Ⅰ 研究主題 一人一人が生き生きと学び,ともに高め合う子の育成 ~国語科 Ⅱ 読む力を高める授業づくりを通して~ 研究主題設定の理由 本校では昨年度,研究主題を「一人一人が生き生きと学び,ともに高め合う子の育成」 ,副題を「国 語科 書く力を高める授業づくり」とし,「書くこと」を中心に据えて研究を進めた。そして,め ざす児童像を「根拠や筋道を明確に表現できる子」とし,キーワードを与えるなどの手立てにより, 児童は自分の考えや読み取ったことを整理したり,まとめたりしようとする意識が高まった。また, 授業づくりの4つのポイントは,授業を構成していく上での柱となり,授業改善に繋がった。しか し,効果的に文,表,図などを使って見やすく分かりやすいノートを書けるようにするために,日 常的なノート指導や,グッドノートの紹介・板書の工夫など継続して行う必要がある。学力調査か ら,読む力が弱いことや学校生活全般の中で,豊かに表現する力が弱いことが明確になった。 一方,学びを支えるために,「学習意欲の向上」 「よりよい人間関係づくり」」「基礎学力の定着」 について取り組み,成果も見られるようになってきた。相手の話を傾聴する姿勢を重視して,お互 いに認め合う関係づくりを大切にしてきた。さらに,目的意識や相手意識をもって,話す力,聞く 力を伸ばしていくには,基礎的な知識の習得と思考する力の育成に取り組まなければいけない。 そこで,今年度は,副題を「国語科 読む力を高める授業づくりを通して」とし,「読むこと」 を中心に授業づくりを行い,めざす児童像の具体的な姿として,内容を正確に読むことができ,読 んだことを,分かりやすく書いたり話したりして,伝えることができる子を育てることとした。読 む力を高める授業づくりとして,重点を 3 つにして取り組むこととした。重点 1 としての授業づく りのポイントは,意欲の喚起,思考の整理,学びの活用の3点である。始めに,十分な教材分析を 行い,児童の実態分析から最も適した,児童の学びの意欲を喚起する単元を貫く言語活動を設定す る。思考する力を高めていくためには,思考を整理する表現方法を身に付け,思考の流れが分かる ノート作りが必要である。また,既習事項を活用,応用できるような提示の工夫も必要である。さ らに,学びの活用として,他領域,他教材との関連の十分な分析が必要である。重点 2 は,基礎的 な表現力の育成である。表現力パワーアップの活用,朝自習の視写や条件を与えたスピーチや短作 文に取り組む。また,表現力を高めるために帰りの会での詩の暗唱を推進し,読む力を高めるため に音読を工夫する。重点3は,豊かな言語環境を整えることである。グッドノートなど効果的な掲 示を工夫する。また,読書活動を推進し,想像力や創造力の育成に向け読書の質的な向上を図る。 さらに,学びを支える取り組みとしては,規範意識を育成し,分かる・できる喜びの体験を積み 上げることで,児童の学習意欲の向上を図る。また,自分の考えを分かりやすく書いたり話したり して伝える力を育てるために基礎学力の定着を図っていきたい。さらに,その基盤として,みんな で楽しく勉強する雰囲気づくりを大切にし,学び合い活動の充実を図り,学級経営にあたる。 以上のことから,今年度の副題を「国語科 読む力を高める授業づくりを通して」とし,学級集 団づくりを基盤として授業実践を進め,研究主題である「一人一人が生き生きと学び,ともに高め 合う子の育成」へと迫っていくこととした。 Ⅲ 研究全体計画 <学校教育目標> 夢と誇りを持ち たくましく未来を生きぬく児童の育成 <めざす粟津っ子> 考え,進んで学ぶ子 <研究主題> 一人ひとりが生き生きと学び,ともに高め合う子の育成 ~国語科 読む力を高める授業づくりを通して~ <研究としてめざす児童像> ・内容を正確に読むことができる。(読む) ・読んだことをわかりやすく書いたりはなしたりして,伝えるこ とができる。(書く・話す) ⇒○根拠や筋道を明確に表現できる子 重点1 (学指針1) 授業づくりのポイント 思考の整理 意欲の喚起 ・思考を促す表現方法(学指針2) ・指導事項の系統化 ・ノート指導の工夫 ・単元を貫く言語活動の設定 ・既習事項の提示 ・並行読書 ・発問の工夫 学びの活用 ・他教材・他領域との関連 読む力を高め 重点2 基礎的な表現力の育成 る授業づくり 重点3 豊かな言語環境 ・表現力パワーアップ,視写 ・効果的な掲示の工夫 ・条件を与えたスピーチや短作文 ・グッドノートの推進 ・詩の暗唱 ・読書活動の推進 ・効果的な音読の工夫 ・暗唱めくり (学指針8) 学びを支える取組 よりよい人間関係づくり 学習意欲の向上 基礎学力の定着 ・学びを支える学級経営案 ・規範意識の育成〈学習規律〉(学指針7) ・個に応じた補充学習,発展学習 ・学び合い学習の充実(学指針6) ・分かる,できる喜びの実感(学指針3) ・家庭学習の充実(学指針7)
© Copyright 2024 ExpyDoc