ディジタル微分 • 微分は次式により表される。 dx(t ) x(t ) − x(t − ∆t ) = lim y (t ) = ∆t → 0 dt ∆t • ディジタル微分ではこれを離散化した差分の 形で扱う。上式を離散化すると となる。 x[n] − x[n − 1] y[ n] = T • 例題 この差分の式からこのシステムの伝達関数を 求めなさい。またブロック図を描きなさい。 • 例題 このシステムの周波数応答を求めなさい。さ らに周波数応答の絶対値(振幅特性)をグラ フで示しなさい。 これをグラフに示すと次図のようになる。ただ しサンプリング周波数は100Hzを用いた (T=1/100=0.01)。 250 150 100 50 周波数[Hz] 48 44 40 36 32 28 24 20 16 12 8 4 0 0 ¦H(ω)¦ 200 ディジタル積分 • ディジタル積分は時刻ごとの信号の和を行う 処理である。図で表すと次のようになる。 n n-2 T n-3 n-1 順次和をとっていく n+1 • これを式で表すと次のようになる。 y[ n] = y[ n − 1] + x[ n]T • 例題 これより伝達関数を求めなさい。またシステ ムのブロック図を示しなさい。 • 例題 さらに周波数応答を求め、周波数応答の絶 対値(振幅特性)をグラフに示しなさい。 周波数[Hz] 48 44 40 36 32 28 24 20 16 12 8 4 0.18 0.16 0.14 0.12 0.1 0.08 0.06 0.04 0.02 0 0 ¦H(ω)¦ • これをグラフに示すと次図のようになる。ただしサン プリング周波数は100Hzである。 • 周波数が0Hzの時は値が無限となるためプロットし ていない。この値が無限になるというのは0Hzの信 号(直流)をシステムに入れると出力値は無限にな るということを意味する。積分回路では全時間の値 の和をとるため、常に一定の値をとる信号を入力す ると無限時間では値は無限となる。
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