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事例
(事例1)
平成26年3月、消費者A宅を営業員Zが訪れ、
「北九州の業者です。リフォームの勧誘
でこの辺りを回らせてもらっています。この家が道路に面して、目立ったので来させても
らいました。屋根や壁のリフォームをしませんか。」と勧誘してきた。
Aは、今後、家族のところで生活する予定があったので、家のリフォーム工事をする気
が無く、Zに「いつまでここに住むかどうか分からないので、リフォームはやりません。」
と、はっきりと断った。Zは一旦帰ったが、約1時間後、営業員Yを伴って再び訪れた。
Yは、断りも無く門柱に上って屋根を確認し、
「屋根はもうやらんにゃいけん。悪いペン
キを使っているので剥げる。」と不安を煽った。Aは、リフォーム工事をする気がなかった
ので、繰り返し、
「やりません。」と断ったが、Yは全く聞き入れず、
「見積りだけでもさせ
てくれ。」と食い下がった。
Aは、ZがYを恐れてペコペコしているのを見たり、Yの吸った煙草の灰を素手で受け
たりしている姿を見て、Yを怒らせると大変なことになるのではないかと恐ろしさを感じ、
契約するまで帰らないのではないかという不安な気持ちになった。Aは、近所に住む友人
と13時から約束をしていたが、ZとYが家にいるので、昼食を取ることが出来ず、大変
迷惑だった。
(事例2)
平成26年5月、消費者B宅を営業員Xが訪れ、
「リフォームの勧誘でこの辺りを回らせ
てもらっています。どこか気になるようなところはありませんか。」と話しかけてきた。
Bは、
「リフォームはやらん。」と、はっきり断ったが、Xは、
「そういっても、どこか気
になるところがあるんじゃないですか。家も何十年も住んでいると傷んできます。見積も
りだけでいいですから。」としつこく言うので、Bは、軒天が破れかかっていることを思い
出し、見積もりだけを取ることにした。
暫く経って、Xは営業員Wを連れて、再びB宅を訪れた。Bは、Wの一方的な口調とX
がWに対して非常に委縮した様子で正座している姿を見て、Wに対し恐ろしさと不安感を
感じた。Wは、屋根を確認し、
「屋根はもうやらんにゃあいけん。屋根瓦を替えませんか。」
と言った。Bは、軒天だけしか考えていなかったので、屋根瓦を替える気はなく、最初に
Xに対してはっきり断ったように、
「屋根はやらんでええ。」と何度も言ったが、XとWは、
見積書や図面を見せながら、
「是非、うちでリフォーム工事をさせてください。雨樋取替工
事を追加しますから。」と言って、頭を下げ、同じことを何度も繰り返した。
Bは、XとWが契約しないと帰らない態度であったので、帰って貰いたいと思ったが、
値引きされたことでもう断れないと思った。
Bは、その日仕事が休みで、家の事をするつもりでいたが、突然の訪問で予定していた
ことが出来ず非常に迷惑だった。
(事例3)
平成26年8月、消費者C宅を営業員Vが訪れ、
「この辺りを担当で回っている、リオと
いう会社の者です。壁を塗り替えませんか。」といきなり話しかけてきた。
Cは、家を売却することになっており、借金もあり、年金でギリギリの生活を送ってい
るため、リフォーム工事をする金銭的な余裕がなかったので、Vに、
「お金がないのでリフ
ォームをする気がありません。」と、はっきりリフォーム工事を断った。しかし、Vは、直
ぐに帰ろうとせず、
「道路沿いの目立つところに建っているので、立派な工事をします。宣
伝にもなります。」と勧誘を続けた。それでも、Cは、
「リフォームはしません。」と言った
ところ、Vは、「今度、担当のものと一緒に来ます。」と言って帰った。
2~3日経って、Vが営業員Uを伴い再び訪れた。Uも壁のリフォーム工事を勧めてき
たので、「リフォームする気がありません。」とはっきり断った。
また、別の日、Uは、営業員Tを伴って訪れた。Cは、はっきり断っているのにしつこ
いと思った。Uが「話だけでも聞いてください。」と言うので、「銀行でお金を借りている
のでお金がありません。」とお金がないことを繰り返し言って断っても、Tは、「年金でお
金が借られますよ。銀行に行って手続きをしてください。」と、必要な書類を書き出し、し
つこく勧誘した。
Cは、Tから、年金を担保にして借入れをするように言われるまで、年金担保で借入れ
ができることを知らなかった。また、高齢者に年金を担保にしてまでお金を借りさせて契
約を勧めるとは思わなかったが、Tらは、Cが断っても何度も家に来てしつこく勧誘した。
Tから渡された見積書には、詳しい工事内容や個々の値段、施工方法が書かれていない
ので、どのような工事をするのか分からなかった。
Cは、Tらから、5~6回の勧誘を受け、遅い日には、午後8時ごろまで勧誘を受けた
日もあり、大変迷惑した。
(事例4)
平成26年8月、消費者D宅に、営業員Sが訪れ、
「北九州のリフォーム業者です。壁や
屋根のリフォームを考えておられませんか。」と話しかけてきた。
Dは、借金こそ無かったが、年金でギリギリの生活を送っているので、リフォーム工事
をするだけの金銭的な余裕がなく、Sに「年金生活なので、お金がないからリフォームを
する気がありません。」と断った。しかし、Sは、直ぐに帰ろうとせず、「ちょっと、家の
周りを見せてください。」と言って、外壁を確認し、「家の壁板が浮いているところがあり
ます。水が入ったら大変なことになりますから、この機会に工事しませんか。」と言った。
Dは壁が傷んでいたのは知っていたが、特に雨がしみ込んでくることはなかったし、お金
が無かったので、リフォーム工事までは考えていなかった。Sは、
「パンフレットを置いて
帰りますので考えてみてください。」と言って帰った。
数日後、Sは、営業員RとQを連れて来た。Rは、Dに、パンフレットを見せて、
「工事
をする気になりましたか。これをやったら、生涯工事をすることはありません。」などと、
一生涯リフォーム工事をすることはないという説明をした。Dは、この説明を聞いて、勧
められた商品がとてもいいものと思い、見積もりすることを承諾したが、見積金額を聞い
て、あまりにも高額なので体が震えた。
Dは、「ようやりきらん。子供らも家のローンの支払いで精一杯なので借りられない。」
と、リフォーム工事が無理であることを伝えた。Rは、Dの言うことを聞き入れずに、
「年
金担保で借り入れができます。」と言って、融資を受けるのに必要な書類や支払金額等を書
いて説明し、銀行へ融資の申し込みをするように言った。Rは、さらに契約書を作成し、
しつこく契約を勧めた。Dは、早く帰ってほしかったが、Rら3人の営業員からしつこく
勧誘され、疲れを感じ、Rらは契約を結ぶまで帰らないと思い、仕方無く契約した。