労働安全衛生法違反被疑事件の送検について

柏労働基準監督署発表
(電話 04-7163-0246)
平成 28 年 7 月 20 日
労働安全衛生法違反被疑事件の送検について
柏労働基準監督署(署長 松崎勉)は、本日、下記の事件について労働安全衛生
法違反の疑いで、千葉地方検察庁松戸支部に書類送検した。
事件の概要等は下記のとおりである。
記
1 被疑者
とうようきんぞくふん
(1)東洋金属粉株式会社
本店所在地
千葉県野田市蕃昌377番地
(2)同社代表取締役A (73 歳)
2 違反法条項
労働安全衛生法
第 20 条第 1 号
労働安全衛生規則
第 101 条第 1 項
3 事件の概要
被疑者東洋金属粉株式会社は、千葉県野田市で金属粉の製造加工等を営
む事業者、被疑者Aは、同会社の代表取締役であるが、被疑者Aは、平成
28 年 3 月 1 日、労働者Bに、自社工場内粉砕機の動力伝達用のベルトの
取付け作業を行わせるにあたり、同粉砕機の回転軸に巻き込まれることを
防止するため、覆い、囲い等を設けなければならなかったのに、覆い、囲
い等を設けていなかったものである。
その結果、労働者Bの衣類が同機械の回転軸に巻き込まれ頭部等が同機
械に激突、死亡したものである。
4 その他
(1)労働安全衛生規則では、機械の回転軸等の労働者に危険を及ぼすおそれ
のある部分について、覆い、囲い等を設けることを事業者に義務付けて
いる。
(2)
千葉県内における平成27年の労働災害による死亡者数は41人で、
そのうち「はさまれ、巻き込まれ」による死亡者数は8人を占め、墜落・
転落による死亡者数9人に次ぐ災害発生原因となっている。
また、同41人のうち、製造業の死亡者数は11人で、そのうち5人が
「はさまれ、巻き込まれ」であり、製造業では、最多の災害発生原因とな
っている。
(3) 同会社では、平成19年にも、
「はさまれ、巻き込まれ」による死亡災
害を発生させている。
(4) 柏労働基準監督署においては、今後も労働災害防止のため、監督指導
を実施するとともに、重大悪質な事案に対しては厳正に対処していく方
針である。
関 係
条
文
労働安全衛生法
労働安全衛生法(抄)
第20条第1号(事業者の講ずべき措置等)
事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
一「機械、器具その他の設備(以下、
「機械等」という。)による危険」
労働安全衛生規則(抄)
第101条第1項(原動機、回転軸等による危険の防止)
事業者は、機械の原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等の労働者に危険を及ぼす
おそれのある部分には、覆い、囲い、スリーブ、踏切橋等を設けなければならない。