指数関数 中学校において、 x × x を x2 で表現するということを習ったと思う.同じ規則によって x × x × x を x3 , x × x × x × x × x を x5 というように n 個の x を掛けたものを xn と表す.ここで、x3 と x5 を掛けるとどうなるであろう?実際に計算してみると (x × x × x) × (x × x × x × x × x) = x8 (= x3+5 ) となる.つまり、かけ算を行った場合には右肩にある数字を足せばよいことが分かる.では次のよ うなものを考えてみよう. x1/2 × x1/2 = x1/2+1/2 = x √ √ 上式は x1/2 を2つ掛けて x にしている.つまり x1/2 は x の平方根である.平方根には x, − x √ √ があるが、x1/2 = x と定める.一般的に xm/n は n 乗して xm になる数 n xm を表す. では x5 を x3 で割るとどうであろう? x5 ÷ x3 = x×x×x×x×x = x2 (= x5−3 ) x×x×x となり、今度は右肩にある数字を引けばよいことが分かる.このことから、x3 を x5 で割るとそ の答えは x3−5 = x−2 になるが x の(−2)乗とは何であろう?具体的に計算を行うと x3 ÷ x5 = x×x×x 1 = 2 x×x×x×x×x x となり、x の(−2)乗というのは 1/x2 であることが分かる.特別な場合として x0 がある.こ れは x3 ÷ x3 = x3−3 と同じことなので1になる.2の0乗も5の0乗も1になり、掛ける数には 関係なく0乗は常に1になる. 指数法則 べき乗を上のように定めると任意の定数 a, b に対して指数法則と呼ばれる次の関係が成 り立つ (ただし、x, y は正数とする). 1. xa xb = xa+b 2. (xa )b = xab 3. (xy)a = xa y a ( )a x xa 4. = a y y a を 1 と異なる正の定数とするとき y = ax で表される関数を、a を底とする x の指数関数という.指数関数 y = ax のグラフは a > 1 のと き右上がりの曲線、0 < a < 1 のとき左上がりの曲線になる (図 1.1 参照). 1
© Copyright 2024 ExpyDoc