力行回生配分による航続距離延長制御システム及び方法

横浜国立大学 出願特許概要シート(出願公開後)
モータの制駆動力制御を行う力行回生配分による航続距離を延
技術名
長する電気自動車の制御方法
発明の名称
力行回生配分による航続距離延長制御システム及び方法
出願番号
特願2010-048368
発明者
藤本 博志、鈴木 亨
公開番号
整理番号: YNU09064
分類 B60L 15/20
特開2011-188557 特許番号
技術概要
近年、環境問題から電気自動車への関心が高まっているが、電気自動車が普及しない最も大きな要因としては、一充
電走行距離が短いことが挙げられる。電気自動車は、モータを駆動力としているので、一充電走行距離はバッテリー
の容量に依存する。つまり、バッテリーの容量が大きくならない限り、走行距離の問題を本質的に解決することは不可
能である。しかし、走行時のエネルギー消費効率を向上させることで走行距離は、延長する。
本発明の目的は、全てのモータの総合効率が最大となる制御システムを提供し、走行距離を延長することである。
解決すべき技術課題
各車輪のモータは、完全に同一特性を持っているとは限らない。電気自動車にとってドライバーの要求するトルク値を
満たせばよいので、例えば、あるモータは制動し、他のモータは駆動するように各モータのトルク配分を自由に設定す
ることが可能である。
したがって、本発明の課題は、要求されるトルク値が発揮されるという条件のもとで、全モータの総合効率が最大とな
るように各モータのトルク配分を制御する方法を提供することである。
どのように解決したか
本発明は、モータトルクによって駆動される駆動輪を有する自動車に用いる、駆動輪間のトルク配分を制御する力行
回生配分による航続距離延長制御システムであって、車体速度毎の駆動輪を駆動している全てのモータに対するトル
ク指令の和である総トルク指令に対する、車体速度毎の前記全てのモータの効率の和である総合効率が最大となる
前記トルク配分比の関係式を用いて、測定された車体速度とドライバーから入力された総トルク指令とから前記総合
効率が最大となる最適トルク配分比を算出する最適トルク配分比演算手段と、前記最適トルク配分比に基づき前記全
てのモータの各々に配分するトルク指令を算出し、前記算出された各トルク指令に基づき前記全てのモータの各々を
個別に制御するトルク配分制御手段とを備えたことを特徴とする。
効果
本発明は、全てのモータの総合効率が最大となるように各モータの制駆動力制御を行い、モータ駆動車の効率を改善
する効果を奏する。
優位性・特徴技術
車両の総合効率η allはトルク配分比γ により変化する。
本発明の力行回生配分を制御する航続距離延長制御システムは、予め計算し記憶してある実時間の平均車輪速に
対応する総トルク指令Trefから総合効率η allが最大となる最適トルク配分比γ *を算出し、そのトルク配分比に基づき
各モータに配分するトルク指令値を出力することにより、各モータを制御している。すなわち、総合効率η allを最大化
するように各輪のモータのトルク配分比を最適制御している。
代表図
本発明の実施形態に係
る力行回生配分による
航続距離延長制御シス
テムの制御ブロック図
100:力行回生配分によ
る航続距離延長制御シ
ステム
101:最適トルク配分比
演算手段
102:トルク配分制御手
段
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