(別記) 潟上市天王地域農業再生協議会水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題 当該地域は、秋田県のほぼ中央の沿岸部に位置し、全耕地面積に占める水田の割合が、 94%である。 農家の高齢化が進んでおり、農家戸数の減少がみられる。また、生産調整政策が始ま って以来、大豆の作付がされ、水田利用再編対策において地域ぐるみの団地化に助成金 の加算があったことから、団地化を推進してきた。その後、国の補助事業を活用し、大 豆乾燥調整施設、大豆コンバインの導入をし、当地域において団地化が確立されてきた。 以来、生産数量目標の減少とともに転作作物として大豆の団地面積が拡大し、ブロッ クローテーションが機能せず、連作障害等による単収低下、小粒化となっている。 2 作物ごとの取組方針 (1)主食用米 ・今後、行政による生産数量目標の配分の廃止が見込まれることから、国が情報提 供する、都道府県別の契約・販売状況、都道府県別の在庫量の推移、よりきめ細 かい価格情報をもとに、中食・外食等の多様なニーズに応えるため、「あきたこ まち」以外のうるち米品種やもち米への作付誘導し、生産と安定取引が行えるよ う推進する。 (2)非主食用米 ア 飼料用米 ・飼料用米を転作作物の主要作物に位置づけるとともに国からの産地交付金を活 用した多収性専用品種の導入や低コスト生産などの栽培技術の導入により作付 けの取組を推進する。 イ 米粉用米 ・米粉用米を転作作物の主要作物に位置づけるとともに国からの産地交付金を活用 した多収性専用品種の導入等により作付けの取組を推進する。 ウ 加工用米 ・取引のある実需者との取組を強化するとともに産地交付金を活用した複数年契約 により加工用米の作付け取組を推進する。(67.3ha(H25)→80ha(H30)) エ 備蓄米 ・政府の買付動向等に応じ、産地交付金の追加交付等を活用し備蓄米の作付け取組 を推進する。 (3)大豆 ・転作田における大豆は湿害を受けやすいため、モミガラ補助暗渠の整備による 排水対策を実施する。また、作業の効率化、高品質化、収量増が期待できるこ とから、産地交付金を活用した、団地化の維持・拡大及びブロックローテーシ ョンの維持を図る。また、ブロックローテーションについては、機能低下がみ られ、連作障害による小粒化や低収となっていたが、それらを回避するため、 作付を一定面積まで下げ、3年1作のローテーションによる輪作体系を推進し、 収量・収入の向上を目指す。(286.7ha(H25)→280ha(H30)) (4)野菜、花き等の園芸作物 ・野菜、花きの作付を推進し、複合経営の柱となる作物としてえだまめ、ねぎ、キ クなどを位置付け、作付面積の維持・規模拡大とともに出荷量の増加、品質の向 上により、不作付け地の解消を目指す。 また、県の重点ブランド品目については、県域枠も活用しながら生産性の向上を 図る。 (5)不作付地の解消 ・野菜、花き、地力増進作物、景観作物等の作付けを推進し、可能な限りの解消を 図る。 (不作付地 50.7ha(H25)→15ha(H30)) 3 作物ごとの作付予定面積 平成 25 年度の 作付面積 (ha) 875.5 67.3 126.3 2.3 0.0 286.7 13.5 11.4 2.1 1.3 20.8 0.7 50.0 作物 主食用米 加工用米 備蓄米 米粉用米 飼料用米 大豆 その他地域振興作物 野菜 花き 地力増進 景観形成 調整水田 自己保全管理 4 平成 27 年度の 作付予定面積 (ha) 820.8 150.2 113.8 0.0 3.9 271.9 14.6 12.5 2.1 1.2 20.0 0.0 48.0 平成 28 年度の 目標作付面積 (ha) 799.0 80.0 91.0 5.0 112.3 280.0 20.0 15.0 5.0 3.0 36.0 0.0 18.1 平成 28 年度に向けた取組及び目標 取組 番号 1 対象作物 取組 大豆 団地化 分類 指標 ※ イ 単収 平成 25 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 (現状値) (予定) (目標値) 139kg/10a 146kg/10a 150kg/10a ※「分類」欄については、要綱(別紙 11)の2(5)のア、イ、ウのいずれに該当するか記入して下さい。 (複数該当する場合には、ア、イ、ウのうち主たる取組に該当するものをいずれか 1 つ記入して下さい。 ) ア 農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組 イ 生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組 ウ 地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の高い作物 を生産する取組
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