大阪労働局

大阪労働局
Press Release
北大阪労働基準監督署発表
平 成 28年 12月 15日
プレス機械の安全措置等を講じなかった事業者を
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検
平 成 2 8 年1 2 月 1 5日 、 北 大阪 労 働 基 準監 督 署 (署 長 三 浦 一志 ) は 、下 記 の
と お り 、 大 阪 府 大 東 市 に 本 店 をお く 事 業 者及 び そ の工 場 長 を 、労 働 安 全衛 生 法違
反 の 疑 い で 大 阪 地 方 検 察 庁 に 書類 送 検 し た。
記
1 被疑者
(1)有限会社ミツトヨ製作所
事 業 者 所 在 地 大 阪 府大 東 市 氷 野
( 2 ) 同 社 工 場 長 ( 以下 「 被 疑者 A 」 と いう 。)
2
3
違反条文等
労 働 安 全 衛 生 法 第 2 0 条第 1 号
労 働 安 全 衛 生 規 則 第 13 1 条 第2 項 、 第 3項
( 安 全 確 保 措 置 不 履 行)
同 法 第 1 19 条 第 1 号( 罰 則 )
同 法 第 1 2 2 条( 両 罰 )
事件の概要
平 成 2 8 年8 月 3 0 日、 被 疑 者A は 、 有 限 会 社 ミ ツ ト ヨ 製 作 所の 工 場 長と
し て 、労 働 者 Bに プ レス 機 械 を用 い て 鉄 板の 抜 き 加工 作 業 を 行わ せ る に当 た り、
同 プ レ ス 機械 に 取 り 付け ら れ た光 線 式 安 全装 置 を 無効 に し て 、労 働 者 の安 全 を
確 保 し な かっ た も の であ る 。
4
参考事項
( 1 ) 上 記 法 違 反 の 結果 、 労 働者 B は 、 加工 し た 製品 を 取 り 出す 際 に 作動 中 の プ
レ ス 機 械 の上 金 型 と 下金 型 の 間に 右 手 を 挟 ま れ 、 指 3 本 を 切 断又 は 挫 滅す
る 被 害 を 受け た 。
( 2 ) 大 阪 府 内 の 労 働基 準 監 督署 に 報 告 され る プ レス 災 害 件 数は 、 1 0年 以 上 、
全 都 道 府 県の プ レ ス 災害 総 件 数 の 1 2 % 以上 と 高 い割 合 で 推 移 し て い る 。
( 3 ) 北 大 阪 労 働 基 準 監 督 署 では 、 平 成 28 年 1 1月 4 日 に も、 同 種 のプ レ ス災
害 を 発 生 させ た 別 の 企業 を 労 働安 全 衛 生 法第 2 0 条第 1 号 ( 労 働 安 全 衛 生
規 則 第 1 31 条 第 2 項、 第 3 項違 反 と し て 大 阪 地 方 検 察 庁 に 書類 送 検 して
いる。
( 4 ) 大 阪 府 内 の 全 労働 基 準 監督 署 を 取 りま と め た大 阪 労 働 局全 体 の 休業 4 日以
上 の 死 傷 災害 件 数 は 、平 成 2 8年 1 1 月 末 日 現 在 で 6 , 4 6 1件 発 生 して
お り 、 前 年同 期 よ り 53 件 増 加 し て い る 。
※
添付資料1
添付資料2
関 係法 条 文
プ レス 災 害 推移 ・ 全 国 比較
関係法条文
労働安全衛生法
(事業者の講ずべき措置等)
第二十条 事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならな
い。
一 機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。)による危険
二
爆発性の物、発火性の物、引火性の物等による危険
三
電気、熱その他のエネルギーによる危険
労働安全衛生規則
(プレス等による危険の防止)
第百三十一条 事業者は、プレス機械及びシヤー(以下「プレス等」という。)について
は、安全囲いを設ける等当該プレス等を用いて作業を行う労働者の身体の一部が危
険限界に入らないような措置を講じなければならない。ただし、スライド又は刃物によ
る危険を防止するための機構を有するプレス等については、この限りでない。
2 事業者は、作業の性質上、前項の規定によることが困難なときは、当該プレス等
を用いて作業を行う労働者の安全を確保するため、次に定めるところに適合する安
全装置(手払い式安全装置を除く。)を取り付ける等必要な措置を講じなければならな
い。
一 プレス等の種類、圧力能力、毎分ストローク数及びストローク長さ並びに
作業の方法に応じた性能を有するものであること。
二 両手操作式の安全装置及び感応式の安全装置にあつては、プレス等の
停止性能に応じた性能を有するものであること。
三 プレスブレーキ用レーザー式安全装置にあつては、プレスブレーキのス
ライドの速度を毎秒十ミリメートル以下とすることができ、かつ、当該速度でス
ライドを作動させるときはスライドを作動させるための操作部を操作している間
のみスライドを作動させる性能を有するものであること。
3 前二項の措置は、行程の切替えスイツチ、操作の切替えスイツチ若しくは操作ス
テーシヨンの切替えスイツチ又は安全装置の切替えスイツチを備えるプレス等につい
ては、当該切替えスイツチが切り替えられたいかなる状態においても講じられている
ものでなければならない。
関係法条文
労働安全衛生法
(罰則)
第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万
円以下の罰金に処する。
一 第十四条、第二十条から第二十五条まで、第二十五条の二第一項、第三
十条の三第一項若しくは第四項、第三十一条第一項、第三十一条の二、第三
十三条第一項若しくは第二項、第三十四条、第三十五条、第三十八条第一項、
第四十条第一項、第四十二条、第四十三条、第四十四条第六項、第四十四条
の二第七項、第五十六条第三項若しくは第四項、第五十七条の三第五項、第
五十七条の四第五項、第五十九条第三項、第六十一条第一項、第六十五条第
一項、第六十五条の四、第六十八条、第八十九条第五項(第八十九条の二第
二項において準用する場合を含む。)、第九十七条第二項、第百四条又は第百
八条の二第四項の規定に違反した者
(以下略)
(罰則)
第百二十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業
者が、その法人又は人の業務に関して、第百十六条、第百十七条、第百十九条又は
第百二十条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し
ても、各本条の罰金刑を科する。