緩和ケア病棟パンフレット(PDF:1.6MB)

この街の
緩和ケア病棟
やさしさと あたたかな
ふれあいの中で
いのちの輝くところ
国立病院機構
豊橋医療センター
当緩和ケア病棟(ホスピス)は入院したら死ぬまで出られないところと思っていませんか。
そう思っている人はなるべく入院しないで我慢することになります。折角のホスピスを上手
に利用していただきたいと当院緩和ケア病棟では、開院以来、全国に先駆けて「三つの
入院」という方針を掲げて運営してきました。つまり、入院の対象となるケース、またはタイ
ミングは三通りあり、ホスピスは死ぬ直前に来る所、死ぬためだけに来る所ではないので
す。以下がその「三つの入院」です。方針である三つの入院とは
① 最初の症状コントロール、緩和ケア病棟を体験するための入院
患者さんはまだ元気はあるが、痛みが出てきたときや、不安でいっぱいの時にお勧め
するのがこの入院です。ここで痛みが緩和され、温かいケアを実際に体験することによっ
て、いざという時はここへ来ればいいんだという安心感を得られれば退院できます。そして
落ち着いて在宅で過ごすことになります。この体験で家にいるときも、入院しているとき
も、あなたの後ろにホスピスがついていますよという安心感が得られるのです。
② レスパイトケアの入院(休息のため)
在宅ケアが長くなり、患者や世話する側の家族に疲れが出た時や、患者の症状コント
ロールの見直しのための一時的な入院。家族と患者の休息のための入院。
③ 看取りの時の入院
病状が更に進行し、在宅で過ごすこと
が辛くなった時から、看取りの時までの
入院。最期の時まで症状緩和に努め、
患者と辛い思いの家族を支えます。
※この三つの入院の方針で、より良い終末期
を長く、時に入院で、時に自宅でと、 3回以上
の入院をして過ごされることをお勧めします。
がんになっても辛くない終末期を私たちと一緒
に過ごしましょう。
人生の総決算をする時、あなたの人生の
もっとも大切な時間を、家族と共に大切に使っ
てください。私たちはそれを支えていきます。
からだとこころの
緩和ケア
ほっと
緩和ケアとは、ガンによる痛みや息苦しさな
どの つらい症状を和らげます。
患者さんの残された日々が少しでも充実し、
自分らしい生活が送れるようサポートするとこ
ろです。
緩和ケアは、病気を抱えた患者さんとご家族
が 「自分らしく生活していく」ことを支援します。
Q
A
治療ができないから緩和ケアが始まるわけではあり
ません。
病気に立ち向かう体力と精神力を養うため、自分らし
い生活をするために、心身の苦痛を取り除く緩和ケ
アが必要となります。
つらい症状があれば、抗がん剤治療中や手術前後
であってもうけられます。
緩和ケアをうける時期は、早すぎることも、遅すぎる
こともありません。
Q
入院するには
どうしたらいいの?
現在治療を行っている主治医に「豊橋医療
センター 緩和ケア外来 受診希望」とお伝え
いただき、受診についてご相談ください。
主治医を通して緩和ケア外来の予約をして
下さい。
※緩和ケア外来受診後、緩和ケア病棟の見学が行えます。
緩和ケア外来のお知らせ
〈外来受診〉
火曜日
水曜日
金曜日
13:00~16:00
9:00~12:00
9:00~12:00
◎緩和ケア外来は予約制です。
かかりつけ医にご相談下さい。
緩和ケア病棟の入院は、患者さんとご家族が、
ともに緩和ケアのための入院を希望されているこ
とが必要です。
ご質問やご心配がございましたら、ご家族の中
だけで悩まずに早めにご相談下さい。
辛いことがあれば 、その時が相談の時です。
※緊急を要する場合は別途対応しますので、その旨をお知らせ下さい。
緩和ケア病棟の紹介
Q
入院後の相談については?
A
日々、ご相談ください。
また、受け持ち看護師が定期的に面談を行い、
患者さん・ご家族の相談をお受けします。
緩和ケア病棟の主な設備のご紹介
(食堂とキッチン))
(在宅復帰支援室)
(機械浴室)
(在宅復帰支援室)
(家族控え室)
緩和ケア病棟についてのQ&A
自宅で過ごしている時に、急に体調が悪く
なった時は入院できますか?
大丈夫です、入院していただけます。
しかし、病室については、ご希望のお部屋が空いて
いることが少ないため、まず、空いているお部屋へ
の入院になります。お部屋が空き次第、申込みの順
番でご希望のお部屋へ移っていただくことになりま
す。
体調が悪化したら早めに緩和ケア外来を受診する
ことをお勧めします。
Q
寝たきりになってしまったら、入浴は出来ませんか?
寝た状態で入浴できる介助浴があり、
体調に合わせて入浴することが出来ます。
家族の付き添いは必要ですか?
A
付き添いについては、担当の看護師へご相談ください。
患者さんのご容態により複数の家族の方が付き添われ
る際には家族控え室(無料)もご利用いただくことができ
ます。
Q
緩和ケアは入院したら最期
と聞きますが・・・?
一旦入院すると退院はできないのですか?
●患者さんの体調が安定していれば退院をお勧めします。
外来通院をしながら自宅で療養をすることもできます。
●通院が困難な患者さんの場合は退院前に往診医を決め、
定期的に診察してもらうことも出来ます。
●退院後も病状が悪化した際には再入院が可能です。
●在宅で頑張ってこられた
ご家族が体調を崩されたり、
心身ともに疲れてしまった
場合(レスパイトケア)の入院
の受け入れも行っています。
地域には、安心して自宅で生活が送れるようサポートする
システムがありますのでご案内します。
Q
免疫療法を受けるため他の医療機関を受診した
いのですが?
免疫療法については、施行する医療機関が責任を
もって診療にあたるべきと考えますので、治療中はそ
の医療機関で診ていただくのが筋と考えます。その
ため、緩和ケア病棟入院しながら免疫療法を受けに
行くことはできません。
緩和ケア病棟入院中に再び、化学療法や
放射線治療を希望したい場合はどうしたら
いいですか?
主治医へご相談下さい。
費用はどのくらいかかりますか?
保険はききますか?
緩和ケア病棟は一般病棟と異なる計算方法となります。
医療保険の対象の病棟です。
限度額認定証を使用すると入院費の負担軽減が出来ま
す。
(限度額認定証は、加入されている医療保険者への申請
が必要です。)
加入されている保険や収入によって金額が異なるため、
※ 詳しくは①番受付、病棟事務員にご相談ください。
ご注意
有料個室に入院された場合、医療保険自己負担分とは
別に個室量が発生します。
こころの相談室
がんという病気を抱えることは、患者さん・家族にとって大きな衝撃であり、
それによって生活全般や対人関係が変化したり、気持ちに大きな変化が生じた
り等、さまざまなストレスがかかってきます。
こころの相談室では、患者さんの気持ちのつらさ(不安、気持ちの落ち込み、
イライラ、孤独感など)や、ご家族の気持ちのつらさ(患者さんとどう関わったら
よいか、自分よりも患者さんの方が辛いはず等)について心理療法士がゆっくり
とお話を聴いていきます。(相談室に来れないことがあれば、各病室までうかが
います。)
またご家族には、入院時から退院した後でも相談できる窓口としてご利用い
ただけます。詳細については、5F 病棟内にいる担当医、看護師、心理療法士ま
でお問い合わせください。
場所:西 5 病棟入ってすぐ左手
相談室内の様子