横浜国立大学 横浜国立大学 出願特許概要 出願特許概要シート 出願特許概要シート( シート (出願公開後) 出願公開後) チタン低次酸化物の還元力を利用したNOx分解方法 整理番号: YNU08069 技術名 発明の名称 チタン低次酸化物によるNOxの分解方法 出願番号 特願2009-34342 公開番号 特開2010-188266 特許番号 分類 B01D 53/94 F01N 3/10 F01N 3/28 発明者 水口 仁、高橋 宏雄、鈴木 茂、山口 大悟 B01J 21/06 B01J 35/04 技術概要 NOxを分解する技術の開発にあって、チタン低次酸化物を熱励起することによって、極めて還元力を持つことを見出し、こ れに基づいてNOxの完全分解を行う。 解決すべき技術課題 NOxを代表例とする揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds )の分解については、これまでに幾つかの提 案がなされてきたが、いずれも社会の要請に充分にマッチするものではない。具体的には、光触媒、オゾン、プラズマ、微生 物等による分解方法が提案されているが、いずれも分解能力の小さいことが欠点であり、限定された風量、濃度の排気ガス にしか適応できないシステムであって、しかも、VOCをゼロベースまで完全分解することが難しいとされている。 どのように解決したか 本発明は、チタン低次酸化物(TiOx(0<x<2))の還元力を用いるNOxの分解方法であって、チタン低次酸化物を水分 の存在下で加熱してTi3+またはTi4+イオンを発生させ、その際に放出される電子を200~500℃でNOxに接触させて還元 分解することを特徴とする。通常は、チタン低次酸化物を金属、セラミックおよび炭素から選択した支持体上に担持して用い るものである。支持体の例としてはセラミック多孔体であり、特にコージライトハニカムが好ましい。 効果 本発明は、水分の存在下において、TiOxに強力な還元力があることを見出し、これを利用しNOxの分解に利用したもので あり、酸素が共存するとNOxが完全に窒素ガスと水に分解される。その能力はきわめて高く、また、チタンの低次酸化物は 粉体状態で容易に入手でき、コージライトハニカム等に簡単に担持することができるために、コンパクトな分解素子を構築す ることが可能となった。 優位性・特徴技術 チタンの低次酸化物の還元性を使って、NO分解を試み、水または酸素の非存在下でNO分解と共にアンモニアの発生が 認められた。一方、水、酸素存在下ではアンモニアの発生は抑えられ、窒素のみが生成していることがわかった。しかも、チ タンの低次酸化物は粉体状態で容易に入手でき、かつコージライトハニカム等に容易に担持することができるために、コン パクトな浄化装置を構築することが可能であり、長期間の使用により活性が低下した分解素子はアンモニアなどを用いる通 常の還元処理により再活性化ができ、その利用分野は広い。 代表図 実験例3におけるNOx の分解を示すグラフ 【本件問い合わせ先】 横浜国立大学産学連携推進本部 産学連携課知的財産係 TEL045-339-4450/FAX045-339-3057
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