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確率についてのノート:補遺
科学哲学・科学思想史講義(文・2015 年・大塚)補助資料
2015 年 6 月 25 日
独立
以下が成立するとき、A と B は独立 (independent) であるという:
P (A|B) = P (A)
つまり独立とは、B で条件付けても A の確率は変わらないということ。言い換えれば、B について情報
が得られたとしても、A についてのことは何もわからない、両者は関係ないということである。A と B
が独立でないとき、両者は従属 (dependent) であるという。
独立の性質
独立関係について、次が成り立つ(理由は上の定義から考えてみよ)。
• 対称性。つまり P (A|B) = P (A) ならば P (B|A) = P (B) であり、逆もまたしかり。
• A と B が独立ならば、P (A, B) = P (A)P (B)、つまり両者がともに成立する確率はそれぞれが成
立する確率をかけたものである。
例
• 例 1:公平なコインを二回投げるとき、一回目が表である確率と二回目が表である確率は独立。
• 例 2:公平なサイコロを二回振るとき、一回目の目と二回目の目をそれぞれ確率変数 X, Y で表す
ことにする。このとき両者は独立。つまり
P (Y |X = x) = P (Y )
• このとき、6 が二回連続で出る確率 P (X = 6, Y = 6) を求めよ。
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