特 許 紹 介 金型の加熱・冷却構造 特許第 5243362 号 出願 2009 年 7 月 発明者 石間 勉 (株式会社ホンダロック殿と共同出願) ■発明の手段と効果 ■概 要 本発明は,プラスチック成型などに使用される 誘導加熱用の銅パイプコイルには金型から接触 金型の加熱分野で使われるものであり,誘導加熱 しないように隙間を開けている。これは,絶縁を (IH)を利用して金型を急速加熱し,直後に冷却水 確保するとともに,加熱時にコイルの内側を流れ を加熱コイルの回りの隙間に流して,急速冷却す る冷却水からの金型への冷却を防止している。本 ることにより,加熱と冷却を短時間に行うことの 発明では,図 1 に示すように,誘導加熱時にはこ できる構造を特徴としている。 の隙間にエアーを流しておき,加熱が終了した直 後には,切換により冷却水を流し込む構造として ■従来技術の課題 いる。次の加熱時には,エアーで冷却水を排水し 樹脂の金型には製品の表面転写性から急速加熱, た後に誘導加熱を開始する。 急速冷却が求められている。誘導加熱を利用した さらに,図 2 に示すように,金型ブロック部と 急速加熱は従来から行われているが,加熱後の冷 の間に配置した絶縁材で周囲の構造体(母型)か 却に時間がかかってしまうことが課題となってい ら熱絶縁させる構造とし,金型の加熱,冷却を加 た。 速させている。 図 1 本発明の構成 図 2 本発明の金型側面図 41
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