成田労働基準監督署における労働安全衛生法違反被疑

Press Release
成田労働基準監督署発表
平成 29 年 1 月 18 日
労働安全衛生法違反被疑事件の送検について
成田労働基準監督署(署長 濵﨑 喜明)は,本日,下記の事件について労働安全衛生法
違反の疑いで,千葉地方検察庁に書類送検した。
事件の概要等は下記のとおりである。
記
1
2
被疑者
(1)X社
本店所在地 千葉県成田市
(2)同社航空照明課班長 A(42 歳)
違反法条項
労働安全衛生法
労働安全衛生規則
労働安全衛生法
第 20 条第 3 号
第 339 条第 1 項第 3 号
第 119 条第 1 号
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発生した災害の概要
平成 28 年 6 月 18 日,千葉県成田市成田国際空港内に所在する,照明変電所において,
被疑会社の労働者B(当時 30 歳)が航空照明に関する設備機械に入線している高圧ケー
ブルに貼り付けていたサーモラベルの交換作業を行っていたところ,通電中の高圧ケー
ブルの接続部を引き抜き感電,同日死亡したものである。
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被疑事実の概要
労働安全衛生法において,事業者は,サーモラベルの交換作業を行わせるにあたって
は,電源を停止し,検電により停電していることを確認し,短絡接地を行わなければなら
ないと規定しているが,被疑者らは,この規定に反して所要の危険防止措置を講じてい
なかったものである。
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その他
平成 27 年の千葉県内における労働災害による休業 4 日以上の死傷者数は 5,016 人
で,そのうち感電災害は 0 人(同災害なし)であった。
平成 28 年の同死傷者数は,同年 12 月末現在、4,451 人であり,そのうち感電災害は
3 人で,うち 1 人が本件死亡災害である。
【関連法条項】
○労働安全衛生法
(事業者の講ずべき措置等)
第20条
事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
一 (省略)
二 (省略)
三 電気、熱その他のエネルギーによる危険
○労働安全衛生規則
(停電作業を行なう場合の措置)
第339条
事業者は、電路を開路して、当該電路又はその支持物の敷設、点検、修理、
塗装等の電気工事の作業を行なうときは、当該電路を開路した後に、当該電路について、
次に定める措置を講じなければならない。当該電路に近接する電路若しくはその支持物の
敷設、点検、修理、塗装等の電気工事の作業又は当該電路に近接する工作物(電路の支持物
を除く。以下この章において同じ。)の建設、解体、点検、修理、塗装等の作業を行なう場
合も同様とする。
一
(省略)
二
(省略)
三
開路した電路が高圧又は特別高圧であつたものについては、検電器具により停電を確
認し、かつ、誤通電、他の電路との混触又は他の電路からの誘導による感電の危険を防止
するため、短絡接地器具を用いて確実に短絡接地すること。