1 前回の復習 2 特殊な数の取り扱い — 円周率 π, 自然対数の底 e, 虚数

情報処理演習 2015.10.6. Geogebra, 初等関数の計算
前回の復習
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• Mathematica で計算を実行させるには, 命令を入力した後 Shift + Enter .
• 巨大な数の計算を正確に行うことができる — 数式処理ソフトの特徴.
• Plot 命令でグラフを描画することができる.
特殊な数の取り扱い — 円周率 π, 自然対数の底 e, 虚数単位 i
2
Mathematica において, 円周率 π, 自然対数の底 (ネイピア数) e, 虚数単位 i はそれぞれ, Pi, E, I で表される. また
√
平方根 2 は Sqrt[2] で表される. コマンド N[数, 桁数] は, 数を小数で指定した桁数まで表示せよという命令である.
例えば N[1/3, 10] とすれば,
1
3
を小数で 10 桁表示せよという意味になり, 0.3333333333 が出力される.
円周率, 自然対数の底の小数表示
N[Pi, 100]
<-- 円周率を小数 100 桁表示
N[E, 100]
<-- 自然対数の底を小数 100 桁表示
N[Sqrt[2], 100] <-- 2 の平方根を小数 100 桁表示
問題 1. 黄金比
問題 2. (1 +
√
1+ 5
2
1 n
n)
を Mathematica の式で与えるとどうなるか. この値を小数 10 桁で表示せよ.
について, n = 100, 1000, 10000, 100000 の時をそれぞれ計算し, 小数 10 桁で表示せよ. また自然対数
の底 e を小数 100 桁で表示し, 先ほど計算した値と比較せよ. (自然対数の底 e は e = limn→∞ (1 + n1 )n で定義される)
小数 (10 桁表示)
1 100
(1 + 100
)
1
(1 + 1000 )1000
1
(1 + 10000
)10000
e
虚数単位 i は I で表されるので, 例えば複素数 1 + i は 1 + I で表される. 複素数のべき乗も簡単に計算できる.
複素数の計算
(1+I)^10
Arg[1+I]
Abs[1+I]
<-- 複素数 1 + i の 10 乗
<-- 複素数 1 + i の偏角
<-- 複素数 1 + i の絶対値
問題 3. 次の複素数の問題を解け. (計算機でできた人は手計算でもやってみよ.)
1+i 5
1. ( 1−i
) を計算せよ.
2.
−5+i
2−3i
を極形式に直せ.
3. (1 + i)n + (1 − i)n = 32 を満たす最小の正の整数 n を計算せよ.
3
指数関数, 三角関数, 対数関数など
• 指数関数 exp(x) は Exp[x] で表される.
• 三角関数 sin(x), cos(x), tan(x) は Sin[x], Cos[x], Tan[x] で表される.
1
• 逆三角関数 arcsin(x), arccos(x), arctan(x) は, ArcSin[x], ArcCos[x], ArcTan[x] で表される.
• 対数関数 log(x) は Log[x] で表される.
三角関数の計算
Sin[Pi /
Sin[Pi /
Sin[Pi /
Sin[Pi /
Sin[Pi /
N[Sin[Pi
6]
3]
10]
12]
180]
/ 180], 10]
問題 4. 15◦ , 18◦ の三角関数の値を計算せよ.
問題 5. 逆三角関数 arcsin(−1), arctan( √13 ) の値を計算せよ.
1
問題 6. マチンの公式 4 arctan( 15 ) − arctan( 239
)=
使われる公式) 左辺
4 arctan( 51 )
−
1
arctan( 239
)
π
4
が成り立つことが知られている. (円周率の近似値を計算するのに
を小数 10 桁まで計算せよ.
問題 7. Plot 命令を使って次のグラフを描画せよ.
1. y = sin(x), y = cos(x), y = tan(x)
2. y = arcsin(x), y = arccos(x), y = arctan(x)
次のように Plot 命令を使うと複数のグラフを描画できる.
Plot[{Sin[x], ArcSin[x], x}, {x, -Pi, Pi}, PlotRange->{-Pi,Pi}, AspectRatio->1]
4
Geogebra
グラフを描画する専用のソフトウェアとして Geogebra というものがある.
• Shift キーを押しながらドラッグ (マウスのボタンを押しながらマウスを移動させる) で, 座標平面を移動できる.
• マウスのホイールでグラフの拡大, 縮小ができる.
問題 8. 関数 y = x,
y = x2 ,
y = x3 ,
y = x4 ,
y = x5 ,
. . . を Geogebra を用いて描画せよ. 一般に y = xn はど
うなるかを予想せよ.
問題 9. 関数 y = x(x − 1),
y = x(x − 1)(x − 2),
y = x(x − 1)(x − 2)(x − 3),
. . . を Geogebra を用いて描画せよ.
一般に y = x(x − 1)(x − 2) · · · (x − n) はどうなるかを予想せよ.
問題 10. 有理関数 y =
1
x,
y =
1
x(x−1) ,
y =
1
x(x−1)(x−2) ,
せよ.
2
y =
1
x(x−1)(x−2)(x−3) ,
. . . を Geogebra を用いて描画