労働安全衛生法違反被疑事件の送検について

茂 原 労 働 基 準 監 督 署
担
茂原労働基準監督署発表
平成28年
2月
当
2日
署
長
阿部 裕之
監督課長
竹中 広治郎
TEL:0475-22-4551
0475-22-4552(17 時15 分以後)
労働安全衛生法違反被疑事件の送検について
茂原労働基準監督署(署長 阿部裕之)は、本日、下記の事件について、労働安全衛生法違反の
疑いで、千葉地方検察庁に書類送検した。
事件の概要等は下記のとおりである。
記
1 被疑者
(1)ウエスト21株式会社
本店所在地 千葉県長生郡長柄町長柄山字高西谷961番地の4
(2)同社代表取締役A(38歳)
2 違反法条項
労働安全衛生法第20条第1号
労働安全衛生規則第151条の78
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
第45条第3項
3 事件の概要
被疑者ウエスト21株式会社(以下「被疑会社」という。)は、千葉県長生郡長柄町に本店
を置きコンクリート廃材の再生砕石処理業を営む事業者、被疑者Aは、被疑会社の代表取締役
として安全管理を含め業務全般を統括管理する者であるが、被疑者Aは、被疑会社の業務に関
し、平成27年6月2日、自社の処理施設において、B会社から派遣された労働者C(当時2
8歳)に、コンクリート廃材の再生砕石処理の作業を行わせるにあたり、非常の場合に直ちに
コンベヤーの運転を停止することができる装置を備えずに当該作業を行わせたものである。
その結果、コンベヤーのベルトとローラー部分との間に付着したコンクリートがらのかすの
除去作業を行っていた労働者Cが、コンベヤーのベルトとローラーの間に巻き込まれ死亡した
ものである。
4 参考事項
(1) 労働安全衛生規則では、事業者に対し、労働者の身体の一部が巻き込まれる等労働者に
危険が生ずるおそれのあるときは、非常の場合に直ちにコンベヤーの運転を停止すること
ができる装置を備えることを義務付けている。
(2) 千葉県内における平成27年の労働災害による死亡者数は37人(平成27年12月末
現在)で、そのうち「はさまれ、巻き込まれ」による死亡者数は 8 人と、「墜落、転落」
(9 人)に次ぐ災害発生原因となっている。
(3) 県内の各労働基準監督署においては、今後も労働災害防止のため監督指導を実施すると
ともに、重大悪質な事案に対しては、厳正に対処する方針である。
関係条文
労働安全衛生法(抄)
第20条(事業者の講ずべき措置等)
事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
一
機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。
)による危険
二(略)
三(略)
労働安全衛生規則
第151条の78(非常停止装置)
事業者は、コンベヤーについては、労働者の身体の一部が巻き込まれる等労働者に危険が
生ずるおそれのあるときは、非常の場合に直ちにコンベヤーの運転を停止することができる
装置(第151条の82において「非常停止装置」という。
)を備えなければならない。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
第45条第3項
労働者がその事業における派遣就業のために派遣されている派遣先の事業に関しては、当
該派遣先の事業を行う者を当該派遣中の労働者を使用する事業者と、当該派遣中の労働者を
当該派遣先の事業を行う者に使用される労働者とみなして、労働安全衛生法…(中略)…第
20条から第27条まで…(中略)…の規定並びに当該規定に基づく命令の規定(これらの
規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。