担 当 銚 子 労 働 基 準 監 督 署 署 長 吉田 明生 監督課長 石井 孝雄 電話番号 0479-22-8100 (17時15分以降) 0479-22-8101 銚子労働基準監督署発表 平 成 28 年 2 月 3 日 労働安全衛生法違反被疑事件の送検について 銚子労働基準監督署(署長 吉田明生)は、本日、下記の事件について、労働安 全衛生法違反の疑いで、千葉地方検察庁八日市場支部に書類送検した。 事件の概要等は下記のとおりである。 記 1 被疑者 こうさん (1)株式会社ダイユー恒産 本店所在地:千葉県旭市 (2)同社代表取締役 A(65 歳) 2 違反法条項 労働安全衛生法 第 20 条第 1 号 労働安全衛生規則 第 160 条第 1 項第 1 号、第 2 号 (車両系建設機械の運転位置から離れる場合の措置) 労働安全衛生法 第 61 条第 1 項 労働安全衛生法施行令第 20 条第 13 号 (フォークローダーの運転業務に係る就業制限) 労働安全衛生法 第 61 条第 2 項 労働安全衛生法施行令第 20 条第 12 号 (ドラグ・ショベルの運転業務に係る就業制限) 3 事件の概要 被疑者株式会社ダイユー恒産(以下「被疑会社」という。)は、千葉県旭市に 本店を置き、土木建設工事業を営む事業者、被疑者Aは、被疑会社の代表取締 役として、現場における労働者の安全管理を含む被疑会社の業務全般を統括管 理する者であるが、被疑者Aは、被疑会社の業務に関し、平成 27 年 8 月 7 日、 1 千葉県旭市内で施工していた畜舎の新築増築工事現場において、整地作業及び 運搬作業を行うに当たり (1)車両系建設機械であるドラグ・ショベル(機体重量 9.9 トン)の運転資 格を有さないのに、被疑者A自らが当該機械の運転業務を行い (2)当該ドラグ・ショベルの運転位置から離れるとき、作業装置であるバケ ットを地上に下ろす等の措置を講じなかった (3)車両系荷役運搬機械であるフォークローダー(最大荷重が1トン)の運 転の業務に運転資格を有さない労働者Bを就かせた ものである。 その結果、同日午前 10 時頃、労働者Bは、フォークローダーを運転して後退 していたところ、バケットを上げたまま無人で停止していたドラグ・ショベル のバケットと接触、脊髄損傷により下半身不随の重傷を負ったものである。 4 その他 (1)労働安全衛生法及び同付属法令は、一定の危険な業務について、免許を受け た者又は技能講習を修了した者等法定の資格を有する者でなければ当該業務に 就かせてはならないし、就いてはならない旨定めている。 また、同法令は、建設機械による作業に伴う危険を防止し、車両系建設機械 の運転者が運転位置から離れるときに講ずべき措置を定めている。 (2)千葉県内における平成 27 年の労働災害による休業4日以上の死傷者数は 4,318 人(平成 27 年 12 月末現在)であり、そのうち建設業は、514 人と 11.9% を占めている。また、死亡者数は、37 人(同期現在)、そのうち建設業は、37.8% の 14 人を占め、全産業の中で最多となっている。 (3)県内の各労働基準監督署においては、今後も建設業における労働災害防止の ため、監督指導を実施するとともに、重大悪質な事案に対しては厳正に対処し ていく方針である。 関 係 条 文 労働安全衛生法 第20条(事業者の講ずべき措置等) 事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。 一 機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。)による危険 2 労働安全衛生規則 第160条(運転位置から離れる場合の措置) 事業者は、車両系建設機械の運転者が運転位置から離れるときは、当該運転者に次の措 置を講じさせなければならない。 一 バケツト、ジツパー等の作業装置を地上に下ろすこと。 二 原動機を止め、かつ、走行ブレーキをかける等の車両系建設機械の逸走を防止する 措置を講じなければならない。 労働安全衛生法 第61条(就業制限) 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局 長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に 係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務 に就かせてはならない。 2 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なつてはなら ない。 労働安全衛生法施行令 第20条(就業制限に係る業務)(抜粋) 法第61条第1項の政令で定める業務は、次のとおりとする。 十二 機体重量が三トン以上の別表第七第一号、第二号、第三号又は第六号に掲げる建設機 械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走することができるものの運転(道路上を走 行させる運転を除く。)の業務 十三 最大荷重(ショベルローダー又はフォークローダーの構造及び材料に応じて負荷させ ることができる最大の荷重をいう。)が一トン以上のショベルローダー又はフォークロー ダーの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務 別表第七 建設機械(第10条、第13条、第20条関係)(抜粋) 二 掘削用機械 1 パワー・シヨベル 2 ドラグ・シヨベル 3 ドラグライン 4 クラムシエル 5 バケツト掘削機 6 トレンチヤー 7 1 から 6 までに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械 3 ドラグ・ショベル フォークローダー 4
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