国語(現代文) <総括> 一橋大学 (前期) 1/2 出題数 現代文2題・現古融合文1題 試験時間 100分 問題一は、昨年度に引き続き、近年書かれた文章が出題された。比較的読みやすい文章ではあるが、設問の 要求を的確にとらえて答案を仕上げるのは難しい。問題三は、例年通りの二〇〇字要約問題であったが、筆者 の論の展開を正確にたどり要約することが難しい。全体としてやや難化したと言えるだろう。 <本文分析> 大問番号 問題一 出 典 (作者) 問題三 長谷正人「大量消費社会とパーソナル文化」 内田芳明『風景の現象学――ヨーロッパの旅か ( 『世界思想』第 42 号、2015 年 4 月刊、所収) ら』 (1985 年刊) 頻出度合 ・的中等 入試ではしばしば出題される筆者の文章で ある。 入試でときおり出題される筆者の文章である。 分 量 前年比較 分量(減少・変化なし・増加) 約 3000 字 昨年より 1100 字増 分量(減少・変化なし・増加) 約 2100 字 昨年より 1400 字減 難 易 前年比較 難易(易化・変化なし・難化) 難易(易化・変化なし・難化) <大問分析> 大問 ジャンル 設問 設問形式 難易度 コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 問題一 社会論 問い一 問い二 問い三 記述 記述 記述 やや難 標準 やや難 問い四 記述 やや難 漢字の書き取り。全体に難しい漢字が多い。 語句の意味を説明する問題。 傍線部理由説明問題。 「文脈に即して」という指示をど こまで踏まえればよいか迷うが、第二段落の内容を中心 にまとめる。 傍線部内容説明問題。 「企業」対「個」 、 「大量消費」対 「個的な表現」を解答の軸としてまとめる。 記述 やや難 問題三 風景論 要約問題。筆者の論の展開を正確に反映しながら書くの が難しい。 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断 しています。 <学習対策> 問題一については古い文体の文章も視野に入れ、多様な文体の文章・多様なジャンルの文章に取り組み、制限 字数内で簡潔に解答をまとめる記述練習を積むこと。漢字や語句の知識の習得にも励むこと。 問題三については、エッセイも含め、やはり様々なジャンル・文体の文章を読み、二〇〇字の要約練習を積む こと。問題一と同様古い文体の文章が、問題三で出題される可能性もないわけではない。 © 河合塾 2016 年 国語(現古融合文) <総括> 一橋大学 (前期) 2/2 出題数 現代文2題・現古融合文1題 試験時間 100分 11 年ぶりに現古融合文が出題された。四問中、古文の問いが三問、現代文の問いが一問だった。 <本文分析> 大問番号 問題二 出 典 (作者) 『続・往還の記』 (竹西寛子) 。 引用古文は、 『枕草子』 ・ 『紫式部日記』 。 頻出度合 ・的中等 融合問題および現代文ではよく出題される筆者であるが、この出典は稀。 分 量 前年比較 約 2170 字。 昨年度は明治期文語文、今年度は現古融合文のため分量の比較はできない。 難 易 前年比較 昨年度は明治期文語文のため、比較できない。 <大問分析> 大問 ジャンル 設問 設問形式 難易度 コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 問題二 古典評論 問い一 問い二 問い三 記述 記述 選択 標準 やや易 やや易 問い四 記述 標準 文の現代語訳[古文]。 語句の意味。 ( 「物はしたなくて」 )[古文]。 漢字の書き取り(形容詞「やくなし」の「やく」の漢 字)[古文]。 内容把握[現代文]。 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断 しています。 <学習対策> 問題二は、現古融合文、現漢融合文、明治期文語文、近世の漢文訓読調の文、近世の古文などから出題され る可能性が高いので、古文、漢文の標準的な学習を怠らないこと。また、古文は、近世の古文だけではなく、 中古・中世の古文にもふれておくこと。 © 河合塾 2016 年
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