1 指数関数, 三角関数, 対数関数の計算(前回の続き) 2 数列, 数列の和

情報処理演習 2015.10.13 初等関数の計算 (つづき), 数列の計算
指数関数, 三角関数, 対数関数の計算 (前回の続き)
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• 円周率 π は Pi, 自然対数の底 e は E, 虚数単位 i は I で表される.
√
• 平方根 2 は Sqrt[2] で表される.
• 指数関数 exp(x) は Exp[x] で表される.
• 対数関数 log(x) は Log[x] で表される. ここで対数の底は e である.
• 三角関数 sin(x), cos(x), tan(x) は Sin[x], Cos[x], Tan[x] で表される.
• 逆三角関数 arcsin(x), arccos(x), arctan(x) は, ArcSin[x], ArcCos[x], ArcTan[x] で表される.
1. 初等関数の計算
Log[E]
Exp[1]
Exp[Log[3]]
N[Log[2], 10]
ArcSin[1/2]
問題 1. 逆三角関数 arcsin(−1), arctan( √13 ) の値を計算せよ.
1
問題 2. マチンの公式 4 arctan( 15 ) − arctan( 239
)=
使われる公式) 左辺
4 arctan( 51 )
−
1
arctan( 239
)
π
4
が成り立つことが知られている. (円周率の近似値を計算するのに
を小数 10 桁まで計算せよ.
問題 3. Plot 命令を使って次のグラフを描画せよ.
• y = sin(x), y = cos(x), y = tan(x)
• y = arcsin(x), y = arccos(x), y = arctan(x)
次のように Plot 命令を使うと複数のグラフを描画できる.
2. Plot による複数のグラフの描画
Plot[{Sin[x], ArcSin[x], x}, {x, -Pi, Pi}, PlotRange->{-Pi,Pi}, AspectRatio->1]
数列, 数列の和
2
数列 an = n2 の第 1 項から第 10 項までを計算したい時, Table という命令を次のように使えばよい.
3. Table による数列の計算
Table[n^2, {n, 1, 10}]
Table[(n+1)/(n^2+1), {n, 1, 10}]
Table[Sin[Pi / n], {n, 1, 10}]
Table[N[Sin[Pi / n]], {n, 1, 10}]
<-- n^2 の式を n = 1 から n = 10 まで計算せよ.
<-- (n+1)/(n^2+1) の式を n = 1 から n = 10 まで計算せよ.
<-- sin(pi / n) の式を n = 1 から n = 10 まで計算せよ.
<-- 上の数列を小数になおしたもの. (N は小数に直せという命令であった).
問題 4. 次の数列を第 1 項から第 20 項まで計算せよ.
• an = n3
• an = n!
• an = (1 + n1 )n (さらに命令 N を使って分数を小数に直せ). 単調増加数列になっていることを確認せよ.
• an = (1 + n1 )n+1 (さらに命令 N を使って分数を小数に直せ). 単調減少数列になっていることを確認せよ.
1
実は Table は, 数列の計算ができるだけでなく, 関数の値の表をつくることができる. 例えば, 関数 y = x2 の値を x
が −1 から 1 まで 0.1 ごとに知りたい場合, 次のようにする.
4. Table による関数の表の計算
Table[x^2, {x, -1, 1, 0.1}]
<-- 関数 y = x^2 を x = -1 から x = 1 まで 0.1 刻みで y の値を計算する
Table[{x, x^2}, {x, -1, 1, 0.1}] <-- x の値と y の値を表示
Table[{x, Sin[x]}, {x, 0, 2 * Pi, 0.1}] <-- 関数 y = sin(x) の値を x = 0 から x = 2 pi まで 0.1 刻みで x, y の値を表示
問題 5. 次の関数の値を指定した x の範囲, 指定した刻み幅で計算せよ.
• 関数 y = log x を x が 0.1 から 3 まで 0.1 刻みで計算.
• 関数 y = ex を x が −1 から 1 まで 0.1 刻みで計算.
ex +e−x
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を x が −1 から 1 まで 0.1 刻みで計算.
∑10
和 12 + 22 + · · · + 102 = k=1 k 2 は Mathematica で表すと, Sum[k^2, {k, 1, 10}] と表される.
5. Sum による和の計算
• 関数 y =
<-- 1^2 + 2^2 + ... + 10^2 の計算
<-- 3^3 + 4^3 + ... + 8^3 の計算
<-- 1 + 2 + .... + n の計算
Sum[k^2, {k, 1, 10}]
Sum[k^3, {k, 3, 8}]
Sum[k, {k, 1, n}]
問題 6. 次の和を Mathematica で計算せよ.
•
1
12
+
1
22
•
1
1!
+
1
2!
•
1
1·2
+
+
1
32
+ ··· +
+ ··· +
1
2·3
1
102
1
10!
+ ··· +
1
10·11
問題 7. 次の和を Mathematica で計算せよ. (余裕のある人は証明してみよ.)
• 12 + 22 + · · · + n2
• 13 + 23 + · · · + n3
• 14 + 24 + · · · + n4
数列の極限
3
2n + 1
は, Mathematica では Limit[(2*n+1)/(3*n^2+2), n->Infinity] と表される. ここで
n→∞ 3n2 + 2
Infinity とは無限大 ∞ のことである. また数列だけでなく, 関数の極限値も同様に計算することができる.
6. Limit による極限の計算
数列の極限値 lim
Limit[(2*n+1)/(3*n^2+2), n->Infinity]
Limit[(1 + 1/n)^n, n->Infinity]
Limit[Sin[x]/x, x->0]
Limit[Log[x]/x, x->Infinity]
問題 8. 次の極限値を計算せよ. (余裕のある人は手計算で確かめよ.)
• limx→2
x2 −3x+2
x2 −4
• limx→∞
sin x
x
• limx→0
sin 3x
sin 2x
• limx→0
log(1+x)
x
• limx→0
ex −e−x
x
2