月1日~2015年8月14日、MLP=Alerian MLP Index、米国REIT=FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄(全50銘柄)の週間騰落率ランキング(8月10日~8月14日)≫ 上昇率上位5銘柄 業種 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 下落率上位5銘柄 業種 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 1 TC Pipelines LP 天然ガス輸送 3,682 14.7 Memorial Production Partners LP 探査・生産 563 -9.5 2 NGL Energy Partners LP 石油輸送 2,923 11.9 Crestwood Midstream Partners LP 集積・処理 1,710 -5.4 3 Sunoco LP 卸売販売 1,648 11.1 Hi-Crush Partners LP 648 -4.5 4 Tallgrass Energy Partners LP 天然ガス輸送 2,897 10.7 Rose Rock Midstream LP 石油輸送 1,281 -3.4 5 DCP Midstream Partners LP 集積・処理 3,459 10.0 Williams Partners LP 集積・処理 23,472 -3.3 (出所)ブルームバーグ フラックサンド (注)時価総額は2015年8月14日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週はWTI原油価格が1バレル=42ドル台へ続落する中、アレリアンMLP指数(トータルリターン)は前週末比+5.2%の上 昇に転じました。MLPによる第2四半期の決算発表も概ね終了し、市場は落ち着きを取り戻しつつあります。 MLPの株価低迷が続く中、先週は化学系MLPによる経営統合や、親会社(スポンサー企業)によるMLPへの資金援助(私 募増資)、MLPによる自社株買いなど、経営基盤強化や株価支援を目的とした対応策がみられました。 8月12日には、国際エネルギー機関(IEA)が月次の石油市場見通しを公表しました。原油価格の下落が世界的な石油 の消費を喚起するとの見方から、IEAでは2015年の世界の石油需要見通しを上方修正しました。IEAは、仮に石油輸出国 機構(OPEC)の石油生産量が2016年まで横ばいで推移した場合、世界の石油供給超過は2015年下半期から2016年に かけて緩やかに縮小するとの予想を示しています。ただし、原油市場ではイランやシェールオイルによる原油増産の可能性 への懸念も根強く、需給面から原油価格が安定を取り戻すにはなお時間を要する可能性があります。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。 米国MLPマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【8月10日、経営統合】 CVR Partners LP(UAN、窒素肥料生産、時価総額8.3億ドル)は同業のRentech Nitrogen Partners LP(RNF、窒素肥料生産、同5.9億ドル)の全株式を取得し、両社が経営統合する計画を公表。買収額は5.33 億ドル(統合の対象外であるパサデナ工場を除く)。 【8月10日、ドロップダウン】 American Midstream Partners LP(AMID、集積・処理、同3.2億ドル)は親会社のArcLight Capital Partners LLCより、メキシコ湾で操業する浮体式石油・ガス生産設備およびパイプラインの権益を取得する計画を 公表。取得額は1.62億ドルで、2015年末までの取引完了が予想されている。 【8月12日、設備投資】 MarkWest Energy Partners LP(MWE、集積・処理、同112億ドル)とEnergy & Minerals Group はユティカ・シェール層での天然ガス集積パイプラインの開発計画を公表。計画はAscent Resources社との間で手数料 ベースの長期契約に裏打ちされている。総投資額は今後3年間で10億ドルを超えると見込まれている。 【8月12日、私募増資】 ONEOK Partners LP(OKS、天然ガス輸送、同88億ドル)は約7.5億ドル規模の私募増資計画を 公表。約6.5億ドルは親会社であるONEOK社、約1.0億ドルはKayne Anderson Capital Advisorsによる引き受けで合意。 加えて、ONEOK社はONEOK Partners LPの2%のゼネラル・パートナー権益を維持するため、1.53億ドルの資金を提供。 【8月12日、自社株買い】 KNOT Offshore Partners LP(KNOP、船舶輸送、同4.5億ドル)は発行済み株式の約5%に相 当する約100万株(約1,600万ドル規模)の自社株買い計画を公表。 (出所)MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ、ファクトセット (注)各MLPの時価総額は2015年8月14日時点。 ≪MLP関連トピック≫ 国際エネルギー機関(IEA)は世界の石油需要見通しを引き上げ 国際エネルギー機関(IEA)は8月12日、月次の石油市場 図1:国際エネルギー機関(IEA)推定の世界の石油需給 見通しを公表しました。原油価格の下落が世界的な石油の 消費を喚起するとの見方から、IEAでは2015年の世界の石 油需要見通しを上方修正しました。2015年の世界の石油需 (100万バレル/日) 98 要は前年比+160万バレル(日量)の増加が予想され(従来 97 予想は前年比+140万バレル)、増加ペースは過去5年間で 96 需要 最大となる見込みです。 95 供給 2015年第2四半期の世界の石油供給は9,653万バレルへ 増加し、世界の石油供給超過は300万バレルへ拡大してい ます(図1)。IEAでは、仮に石油輸出国機構(OPEC)加盟国 94 93 の石油生産量が2016年まで横ばいで推移した場合、世界 92 の石油供給超過は2015年下半期には140万バレルへ縮小 91 するとの見方を示しています。さらに、2016年には世界の石 90 油供給超過は85万バレルへ縮小が予想され、2016年第4 四半期には需要超過に転じる可能性も指摘されています。 一方、原油市場ではイランやシェールオイルによる原油増 2015年2Q 供給超過 300万バレル/日 IEA予想 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2013年 2014年 2015年 2016年 (出所)国際エネルギー機関(IEA)。 産の可能性への懸念も根強く、需給面から原油価格が安定 を取り戻すにはなお時間を要する可能性があります。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。
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