オーストラリアREIT市場 〜堅調な 売売上 を背景に

Column
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「投資のヒント」
2016年2月29日
最近のオーストラリアREIT市場の動向について
オーストラリアREIT市場 〜 堅調な⼩売売上⾼を背景に、相対的に底堅い展開 〜
オーストラリアREITは相対的に底堅く推移
2015年後半以降、中国経済に対する懸念や原油価格の
下落など、金融市場を取り巻く不透明感が高まっていま
す。投資家のリスク回避姿勢が強まっていることから、株
式市場は軟調に推移しています。
一方、オーストラリアREIT市場は、株式市場が大きく下落
する局面においても、底堅い動きとなっています。
例えば、2015年7月末から9月末にかけて、日本株式が約
▲15%、米国株式が約▲8%下落するなか、オーストラリア
REITは約▲4%の下落にとどまりました(局面①)。
また、2015年11月末から足もとにおいては、日本株式が
約▲18%、米国株式が約▲6%下落する一方、オーストラ
リアREITは約+8%上昇しています(局面②)。
オーストラリアREITと⽇⽶株式の推移
(2015年1月5日~2016年2月25日、日次)
130
117
110
100
99
94
オーストラリアREIT
米国株式
90
(オーストラリアREIT・米国株式は
現地通貨ベース)
80
15/1
15/3
15/5
15/7
15/9
15/11
16/1 (年/月)
※2015年1月5日を100として指数化
※オーストラリアREIT:S&PオーストラリアREIT指数、日本株式:日経平均株価、
米国株式:S&P500指数、すべて配当込み、現地通貨ベース
(出所)S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスおよびBloombergのデータを基に三井
住友トラスト・アセットマネジメント作成
⼩売売上⾼の成⻑はオーストラリアREITに好影響
オーストラリアの⼩売売上⾼推移
(2014年12月~2015年12月、月次)
106
104
オーストラリア
102
100
(ご参考)日本
98
96
14/12
15/3
15/6
15/9
15/12
(年/月)
※2014年12月を100として指数化
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
オーストラリアREITは利回り⾯で魅⼒的な⽔準
オーストラリアREITは、収益(主に賃料)の大部分を配当
金として投資家に分配しています。2016年1月末現在、
オーストラリアREITの配当利回りは5.2%と、日米REITや
オーストラリア10年国債よりも高い水準にあり、相対的に
魅力的な水準となっています。
また、足もとのオーストラリア10年国債利回りは過去最低
水準にあり、2014年以降はオーストラリアREITと10年国債
の利回り差が拡大傾向にあることも、オーストラリアREITの
魅力となっています。
局面②
120
※局面①は各資産の2015年7月末から2015年9月末、局面②は2015年11月
末から2016年2月25日までの騰落率を記載
オーストラリアREIT市場が底堅く推移する理由として、主
に以下の2点が挙げられます。
①オーストラリア経済は、サービス産業がGDPの7割を占
める内需主体の経済であること。そして足もとでは雇用
環境の改善や小売売上高の安定成長などを背景に、内
需が堅調に推移していること。
②オーストラリアREIT市場の用途別比率をみると、内需拡
大の恩恵を受ける商業施設が50%近くを占めていること
(時価総額ベース)。
小売売上高の安定成長から小売店の収益が安定的に成
長していることが想定され、その結果、テナント料の上昇を
促し、商業施設の収益改善期待につながっていくものと考
えられます。
局面①
日本株式
⽇⽶豪のREITとオーストラリア10年国債の利回り
6
(2016年1月末現在)
(%)
5.2%
4.0%
4
3.3%
2.6%
2
0
オーストラリア
REIT
米国REIT
J-REIT
オーストラリア
10年国債
※各国のREIT配当利回りはS&PグローバルREIT指数の各国インデックスの実績
配当利回り
(出所)S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスおよびBloombergのデータを基に三井
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