小学1 国語科 小5年 「大造じいさんとガン」 1 本時の主眼

小学1 国語科 小5年 「大造じいさんとガン」
授業者 宮田 祐輔(大町北小学校)
④話し合いをして分かったこと,考えたことなどを学
習カードにまとめる。
助言者 竹松 寿寛(中信教育事務所指導主事)
司会者 栗林 正幸(大町北小学校)
記録者 澁谷 元美(大町北小学校)
1 本時の主眼
大造じいさんが,なんとしてでも残雪をつかまえた
いと強い思いをもっているということを読みとった
子どもたちが,しとめられるチャンスにどうして残雪
をしとめなかったのかを大造じいさんの気持ちを動
かした残雪の様子が表れている叙述をもとに考え,話
し合うことを通して,残雪の頭領らしい堂々たる姿に
強く心打たれていく大造じいさんの気持ちの変化を
読みとることができる。
2 視聴覚教材の役割
①学習問題を確認する場面で,大造じいさんと残雪が
相対している場面を提示する。子どもたちから「め
っちゃ近い。
」と感想が聞かれたように,大造じい
さんと残雪の距離感を掴みやすくすることができ
4 研究会の要点
・教師が電子黒板を操作するときに,子どもたちの顔
が上がることから,子どもたちが集中して見ている
ことが良く分かった。
・デジタル教科書の教科書ビューを使って本文にマー
カーで線を引いたことは,読み取りを苦手にしてい
る子どもにとっては,教科書に線を引くこと自体が
大変なので,自分が線を引いたところを自分の教科
書と見比べながら学習を進めることができたのは,
る。
②電子黒板に教科書の本文を拡大して提示し,子ども
が着目した叙述をデジタル教科書の本文に線を引
いて提示する。子どもたちは集中して電子黒板を見
ることができる点で大変有効である。
③子どもたちの思考の助けとなるように,子どもたち
が取り上げた叙述にマーカーで線を引く。マーカー
での線引きが電子黒板に映ることで,自分の考えを
確認することができたり,他の考えに気づくことに
つながったりすることができる。
3 授業の大要
①前時の振り返りをし,学習問題を確認して,学習課
題をつかむ。
・学習問題…大造じいさんは,なぜ残雪をしとめられ
たのに,しとめなかったのか考えよう。
・学習課題…大造じいさんの気持ちを動かした残雪の
様子を表している言葉を見つけよう。
②場面3の後半部分を各自で読み,残雪の行動や様子
の表れているところにサイドラインを引き,大造じ
いさんの気持ちを書いて発表し合う。
③学習問題についてみんなで考え合う。
大変有効な手立てであった。
・デジタル教科書の挿絵が提示しされることで,イメ
ージを操作されてしまうことがあるかもしれない。
・教師だけが電子黒板を操作していたが,グループや
子どもたちが対話や話し合いをして見つけたものを
マークするなどすれば,みんなが思うところが重な
り,話し合いの焦点化の助けになったのではなかっ
たか。
5 今後に残された課題
・ICT機器を,どの学習場面で,どのように活用す
るのか,より具体的に検討していく。
6 助言者の評
・電子黒板をまず使ってみて,使いやすさや使いにく
さを明らかにしながら,どのように使うか懸命に模
索しているのが良い。
・電子黒板は学力向上のために用いるツールであり,
教材文と同じであるので,ポイントを押さえ,学習
成果を教師が意識して取り込んでこそ意味がある。
電子黒板の特性を理解して,使うところ,使わない
ところとポイントを絞った使用が必要。