筑波大学 (前期) 1/3 <総括> <本文分析> <大問分析

国語(現代文)
<総括>
筑波大学 (前期) 1/3
出題数
現代文2題・古文0題・漢文0題
医学群看護学類試験時間
90分
上記学群以外の国語を課す学類
試験時間 120分
第一問が評論、第二問が小説の出題であった。評論はコンピュータを用いた学習について論じた文章。内容は読み
取りやすく、解答の方向性も定めやすい。小説は、内容を読み取りにくいと感じた人もいたであろう。解答の方向
性は比較的定めやすかったが、解答を過不足なくまとめることは容易ではない。全体としてやや難化と言えるだろ
う。
出題数
現代文2題・古文1題・漢文1題
<本文分析>
大問番号
出
典
(作者)
頻出度合
・的中等
分
量
前年比較
第一問
難
易
前年比較
第二問
渡部信一
『ロボット化する子どもたち』
山田詠美
『晩年の子供』
入試では出題されることが稀な筆者である。
入試ではしばしば出題される筆者である。
分量(減少・変化なし・増加)
約 3120 字 昨年より約 580 字減
分量(減少・変化なし・増加)
約 3980 字 昨年より約 1420 字増
難易(易化・変化なし・難化)
難易(易化・変化なし・難化)
<大問分析>
大問
ジャンル
設問 設問形式
難易度
第一問
教育論
問一 記述
やや易
問二 記述
標準
問三 記述
標準
問四 記述
難
問一 記述
標準
問二 記述
標準
問三 記述
難
問四 記述
やや難
第二問
小説
コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど)
第一段落で述べられている〈学びについての従来の考え方〉の内
容を簡潔にまとめる。
第四段落~第六段落の内容に即して、〈高度情報化社会において
仮想と現実の区別が不明確になるさま〉を説明する。
第八段落~第十三段落に述べられている〈知についての従来の考
え方〉の内容をまとめる。
新たな教育や「学び」を考えなくてはならないと筆者が主張する
理由を、本文全体を視野に入れ、本文の趣旨を踏まえて説明する。
傍線部直前に書かれた「私」のありようを、具体的かつ簡潔にま
とめる。
チロとの間に起こった出来事に即して、傍線部に結びつく「私」
の心情を説明する。
最終段落の内容から、
〈
「私」を取り巻く家族の濃密な愛情のあり
よう〉を説明する。
「晩年」という言葉の意味を踏まえて、その意味と〈死を覚悟し
た「私」の体験〉の類似性を示す。
※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断して
います。
<学習対策>
標準的なレベルの評論文を読み、設問に対して何をどのように答えるべきかを考え、それを表現する練習を地道に
行うこと。さらに随筆や小説の問題を解き、本文の表現を用いなくても解答を作ることのできる表現力を養ってい
こう。
© 河合塾
2016 年
国語(古文)
<総括>
筑波大学 (前期) 2/3
出題数
現代文2題・古文0題・漢文0題
医学群看護学類試験時間
90分
出題数
現代文2題・古文1題・漢文1題
上記学群以外の国語を課す学類
試験時間 120分
和歌を含んだ出題という点で、従来の傾向が今回も踏襲された。
<本文分析>
大問番号
第三問
出
典
(作者)
『後撰和歌集』
頻出度合
・的中等
稀。
分
量
前年比較
分量(減少・変化なし・増加)
難
易
前年比較
難易(易化・変化なし・難化)
約 250 字 約 160 字減。
<大問分析>
大問
ジャンル
設問
設問形式
難易度
コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど)
第三問
和歌集
問一
問二
(1)
(2)
(3)
問三
問四
選択
やや易
動作主の判定。
記述
記述
記述
記述
記述
やや易
易
やや易
難
やや難
語句の現代語訳(
「かれがた」の訳がポイント)
。
語の現代語訳(
「なほざりに」の訳)
。
文の現代語訳(
「悩ましく」の訳がポイント)
。
和歌の現代語訳。
和歌の心情説明(文章全体の内容を踏まえる)
。
※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断して
います。
<学習対策>
重要古語をはじめ、古典文法・和歌修辞・古文常識など、あらゆる面で古文の学力をしっかり身につけておきた
い。和歌を含む文章から出題されるので、和歌に習熟することが特に必要である。
© 河合塾
2016 年
国語(漢文)
筑波大学 (前期) 3/3
<総括>
出題数
現代文2題・古文0題・漢文0題
医学群看護学類試験時間 90分
出題数
現代文2題・古文1題・漢文1題
上記学群以外の国語を課す学類
試験時間 120分
本年も昨年同様、散文であった。
本年も昨年同様、4題であった。昨年に引き続き、書き下し文の問題が出題されたが、昨年は省略されていた返
り点が、本年は施されていた。
<本文分析>
大問番号
第四問
出
典
(作者)
呉競『貞観政要』求諫
頻出度合
・的中等
『貞観政要』はしばしば出題される。当該箇所も出題歴あり。
分
量
前年比較
分量(減少・変化なし・増加) 189 字。
(昨年は 205 字、昨年より 16 字減)
難
易
前年比較
難易(易化・変化なし・難化)
<大問分析>
大問
ジャンル
第四問
思想
設問
設問形式
難易度
問一
記述
やや易
問二
記述
やや難
問三
記述
標準
問四
記述
標準
コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど)
現代語訳の問題。文脈に基づいて「信」の意味を正しく捉え
る。
書き下し文の問題。句形に注意するとともに、文脈から「為」
の意味を正しく捉える。
内容説明の問題。傍線部の「無」の用法に注意しつつ、第二
段落「太宗曰」以降の内容を正しく捉える。
内容説明の問題。第一段落「徴対曰」以降の内容を要領よく
まとめる。
※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断して
います。
<学習対策>
基本句形・重要単語の知識が必要なのは言うまでもないが、例年、文脈に即した書き下し文や、内容説明・理由
説明の問題などが出題されているので、細心の注意を払って文章を読解し、要旨を捉える訓練を怠らないこと。
また、漢詩や、硬質な評論が出題されることもあるので、漢詩および思想・哲学用語にも十分注意しておきたい。
© 河合塾
2016 年